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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、2016年度第1四半期の業績を報告

2016/05/13

本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2016年4月28日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

  • 第1四半期の売上高は、9%増の44億ドルでした。
  • 第1四半期のGAAP(一般会計原則)ベースの1株当たり利益は0.71ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は0.74ドルでした。
  • 欧州において、がん免疫療法領域で薬事の重要なマイルストーンを達成しました。
    • オプジーボが治療歴を有する進行期腎細胞がんの治療薬として、承認を取得しました。
    • オプジーボが治療歴を有する進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんの治療薬として、適応拡大の承認を取得しました。
    • オプジーボとヤーボイの併用療法とEmplicitiについて、肯定的見解を取得しました。
    • 古典的ホジキンリンパ腫に関するオプジーボの申請が受理されました。
  • オプジーボが治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がんに関してFDAのブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定され、古典的ホジキンリンパ腫に関してFDAの優先審査の対象に指定されました。
  • 米国がん学会(AACR)において、がん免疫療法ポートフォリオに関する重要な新しいデータを発表しました。
  • 2016年度のGAAPベースの1株当たり利益見通しを2.37ドル~2.47ドル、非GAAPベースの1株当たり利益見通しを2.50ドル~2.60ドルに上方修正しました。

(米国ニューヨーク、2016年4月28日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/ NYSE:BMY)は本日、2016年度第1四半期の業績を発表しました。同四半期では、オプジーボ、エリキュース、C型肝炎フランチャイズが好調な売上を記録するとともに、がん免疫療法領域において薬事の重要なマイルストーンを達成し、重要なデータが発表されました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社CEOのジョバンニ・カフォリオ(M.D.)は、次のように述べています。「売上の大きな伸長、複数のがん腫に対して有望ながん免疫療法を患者さんに届ける上でも大きく進展するなど、非常に好調な第1四半期となりました。新たながん腫のデータ、適応の拡大、市場での急速な採用により、オプジーボの販売がさらに加速しています。ビジネスの成長やパイプラインの進展など、当社は順調に成長戦略を推進しています。」

 

第1四半期(EPSのデータ以外は100万ドル単位)


  2016 2015 前年度比
総売上高 $4,391 $4,041 9%
希薄化後EPS (GAAPベース) 0.71 0.71
希薄化後EPS (非GAAPベース) 0.74 0.71 4%

 

第1四半期の業績


  • ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2016年度第1四半期は、前年同期比9%増となる44億ドルの売上高となりました。為替変動の影響調整後の全世界売上高は、11%増となりました。エビリファイとアービタックスを除いた全世界売上高は、31%増(為替変動の影響調整後は34%増)でした。
  • 米国における第1四半期の売上高は、前年同期比24%増の25億ドルとなりました。米国外の売上高は7%減でした。為替変動の影響調整後は2%減となりました。
  • 第1四半期の売上高に対する売上総利益の割合は、前年同期の79.0%に対し、76.0%となりました
  • 第1四半期のマーケティング費・販売費・一般管理費は、前年同期比4%増の11億ドルとなりました。
  • 第1四半期の研究開発費は、前年同期比12%増の11億ドルとなりました。
  • 第1四半期の実効税率は、前年同期の17.2%に対し、27.1%となりました。
  • 第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純利益は、前年同期の12億ドル(1株当たり0.71ドル)に対し、12億ドル(同0.71ドル)でした。
  • 第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する非GAAPベースの純利益は、前年同期の12億ドル(1株当たり0.71ドル)に対し、12億ドル(同0.74ドル)でした。特定項目の概要は、「非GAAP財務情報の使用」セクションで説明しています。
  • 2016年3月31日時点の現金、現金等価物、および市場性のある有価証券は80億ドルであり、ネットキャッシュポジションは13億ドルとなりました。

 

第1四半期の製品とパイプラインの最新情報


第1四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の全世界売上高は、2015年第1四半期と比較して、オプジーボ(6億6,400万ドル増)、エリキュース(3億7,900万ドル増)、C型肝炎フランチャイズ(62%増)、オレンシア(19%増)、スプリセル(9%増)に牽引されました。

