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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、2014年度第1四半期の業績を報告

2014/05/20

本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2014年4月29日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

  • 第1四半期のGAAP(一般会計原則)のEPS(1株当たり利益)は0.56ドル、非GAAPのEPSは0.46ドル
  • 063試験に基づき、肺扁平上皮癌の三次治療として、nivolumabの段階的申請プロセスを開始する予定を発表。年内に完了の見込み
  • Eliquis(エリキュース)、daclatasvir/asunaprevir、および糖尿病フランチャイズに関し、重要な薬事マイルストーンを達成
  • 株式非公開バイオテクノロジー企業のiPierian社を買収
  • 2014年度のGAAPおよび非GAAPのEPS見通しを1.70ドル~1.80ドルに修正

(米国ニューヨーク、2014年4月29日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は本日、2014年度第1四半期の業績を発表すると共に、2014年度のGAAPおよび非GAAPのEPS見通しを修正しました。同四半期に、Eliquis、daclatasvir/asunaprevir、および糖尿病フランチャイズに関し、重要な薬事マイルストーンを達成しました。当社は、アストラゼネカ社への糖尿病事業の売却を完了し、取引完了の時点で33億ドルと、期中にマイルストーンペイメントを受け取りました。また、非小細胞肺がんの三次治療として、nivolumabの段階的申請プロセスを開始する予定です。これについては、年内に完了の見込みです。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社CEOのランベルト・アンドレオッティは、次のように述べています。「第1四半期も、堅調な業績を達成し、コアブランドの強みと重点的な業務遂行を実証しました。引き続き、ポートフォリオに幅広く投資し、革新的なパイプラインを開発し、多角的なスペシャリティケア・バイオファーマリーダーへの変革を前進させながら、長期的な成功に向けて基礎を築いていきます。」

 

第1四半期(EPSのデータ以外は100万ドル単位)


  2014 2013 前年度比
純売上高 3,811 3,831 (1)%
希薄化後EPS(GAAPベース) 0.56 0.37 51%
希薄化後EPS(非GAAPベース) 0.46 0.41 12%

 

第1四半期の業績


  • 2014年度第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の純売上高は、前年同期比1%減の38億ドルとなりました。最近売却した糖尿病領域における提携事業を除いた世界売上高は、5%増の36億ドルでした。
  • 第1四半期の米国純売上高は、前年同期比10%減の18億ドルとなりました。米国外の純売上高は、10%増の20億ドルとなりました。
  • 第1四半期の純売上高に対する売上総利益の割合は、前年同期の72.3%に対し、74.6%となりました。
  • 第1四半期のマーケティング費・販売費・一般管理費は、前年同期比4%減の9億5,700万ドルとなりました。
  • 第1四半期の広告販促費は、前年同期比14%減の1億6,300万ドルとなりました。
  • 第1四半期の研究開発費は、前年同期比2%増の9億4,600万ドルとなりました。
  • 第1四半期の利益(税金控除前)に対する実効税率は、前年同期の7.6%に対し、5.0%となりました。
  • 第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純利益は、前年同期の6億900万ドル(1株当たり0.37ドル)に対し、9億3,700万ドル(同0.56ドル)でした。
  • 非GAAPベースでは、第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純利益は、前年同期の6億7,900万ドル(1株当たり0.41ドル)に対し、7億6,600万ドル(同0.46ドル)でした。特定項目の概要は、「非GAAPに基づく財務情報の使用」セクションで説明しています[詳細については、オリジナルの英語版をご参照ください]。
  • 2014年3月31日時点の現金、現金等価物、および有価証券は106億ドルであり、純キャッシュポジションは30億ドルとなりました。

 

第4四半期の戦略の最新情報


2月、当社は、中国を除く全世界の糖尿病事業をアストラゼネカ社に売却する取引を完了しました。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、取引完了の時点でアストラゼネカ社から約27億ドルの支払いを受け取りました。今後、米国でFarxiga™(一般名:dapagliflozin)(※日本での製品名Forxiga®)が承認されると、6億ドルのマイルストーンペイメントが支払われます。また、第2四半期に日本でのdapagliflozinの承認について、1億ドルを受け取りました。契約条件の下で、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、薬事承認および売上高に基づき、最高7億ドルの追加的なマイルストーンの支払い、2025年までの純売上高に基づくロイヤリティの支払い、さらには、今後、特定の資産が譲渡された場合の追加的な支払いをアストラゼネカ社から受け取る権利があります。

引き続き、中国に関連する取引の完了には、Bristol-Myers Squibb Chinaとジョイントベンチャーパートナー間で締結されたSino-American Shanghai Squibb Pharmaceutical Companyのジョイントベンチャー契約の一定の条件が満たされることが前提となります。

 

