プレスリリース
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、2015年度第1四半期の業績を報告
2015/05/08
本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2015年4月28日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。
- 第1四半期の売上高は、40億ドル
- 第1四半期のGAAP(一般会計原則)のEPS(1株当たり利益)および非GAAPのEPSは0.71ドル
- ポートフォリオ全体にわたり、薬事・臨床面での主要マイルストーンを達成
- 腫瘍免疫領域と心血管領域において戦略的取引を完了し、ポートフォリオを強化
- 2015年度のGAAPのEPS見通しを0.96ドル~1.06ドル、非GAAPのEPS見通しを1.60ドル~1.70ドルへ調整
米国ニューヨーク、2015年4月28日-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は本日、2015年度第1四半期の業績を発表しました。同四半期のハイライトとして、主要ブランドについて堅調な世界売上高を記録し、腫瘍免疫(I-O)領域およびポートフォリオ全体において重要な薬事・臨床面でのマイルストーンを達成し、I-O領域の基盤を発展させる複数の戦略的取引を完了し、心血管領域および遺伝性疾患領域のパイプラインを強化したことが挙げられます。
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ社CEOのランベルト・アンドレオッティは次のように述べています。「当社は、新規ブランドに加え、Yervoy®、Eliquis®(エリキュース®)、C型肝炎フランチャイズ、Opdivo®(オプジーボ®)を含むインラインブランドで堅調な売上高を上げて今年度のスタートを切りました。引き続き、ポートフォリオ全体にわたって主な薬事・臨床面での進展を達成し、パイプラインを進展させるとともに、将来的にポートフォリオを強化する上で有用と思われる投資を行いました」。
第4四半期(EPSのデータ以外は100万ドル単位)
2015 | 2014 | 前年度比 | |
総売上高 | $4,041 | $3,811 | 6% |
希薄化後EPS (GAAPベース) | 0.71 | 0.56 | 27% |
希薄化後EPS (非GAAPベース) | 0.71 | 0.46 | 54% |
第1四半期の業績
- ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2015年度第1四半期に、前年同期並みの6%増となる40億ドルの純売上高を記録しました。売却した糖尿病領域における提携を除いた世界売上高は、10%増(為替影響を調整後17%増)でした。
- 第1四半期の米国純売上高は、前年同期比16%増の20億ドルとなりました。米国外の純売上高は、2%減の20億ドルとなりました。
- 第1四半期の純売上高に対する売上総利益の割合は、前年同期の74.6%に対し、79.0%となりました。
- 第1四半期のマーケティング費・販売費・一般管理費は、前年同期比7%減の8億9,400万ドルとなりました。
- 第1四半期の広告販促費は、前年同期比17%減の1億3,500万ドルとなりました。
- 第1四半期の研究開発費は、前年同期比7%増の10億ドルとなりました。
- 第1四半期の実効税率は、前年同期の5.0%に対し、17.2%となりました。2014年度の所得税には、糖尿病領域の売却による税制優遇措置が含まれていました。
- 第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純利益は、前年同期の9億3,700万ドル(1株当たり0.56ドル)に対し、12億ドル(同0.71ドル)でした。
- 非GAAPベースでは、第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純利益は、前年同期の7億6,600万ドル(1株当たり0.46ドル)に対し、12億ドル(同0.71ドル)でした。特定項目の概要は、「非GAAPに基づく財務情報の使用」セクションで説明しています。
- 2015年3月31日時点の現金、現金等価物、および有価証券は119億ドルであり、純キャッシュポジションは44億ドルとなりました。
第1四半期の製品とパイプラインの最新情報
第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の世界売上高には、Eliquis®(エリキュース®)(2億4,900万ドル増)、Yervoy®(20%増)、Orencia®(オレンシア®)およびSprycel®(スプリセル®)(それぞれ10%増)、Daklinza®(ダクルインザ®)とSunvepra®(スンベプラ®)(合計売上高2億6,400万ドル)、Opdivo®(オプジーボ®)(4,000万ドル)が含まれています。
Opdivo®(オプジーボ®)