 

オプジーボ

  • 4月、米国食品医薬品局(FDA)は、プラチナ製剤による治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)を予定される適応として、オプジーボをブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定しました。この指定は、術後補助、原発、再発、転移の各段階においてプラチナ製剤による治療後6カ月以内に腫瘍が進行した再発または転移性SCCHNの患者を対象とし、オプジーボと治験担当医師が選択した治療を比較評価した無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -141試験の結果に基づいています。この臨床試験は、独立データモニタリング委員会が実施した評価により、主要評価項目である全生存期間(OS) が達成されたと結論付けられたことを受け、2016年1月に早期に中止しました。
  • 4月、FDAは、治療歴を有する古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者に対してオプジーボの適応拡大の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理しました。この申請には、自家造血幹細胞移植およびブレンツキシマブ ベドチンによる治療歴を有するcHL患者においてオプジーボを評価したCheckMate -205試験のデータが含まれています。
  • 4月、欧州委員会(EC)がオプジーボの単剤療法を、化学療法による治療歴を有する成人の進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として承認しました。この承認により、治療歴を有する進行・再発の肺扁平上皮がんに対するオプジーボの既存の肺がん適応が拡大され、非扁平上皮患者群も対象に含まれるようになります。オプジーボは、PD-L1発現の有無にかかわらず、治療歴を有する進行・再発のNSCLCを対象とした2件の異なる第Ⅲ相臨床試験(肺扁平上皮がんを対象としたCheckMate -017試験および非扁平上皮非小細胞肺がんを対象としたCheckMate -057試験)において、OSで有意差が示された唯一の承認されたPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。今回の承認により、欧州連合(EU)の28の加盟国すべてにおいて、治療歴を有する進行・再発のNSCLCを対象としたオプジーボの販売が可能になります。
  • 4月、ECがオプジーボの単剤療法を、治療歴を有する成人の進行期腎細胞がん(RCC)患者の治療薬として承認しました。オプジーボは、この患者群において標準治療と比較してOSのベネフィットを示し、欧州で承認された初めてで唯一のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となります。この承認は、第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -025試験の結果を根拠としています。CheckMate -025試験では、血管新生阻害剤での治療歴を有する進行期腎明細胞がん患者を対象に、エベロリムスと比較してオプジーボの評価が行われました。今回の承認により、治療歴を有する進行期RCCを対象としたオプジーボの販売が、欧州連合(EU)の28の加盟国すべてにおいて認められます。
  • 4月、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、成人の進行期(切除不能または転移性)悪性黒色腫の治療におけるオプジーボとヤーボイの併用療法について、承認を推奨しました。CHMPのこの承認推奨は、今後、欧州連合で医薬品を承認する権限を持つECによって審査されます。
  • 4月、当社はオプジーボの単剤療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法に関する3つの臨床試験の結果を発表しました。
    • CheckMate -141試験:プラチナ製剤による治療歴を有する再発または転移性SCCHN患者を対象とし、オプジーボと治験担当医師が選択した治療を比較評価したこの無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験では、オプジーボが主要評価項目を達成し、3種類の標準治療(セツキシマブ、ドセタキセル、またはメトトレキサート)と比較して、統計的に有意なOSを示しました。本試験における1年生存率は、オプジーボ群の36%に対し、治験担当医師が選択した治療群では16.6%であり、オプジーボ群で死亡リスクが30%低下しました。OSの中央値は、オプジーボ群が7.5カ月だったのに対し、治験担当医師が選択した治療群では5.1カ月でした。CheckMate -141試験におけるオプジーボの安全性プロファイルはこれまでの試験結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
    • CheckMate -069試験:未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象としてオプジーボとヤーボイの併用療法を評価した初の無作為化臨床試験であるこの第Ⅱ相臨床試験では、BRAF野生型の進行期悪性黒色腫患者において、ヤーボイ単剤療法群の2年生存率が53%だったのに対し、併用療法群では69%でした。同様の結果が、全患者群で観察されました。2年時点の全生存率は、ヤーボイ単剤療法群では54%、併用療法群では64%でした。併用療法群において腫瘍縮小が認められ、腫瘍縮小の中央値が70%だったのに対し、ヤーボイ単剤療法群では5%でした。全生存期間は、本試験における探索的評価項目でした。オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験と一貫していました。
    • CA209-003試験:複数の治療歴を有する進行期悪性黒色腫患者においてオプジーボの単剤療法を評価したこの第Ⅰ相臨床試験では、5年生存率を含む長期追跡データを発表しました。このデータは、臨床試験で抗PD-1抗体による治療を受けた患者の生存率を調査した、最長の追跡データになります。5年時点で、オプジーボは持続的で一貫した生存ベネフィットを示し、全生存率は34%でした。生存率は、約4年で明らかなプラトーに達しました。003試験におけるオプジーボの安全性プロファイルはこれまでに報告された試験と同様で、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
  • 3月、EMAは、治療歴を有するcHL患者に対してオプジーボの適応追加の承認申請を受理しました。この申請には、自家造血幹細胞移植やブレンツキシマブ ベドチンによる治療歴を有するcHL患者においてオプジーボを評価した第Ⅱ相臨床試験であるCheckMate -205試験のデータが含まれています。申請の受理により、提出が完了し、EMAの中央審査が開始されます。

