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プレスリリース

オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ®(一般名:イピリムマブ)の併用療法、根治切除不能な悪性黒色腫に対する国内製造販売承認事項一部変更承認申請のお知らせ

2017/09/29

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁、以下、小野薬品)とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス、以下、BMSKK)は、本日、小野薬品のヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ®点滴静注20mg、同100mg(以下、オプジーボ)」およびBMSKKのヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体「ヤーボイ®点滴静注液50mg、(以下、ヤーボイ)」について、根治切除不能な悪性黒色腫に対する両剤の併用療法に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせします。

今回の申請は、化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者に対するオプジーボとヤーボイの併用療法を可能とするもので、未治療の根治切除不能又は再発の進行期悪性黒色腫の患者を対象に国内で実施した第Ⅱ相非盲検非対照試験(ONO-4538-17)および未治療の進行期悪性黒色腫の患者を対象に海外で実施された第Ⅲ相無作為化二重盲検試験(Checkmate -067)の結果に基づくものです。今回の申請は、現在、それぞれの単剤で承認されている用法・用量に加え、両剤を併用する場合の用法・用量の追加についてとなります。なお、国内で実施した上記のONO-4538-17試験での用法・用量は、「オプジーボ1回1mg/kg(体重)およびヤーボイ1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注、その後、オプジーボ1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注」となっています。

悪性黒色腫(メラノーマ)は皮膚の色と関係が深いメラニン色素の産生能を持つ色素細胞(メラノサイト)ががん化した悪性腫瘍で、皮膚がんの中でも転移率が高く、きわめて悪性度が高いとされています。日本での悪性黒色腫の患者数は約4,000人*1、年間約700人*2が悪性黒色腫により死亡していると報告されています。

*1:平成23年 厚生労働省 患者調査(傷病基本分類別)、がんの統計’13

*2:平成24年 厚生労働省 人口動態調査

 

オプジーボについて


オプジーボは、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。オプジーボは、日本では、小野薬品が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売しました。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、2016年12月に再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017年3月に再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん、2017年9月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する承認を取得しました。また、食道がん、胃食道接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、悪性胸膜中皮腫、卵巣がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中です。現在、オプジーボは、日本、韓国、台湾、米国および欧州連合を含む60ヵ国以上で承認されています。

 

ヤーボイについて


ヤーボイは、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイは、CTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖などの、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は切除不能または転移性悪性黒色腫を適応としてヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。ヤーボイは現在、切除不能または転移性悪性黒色腫の治療薬として、50カ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。国内においては、2015年7月に、根治切除不能な悪性黒色腫を適応とする製造販売承認を取得しました。

 

小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社の提携について


2011年、小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ社が締結した提携契約により、当時、小野薬品がオプジーボに関するすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を供与しました。2014年7月、小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

以上