- 4月、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)は、オプジーボ®が、一次治療および治療歴を有する進行期(切除不能または転移性)悪性黒色腫患者の治療薬として承認されるべきとの肯定的見解を採択したことを発表しました。これはCHMP によるPD-1 免疫チェックポイント阻害薬に対する初めての肯定的見解で、今後、欧州連合(EU)で医薬品を承認する権限を持つ欧州委員会によって審査されます。
- 4月、当社はフィラデルフィアで開催された米国がん学会(AACR)にて、未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象としたオプジーボ®とYervoy®の併用療法とYervoy®単剤療法を比較する第II相試験(CheckMate -069試験)の肯定的な結果を発表しました。奏効率はYervoy®単剤療法群では11%(37例中4例)であったのに対し、オプジーボ®とYervoy®の併用療法を受けたBRAF 野生型悪性黒色腫患者では61%(72例中44例)となり、本試験の主要評価項目が達成されました(P<0.001)。また、オプジーボ®とYervoy®の併用療法を受けたBRAF野生型悪性黒色腫患者の22%(16例)で完全奏効が報告されたのに対し、Yervoy®単剤療法群では完全奏効は認められませんでした。BRAF変異陽性患者でも同様の結果が認められました。この結果は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載されました。
- 4月、当社は、治療歴を有する進行期非扁平上皮非小細胞肺がんに対して、オプジーボ®とドセタキセルを比較する第III相非盲検無作為化試験について、独立データモニタリング委員会が、対照群に対してオプジーボ®投与群が優れた全生存期間を示し評価項目を達成したと結論付けたため、早期に終了したことを発表しました。
- 3月、米国食品医薬品局(FDA)が、プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に進行が認められた転移性肺扁平上皮がん患者の治療を適応として、オプジーボ®を承認しました。オプジーボ®は治療歴を有する転移性肺扁平上皮がん患者さんの全生存期間延長を示した最初のヒト型抗ヒトPD-1治療薬です。
Orencia®(オレンシア®)
- 4月、CHMPは、EUにおいて、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による前治療で効果不十分となった中等度から重度までの活動性関節リウマチ成人患者さんがメトトレキサートと併用するオレンシア®の新型オートインジェクターであるClickJectプレフィルドペン型注入器の承認に関する肯定的見解を採択しました。
Yervoy®
- 3月、FDAは、根治的切除後の再発リスクの高いステージ3悪性黒色腫患者さんのアジュバント療法として、Yervoy®の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理しました。FDAによる審査完了の目標期日は、2015年10月28日です。
Daklinza®(ダクルインザ®)
- 4月、当社は、進行性肝硬変または肝移植後に再発したC型慢性肝炎患者さんを対象にして、ダクラタスビルとsofosbuvir及びリバビリンの併用療法で12週間にわたって1日1回投与する治療法を評価した第III相試験(ALLY-1)において、主要評価項目が達成されたことを発表しました。このデータは、ウィーンで開催された欧州肝臓学会(EASL)の年次会議にて、最新情報(late-breaker)として発表されました。ダクラタスビルは、EUと日本でDaklinza®(ダクルインザ®)として販売されています。
- 3月、当社は、ジェノタイプ3型のC型慢性肝炎の治療薬としてのダクラタスビルとsofosbuvirの併用療法の新薬承認申請(NDA)を再提出し、FDAより受理されました。当初のNDAに、ジェノタイプ3型のC型肝炎患者さんへの投与後12週目のウイルス学的著効(SVR12)が、未治療患者さんにおいて90%、既治療患者さんにおいて86%の高い治癒率を示した第III相試験(ALLY-3)のデータを追加申請しました。SVR12達成率は、治療歴にかかわらず、肝硬変のないジェノタイプ3型患者さんの方が高くなりました(96%)。FDAは、6カ月以内にNDAを審査する予定です。
- 2月、当社は、HIVに重感染しているC型慢性肝炎患者さんの治療薬として、ダクラタスビルとsofosbuvirを1日1回併用投与する治療法を評価した第III相試験(ALLY-2)の結果を発表しました。ALLY-2試験に参加し、12週間の投与を受けた患者さん(未治療および既治療)のうち、97%(n=149/153)が治癒(投与後12週目のウイルス学的著効:SVR12)を達成しました。試験では、未治療のジェノタイプ1型の患者さんの96%(n=80/83)がSVR12を達成し、主要評価項目が達成されました。本試験におけるダクラタスビルとsofosbuvir併用療法は、投与期間を通じて、試験薬と関連した有害事象による投与中止例や重篤な有害事象もなく、高いSVR達成率を示しました。
Evotaz®