 

Empliciti

  • 1月、当社とパートナーのアッヴィ社は、開発中の免疫賦活性抗体Emplicitiについて、CHMPが1種類以上の前治療歴を有する多発性骨髄腫患者の治療薬として、レブラミド®およびデキサメタゾンとの併用療法として承認を推奨する肯定的意見を採択したことを発表しました。この申請は、今後、欧州連合で医薬品を承認する権限を持つECによって審査されます。CHMPの肯定的見解は、Emplicitiとレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用療法(ERd)とレナリドミドおよびデキサメタゾン併用療法(Rd)を比較評価した非盲検第Ⅲ相臨床試験であるELOQUENT-2試験のデータに基づいています。

 

ダクルインザ

  • 2月、FDAは、NS5A複製複合体阻害薬であるダクルインザを、ジェノタイプ1型および3型の患者におけるソホスブビルとの併用療法(リバビリンの併用有りまたは無し)として、承認しました。この適応拡大には、C型肝炎ウイルス(HCV)とヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)に重複感染している患者、進行期肝硬変の患者、および肝移植後の再発C型肝炎患者という3つの治療困難な患者群のデータが含まれています。ダクルインザとソホスブビルの併用療法は、ジェノタイプ3型のC型慢性肝炎患者の治療にも使用されており、現在、これらの患者に対する唯一の経口薬のみによる1日1回12週間投与の治療選択肢となっています。この承認は、第Ⅲ相ALLY-1およびALLY-2臨床試験においてダクルインザ療法を評価したデータを根拠としています。
  • 2月、当社は、中国人患者を組み入れたC型慢性肝炎に対する経口薬のみの治療法を評価し完了した初めての第Ⅲ相試験の結果を発表しました。ジェノタイプ1b型C型肝炎のアジア人(日本人を除く)患者を対象に24週間にわたりダクルインザとアスナプレビルの併用療法を評価したこの試験では、中国人患者の91%が投与後24週目のウイルス学的著効(SVR24)を達成し、ベースライン時にNS5A耐性関連変異(RAV)が見られなかった患者では98%が達成しました。SVR24は、肝硬変の患者、韓国・台湾の患者を含むジェノタイプ1b型C型肝炎のすべてのサブグループで同様に高い達成率を示しました。また、SVR24達成率は、肝硬変の有無を問わず、ベースライン時にNS5A RAVが見られなかったすべての患者で高く、ベースライン時にNS5A RAVが見られた患者では低い結果でした。この結果は、東京で開催されたアジア太平洋肝臓病学会で発表されました。
  • 1月、欧州委員会(EC)は、新たに3つの患者におけるC型慢性肝炎の治療薬として、ダクルインザを承認しました。これにより、非代償性肝硬変を有する治療困難な患者を含む複数のC型肝炎患者に対して新たな治療選択肢がもたらされます。この適応拡大により、非代償性肝硬変を有するC型肝炎患者、HIV-1との重複感染患者、肝移植後の再発C型肝炎患者において、ソホスブビルとの併用でダクルインザを使用できるようになります(適応症とHCVジェノタイプによりリバビリンの併用の有りまたは無し)。この承認は、第Ⅲ相ALLY-1およびALLY-2臨床試験のデータに基づいています。