第1四半期の製品とパイプラインの最新情報


第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の世界売上高には、Sprycel®(スプリセル)(19%増)、Yervoy®(18%増)、Orencia®(オレンシア)(13%増)、Baraclude(バラクルード)(11%増)が含まれています。Eliquis(エリキュース)の世界売上高は、1億600万ドルでした。

nivolumab

  • 4月、当社は、肺扁平上皮癌における三次治療としてnivolumabを評価した063試験の結果に関して米国食品医薬品局(FDA)と協議し、近日中に063試験に基づき、この適応で段階的申請を開始することを予定しています。年内に完了の見込みです。

エリキュース

  • 3月、当社とパートナーのファイザー社は、股関節または膝関節置換術後の患者における肺塞栓症(PE)につながるおそれのある深部静脈血栓症(DVT)の発症抑制を適応とするエリキュースの追加適応承認申請(sNDA)について、FDAより承認を取得しました。深部静脈血栓症では、大静脈(通常は下肢、大腿部、または骨盤の大静脈)で血栓が形成され、その血栓の一部または全部が破裂して肺へ運ばれ、血管を塞ぐと、肺塞栓症となります。肺塞栓症は、突然死につながるおそれがあります。
  • 3月、当社とパートナーのファイザー社は、血圧コントロールがアウトカムに及ぼす影響を評価する第Ⅲ相ARISTOTLE(アリストテレス)試験の既定のサブ解析の結果を発表しました。ワルファリンと比較した脳卒中の発症抑制に対する効果のサブ解析結果は、全体的なアリストテレス試験の結果と一致しており、エリキュースでは、血圧コントロールにかかわらず、ワルファリンと比較して脳卒中または全身性塞栓症の発症が抑制され、大出血が減少し、全死亡も減少することが明らかになりました。また、サブ解析の結果から、エリキュースとワルファリンのどちらで治療するかにかかわらず、不十分な血圧コントロールは、脳卒中または全身性塞栓症のリスクの大幅上昇と関連することも明らかになりました。これらのデータは、ワシントンD.C.で開催された第63回米国心臓病学会(ACC)年次学術会議で発表されました。
  • 2月、当社とパートナーのファイザー社は、患者の年齢に関する第III相アリストテレス試験の既定のサブ解析の結果がEuropean Heart Journalに掲載されたことを発表しました。本サブ解析では、脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制、および全死亡のリスク低減と出血イベントの減少に関してエリキュースとワルファリンを比較したところ、すべての年齢層で一貫した結果が得られました。高齢者(75歳以上)ではリスクが上昇することから、非弁膜症性心房細動患者に対するエリキュースの絶対的なベネフィットは、高齢患者群の方が高くなりました。

C型肝炎

  • 4月、当社は、開発中のNS5A複製複合体阻害薬であるダクラタスビル(DCV)とNS3プロテアーゼ阻害薬であるアスナプレビル(ASV)に関し、FDAに新薬承認申請(NDA)を行ったことを発表しました。NDAで提出されたデータは、ジェノタイプ1bのC型肝炎患者におけるDCV+ASV併用療法の使用を裏付けるものです。DCVのNDAに関しては、複数のジェノタイプにおける他の薬剤との併用についても承認申請の可能性を探る予定です。これらの申請が受理されるかどうかは、FDAの審査次第です。
  • 4月、ロンドンで開催された国際肝臓学会議にて、当社は、ジェノタイプ1bのHCV患者を対象とし、インターフェロンとリバビリンを使用しない、経口薬のみによるDCV+ASV併用療法を評価した国際共同治験(*日本は含まず)である第3相HALLMARK試験の結果を初めて発表しました。この結果から、DCV+ASV併用療法は、24週間投与により、未治療患者(90%)、ペグインターフェロン/リバビリン治療無効患者(82%)、およびペグインターフェロン/リバビリン治療不適格/不耐容患者(82%)において、肝硬変を有する患者(84%)と肝硬変がなかった患者(85%)を含め、治療終了12週後におけるウイルス学的陰性化(機能的治癒)(SVR12)が達成されました。また、DCV+ASV併用療法は、おおむね良好な忍容性を示しました。
  • 2月、当社は、開発中のDCV+ASVの2剤併用療法について、ジェノタイプ1bのHCVに対する治療薬としてFDAよりBreakthrough Therapy(画期的治療薬)の指定を受けたことを発表しました。この指定は、リバビリンを使用しない経口薬のみによるDCV+ASV併用療法を評価する進行中の第III相臨床試験プログラムのデータに基づいています。

HIV

  • 4月、当社は、Reyataz(レイアタッツ)として販売されているプロテアーゼ阻害剤であるアタザナビル硫酸塩と、開発中の薬物動態エンハンサーであり、特定のHIV-1治療薬の血中濃度を高め、その有効性を増強する可能性があるcobicistatとの固定用量配合剤について、FDAに新薬承認申請を行いました。他の抗レトロウイルス剤と併用するHIV-1感染治療薬としてこの固定用量配合剤を承認申請しました。cobicistatは、Gilead Sciences社によって開発中の薬剤です。
  • 3月、ボストンで開催された第21回レトロウイルス・日和見感染症会議(CROI)にて、当社は、開発中の化合物BMS-663068に関し、ブーストされたプロテアーゼ阻害剤であるレイアタッツをritonavir(リトナビル)と併用した場合と同等の反応率を示す、24週間の第IIb相試験のデータを発表しました。50 c/mL未満のHIV-1 RNAレベルを達成した患者の割合は、レイアタッツをリトナビルと併用した患者では75%であったのに対し、BMS-663068の投与を受けた既治療HIV-1感染患者では69%~80%でした。