- 1月、FDAは、HIV-1に感染した成人患者さんの治療薬として、Evotaz®(アタザナビル300mg + cobicistat 150mg)錠を他の抗ウイルス薬との併用で承認しました。
HIV
- 2月、当社は、シアトルで開催された2015年レトロウイルス・日和見感染症会議(CROI)にて、HIV-1の成熟を阻害するよう設計された研究用化合物BMS-955176のさらなる臨床開発を支持するデータを発表しました。この第IIa相試験の結果により、HIV-1成熟阻害剤としてのBMS-955176の抗レトロウイルス作用が確認されました。
- 2月、同じくCROIにて、既治療HIV-1患者さん向けのHIV-1結合阻害剤として設計された研究用化合物BMS-663068に関する第IIb相試験のデータを発表しました。BMS-663068をレイアタッツ®およびリトナビルと比較する試験において、ウイルス学的著効(HIV-1 RNAが50 c/mL未満)および免疫再構築は、試験の48週間を通じて両群で同等でした。第IIb相試験の肯定的結果に基づき、多くの治療を経験した患者さんにおける結合阻害剤の第III相試験が2015年2月に開始されました。
Erbitux®(アービタックス®)
- 4月、当社は、イーライリリー社との間で、米国、カナダ、プエルトリコを含む北米におけるアービタックス®の権利をブリストル・マイヤーズ スクイブ社からイーライリリー社へ移管する契約を締結したことを発表しました。移管する本権利には、完全商業化権、製造管理責任などが含まれます。
第1四半期の事業開発の最新情報
- 4月、当社は、新規抗がん剤の創薬・開発に重点的に取り組む株式非公開のバイオテクノロジー企業であるFlexus Biosciences, Inc.の買収を完了しました。この取引は2月に発表されたもので、Flexus社の前臨床段階にあるリード低分子IDO1-阻害剤であるF001287の完全な権利を含みます。この薬剤は、2015年度下半期に新薬治験許可申請(IND)を目指しており、IDO選択的、IDO/TDO二重阻害、およびTDO選択的化合物ライブラリを含むIDO/TDO創薬プログラムを行う予定です。
- 4月、当社は、uniQure N.V.との間で、心血管疾患の複数標的を対象とするuniQure社の遺伝子治療技術プラットフォームへの独占的アクセスをブリストル・マイヤーズ スクイブ社に認める契約を締結したことを発表しました。この提携には、カルシウムセンサーであり、心機能の主要制御因子であるS100A1を合成する心臓の機能を回復させ、駆出率の低下した患者さんの臨床アウトカムを改善することを目的としたuniQure社独自のうっ血性心不全の遺伝子治療プログラムが含まれます。この契約には、心血管疾患だけでなく、他の疾病領域における標的限定の提携可能性も含まれます。合計すると、両社は、S100A1を含む10種類の標的について協力する可能性があります。
- 3月、当社は、自己免疫疾患の治療として先天性免疫機構の調節に重点を置いたノボ ノルディスク社の生物学的製剤創薬研究プログラムに対する独占的グローバルライセンスを取得しました。
- 3月、当社は、無症候性または症候のほとんどない転移性去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として第III相開発段階にあり、前立腺特異抗原を標的とするがんの免疫療法薬であるBavarian Nordic社のPROSTVAC®のライセンスおよび販売に関する独占的権利を取得しました。
- 2月、当社は、Rigel Pharmaceuticals, Inc.との間で、Rigel社の低分子TGFベータ受容体キナーゼ阻害剤の幅広いポートフォリオに基づくがんの免疫療法薬の創薬・開発・販売に関して契約を締結したことを発表しました。この提携では、単剤、またはオプジーボ®やYervoy®などの免疫チェックポイント阻害剤との併用により、さまざまながんに対して免疫系の作用を高めることを目的とした新しいクラスの治療薬の開発に重点的に取り組みます。
- PROSTVACR®は、BN Immunotherapeutics, Inc.の登録商標です。
2015年度の財務見通し
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、主に事業開発取引に対する前払金を考慮し、2015年度のGAAPのEPS見通しを1.55ドル~1.70ドルから0.96ドル~1.06ドルへ修正します。また当社は、非GAAPのEPS見通しを1.55ドル~1.70ドルから1.60ドル~1.70ドルへ修正します。GAAPおよび非GAAPの見通しのどちらも、現在の為替レートを前提としています。2015年度の非GAAP項目の見通しの主な前提条件に変わりはありません。
この2015年度財務見通しには、潜在的な戦略的買収や売却、あるいは特定し定量化されていない項目の影響は含まれていません。2015年度の非GAAPの見通しでは、「非GAAP(一般会計原則)に基づく財務情報の使用」で説明するとおり、特定項目を除外しています。特定項目を反映させた値に合わせて調整した非GAAP値の詳細情報は、当社Webサイトの補足資料に記載されています。