レブラミド®は、セルジーン社の登録商標です。

 

事業開発の最新情報


  • 4月、当社は、マサチューセッツ州ケンブリッジを拠点とする株式非公開のバイオテクノロジー企業であり、破壊的な自己免疫疾患に対する新薬を開発するPadlock Therapeutics, Inc.を買収しました。この買収により、当社は、関節リウマチ患者に対する変革的な治療法の開発に着目したPadlock社のタンパク質/ペプチジルアルギニンデアミナーゼ(PAD)阻害薬創薬プログラムの完全な権利を取得します。Padlock Therapeutics, Inc.のPAD創薬プログラムは、全身性エリテマトーデスその他の自己免疫疾患の治療にも役立つ可能性があります。
  • 3月、当社は、ライフサイエンスおよびバイオテクノロジー新興企業の出発点として設計された革新的な共有ラボスペースであるLabCentralとの間で、LabCentralのプラチナスポンサーとなる契約を締結しました。当社は、年間最大2社の革新的なライフサイエンスおよびバイオテクノロジー新興企業を指名し、LabCentralのケンドールスクエアの施設に入居させることができます。
  • 2月、当社とパートナーのファイザー社は、Portola Pharmaceuticals社が開発中のandexanet alfaを日本で開発・販売する提携契約をPortola Pharmaceuticals社と締結したことを発表しました。andexanet alfaは、米国および欧州で第Ⅲ相臨床開発段階にあり、エリキュースを含む第Xa因子阻害剤の抗凝固作用を中和するように設計されています。本契約は、米国および欧州でのandexanet alfaに関する既存の臨床開発協力関係に基づくものです。
  • 2月、当社は、米国におけるがん免疫療法希少がん(I-O RPM)プログラムの一環として、ダナ・ファーバーがん研究所と共同研究契約を締結しました。I-O RPMプログラムの一環として、当社とダナ・ファーバーがん研究所は、幅広い初期段階の臨床試験を実施し、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、ダナ・ファーバー研究所でI-O RPMプログラムに貢献する若手研究者の訓練をサポートします。
  • 2月、当社は、以前に発表したViiV Healthcareに対するHIV研究開発ポートフォリオの売却を完了しました。この売却には、さまざまな創薬・前臨床・臨床開発段階の複数のプログラムが含まれています。このViiV Healthcareとの契約は、当社の上市済みHIV治療薬(レイアタッツ、Evotaz、Sustiva、Atripla)には影響を及ぼしません。

 

2016年度の財務見通し


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2016年度のGAAPベースのEPS見通しを2.30ドル~2.40ドルから2.37ドル~2.47ドルへ上方修正します。また、非GAAPベースのEPS見通しを2.30ドル~2.40ドルから2.50ドル~2.60ドルへ上方修正します。GAAPベースの見通しと非GAAPベースの見通しのどちらも、現在の為替レートを前提としています。2016年度の非GAAPの見通しの主な前提条件は、以下のとおりです。

  • 全世界売上高の2桁台前半の増加
  • マーケティング費・販売費・一般管理費の1桁台前半の減少
  • 研究開発費の2桁台前半の増加

この2016年度の財務見通しには、潜在的な将来の戦略的買収や売却、あるいは特定および算定されていない項目の影響は含まれていません。2016年度の非GAAPベースの見通しでは、「非GAAP財務情報の使用」で説明するとおり、特定項目も除外しています。特定項目を反映させた値に合わせて調整した非GAAP値の詳細情報は、当社Webサイトの補足資料に記載されています。