糖尿病

  • 3月、当社がアストラゼネカ社に世界的な糖尿病事業を売却した後、Forxiga®が2型糖尿病に対する1日1回服用の経口治療薬として日本の厚生労働省より承認されました。Forxiga®の申請は、ブリストル・マイヤーズ株式会社が厚生労働省に行ったものです。
  • また、3月には、Bydureon® ペン(エキセナチド徐放性注射用懸濁液)2 mgが成人2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善するための食事療法と運動療法の補助薬として、FDAより承認されました。Bydureon® ペンは、糖尿病領域における当社とアストラゼネカ社との世界的な提携の一環として、Amylin Pharmaceuticals社によって開発されたものです。
  • 2月、オーファンドラッグのMyalept™(注射用メトレレプチン)が先天的または後天的全身性リポジストロフィー患者のレプチン欠乏を補充する食事療法の補助薬として、FDAより承認されました。Myalept™は、世界的な糖尿病事業をアストラゼネカ社に売却した時点でブリストル・マイヤーズ スクイブ社とアストラゼネカ社によって共同開発されていたもので、売却対象に含まれていました。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、アストラゼネカ社との開発契約に従い、引き続きアストラゼネカ社にMyalept™の開発および薬事面のサポートを提供していきます。
  • 1月、当社とパートナーのアストラゼネカ社は、FDAより、2型糖尿病の成人患者の血糖コントロールを改善するために食事療法と運動療法の補助薬として適応される1日1回服用の経口薬であるFarxiga™の承認を取得したことを発表しました。Farxiga™は、米国外ではForxiga®としてアストラゼネカ社によって販売されています。

第1四半期の事業開発の最新情報

  • 4月、当社は、タウオパチー(tauopathy)(ヒトの脳におけるタウタンパク質の異常凝集と関連する一連の神経変性疾患)に対する新薬を専門に創薬・開発する株式非公開バイオテクノロジー企業であるiPierian社の買収を発表しました。iPierian社の買収により、遺伝学的に定義される疾病に対する治療薬を追求する当社の創薬戦略が進展します。この買収により、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、iPierian社の候補化合物であるIPN007の完全な権利を獲得します。IPN007は、進行性核上性麻痺(PSP)およびその他のタウオパチーに対する有望な新アプローチであり、2015年初頭にも第I相臨床試験が開始される見込みの前臨床段階の革新的なモノクローナル抗体です。iPierian社の買収により、遺伝学的に定義される疾病に対する治療薬を追求する当社の創薬戦略が進展します。
  • 4月、当社とSamsung BioLogics社は、Samsung社がブリストル・マイヤーズ スクイブ社のいくつかの生物学的製剤向けに商業原薬および製剤を韓国・仁川にある同社の生産施設で生産する既存の生産契約範囲を拡張しました。
  • 3月、当社は、Five Prime Therapeutics社独自の創薬プラットフォームを用いて特定された2つの未公開の免疫チェックポイント経路の標的を対象とする腫瘍免疫領域(I-O)の治療薬を創薬・開発・販売する共同開発契約をFive Prime社と締結しました。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、Five Prime社のプラットフォームを活用し、継続的な研究開発に向けて最も有望な創薬ターゲットを特定して、当社の既存の腫瘍免疫領域プログラムを進展させます。これらの新規および既存の標的に対して開発された薬剤候補は、単剤あるいは、既存または新規のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の腫瘍免疫治療薬との併用で研究されます。

 

2014年度の財務見通し


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2014年度のGAAPのEPS見通しを1.75ドル~1.90ドルから1.70ドル~1.80ドルへ、非GAAPのEPS見通しを1.65ドル~1.80ドルから1.70ドル~1.80ドルへ修正します。GAAPおよび非GAAPの見通しのどちらも、現在の為替レートを前提としています。2014年度の非GAAPの見通しの主な前提条件は、以下のとおりです。

  • 152億ドル~158億ドルの全世界の売上高
  • 75%~76%の通年の売上総利益率
  • 広告販促費の10%台半ばの減少
  • マーケティング費・販売費・一般管理費の1桁台半ばの減少
  • 研究開発費の1桁台半ばの増加
  • 18%程度の実効税率

2014年度の財務見通しでは、潜在的な今後の戦略的買収や売却、ならびに特定し定量化されていない項目の影響を排除しています。2014年度の非GAAPの見通しでは、「非GAAP(一般会計原則)に基づく財務情報の使用」で説明するとおり、特定項目を除外しています。特定項目を反映させた値に合わせて調整した非GAAP値の詳細情報は、当社Webサイトの補足資料に記載されています。