プレスリリース
関節リウマチ治療薬「オレンシア®」に関する未治療患者を対象とした国際共同第Ⅲb相臨床試験AVERT-2試験を国内で開始
2015/12/18
ブリストル・マイヤーズ株式会社
小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:相良 暁)は、このたび、関節リウマチ治療薬「オレンシア®」(一般名:アバタセプト(遺伝子組換え))に関し、未治療患者を対象とした国際共同無作為化二重盲検第Ⅲb相臨床試験であるAVERT-2(Assessing Very Early Rheumatoid Arthritis Treatment -2)試験を、国内で開始したことを発表します。
AVERT-2試験は、日本を含む世界約30カ国が参加し、メトトレキサートを含む疾患修飾性抗リウマチ薬および生物学的製剤による治療歴がなく、関節破壊の進行が予測される予後不良因子を有する関節リウマチ患者を対象に、オレンシア皮下注とメトトレキサートの併用療法とメトトレキサート単剤を、有効性と安全性について比較評価します。
AVERT-2試験では、ACR/EULAR寛解基準(2011年)を用いた臨床的寛解、関節破壊の進行抑制、寛解状態に達した後の寛解維持等について評価を行います。
国内でのAVERT-2試験の開始に際し、ブリストル・マイヤーズ株式会社 代表取締役社長のダビデ・ピラスは、「オレンシアは日本において2010年7月の国内での製造販売承認以降、これまで多くの関節リウマチ患者さんの治療に使用されています。関節リウマチの治療目標として提言されている臨床的寛解を達成することを目標に、今回の臨床試験により、関節リウマチという深刻な疾患をかかえるより多くの患者さんに新たな治療オプションを提供できる可能性を追求できることを喜ばしく思っています」と述べています。
小野薬品工業株式会社 代表取締役社長の相良 暁は「オレンシアは、関節リウマチにおける炎症発生の上流を抑制する新規作用機序の薬剤であり、今回の臨床試験が関節破壊の進行で苦しむ患者さんにとって選択肢拡大へのステップとなることを期待しています」と述べています。
オレンシアについて
オレンシアは、ヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)の細胞外ドメインとヒトIgG1のFcドメインより構成された遺伝子組み換え可溶性融合タンパク質です。抗原提示細胞表面のCD80およびCD86に特異的に結合することで、T細胞の活性化を抑制し、関節リウマチの症候及び症状、身体機能、健康関連の生活の質の改善作用を発揮する生物学的製剤です。関節リウマチ治療薬として2005年12月米国で初めて承認され、以降世界50カ国以上で販売されています。日本では2010年7月に点滴静注用として製造販売承認を取得し、2013年6月には皮下注製剤としての承認を取得しました。
関節リウマチについて
関節リウマチ(RA)は関節に炎症をきたし、関節破壊を特徴とする全身性慢性炎症性疾患であり、慢性的な痛み、こわばり、腫脹などを伴います。関節リウマチでは身体の動きが制限され、関節機能が低下します。この疾患は男性よりも女性で多く発症し、患者の75%を女性が占めています。現在、日本国内では70~80万人1の患者さんがいると推計されています。関節リウマチに関する詳しい情報は、「リウマチTea room (http://www.bms.co.jp/ra/)」をご覧ください。
小野薬品工業との提携について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業株式会社は、2011年9月21日に、オレンシア®を共同で販売促進する契約を締結し、2013年6月4日より共同での販売促進活動を開始しました。なお、オレンシアは両社で共同開発しています。
ブリストル・マイヤーズ株式会社について
ブリストル・マイヤーズ株式会社は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ(本社:ニューヨーク)の日本法人です。ブリストル・マイヤーズ スクイブは150年を超える歴史をもち、全世界では約24,000人の従業員を擁するグローバルな製薬企業です。革新的な医薬品を開発するバイオテクノロジー企業と、大規模な事業基盤を有する伝統ある製薬企業という2つの特徴を兼ね備えた「スペシャリティ・バイオファーマ企業」として、がん、ウイルス性疾患、心血管疾患、免疫系疾患など専門性の高い疾患領域で新薬の研究開発に注力しています。患者の皆様と関係各位に支えられ、本年6月に創立55周年を迎えることができました。私たちは、今後も深刻な病気を抱える患者の皆様のお役に立てるよう努めていきます。弊社の詳細については、http://www.bms.co.jpにてご覧いただけます。
小野薬品工業株式会社について
小野薬品工業株式会社は、日本の大阪市に本社を置き、特定領域における革新的な医薬品の創製に取り組む研究開発型の製薬企業です。糖尿病領域とがん領域に特に注力しています。詳細については、www.ono.co.jpにてご覧ください。
- 平成23年8月厚生科学審議会疾病対策部会 リウマチ・アレルギー対策委員会報告書より