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プレスリリース

オプジーボ®点滴静注(一般名:ニボルマブ)切除不能な進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫に対する効能・効果に係る製造販売承認事項一部変更承認申請

2017/12/22

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁)とブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)は、本日、小野薬品工業株式会社(以下、当社)が、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ®点滴静注20mg、100mg」(以下、オプジーボ)について、切除不能な進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫に対する効能・効果に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせします。

今回の申請は、切除不能な進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫患者を対象に国内で実施された第Ⅱ相多施設共同非盲検非対照試験(ONO-4538-41試験)の結果に基づいています。本試験では、悪性胸膜中皮腫患者34例が組み入れられました。主要評価項目である奏効率は29.4%(34例中10例、95%信頼区間:16.8 - 46.2)でした。治験薬に関連する有害事象(DRAE)が67.6%(34例中23例)の患者で発現しました。グレード3 - 4のDRAEが20.6%(34例中7例)の患者で発現しました。

また、今回の申請における用法・用量は「通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する」です。

なお、オプジーボは、厚生労働省より、2017年12月1日、悪性胸膜中皮腫を効能・効果とする希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査の対象となっています。

悪性胸膜中皮腫は、胸腔表面を覆う中皮やその下の結合組織の未分化な間葉細胞に由来する悪性腫瘍です。国内では、悪性胸膜中皮腫の総患者数は約2,000人と推定*されています。その発症原因は職業環境及び生活環境から吸入した石綿(アスベスト)との関連が高いことが知られており、石綿曝露から約30~50年という非常に長い期間を経て発症します。悪性胸膜中皮腫に対する初回薬物治療としては、ペメトレキセドとシスプラチンの併用療法が行われます。一方、ペメトレキセドとシスプラチンの併用療法に不応又は不耐となった患者では標準的な治療法はなく、新たな治療法が切望されており、本剤が新たな治療選択肢の一つとなるものと期待されています。

*:厚生労働省官房 統計情報部、平成26年患者調査

 

オプジーボについて


オプジーボは、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。オプジーボは、日本では、小野薬品が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売しました。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、2016年12月に再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017年3月に再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん、2017年9月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する承認を取得しました。また、食道がん、食道胃接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、卵巣がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中です。現在、オプジーボは、日本、韓国、台湾、米国および欧州連合を含む60ヵ国以上で承認されています。

現在、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(BMS)は、オプジーボの単剤療法または他のがん免疫療治療薬などとの併用療法による350以上の臨床試験を遂行しています。BMSは、固形がんから血液悪性腫瘍まで約50種類のがん腫に対してオプジーボを研究しており、トランスレーショナルメディシンに対する能力を駆使し、患者さん一人一人に最大限のベネフィットをもたらすことを目標に取り組んでいます。

なお、日本では当社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社(およびその日本法人であるブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)はがん患者さん向けに複数の免疫療法薬の共同開発、共同商業化、共同販売促進を含む戦略的提携契約を結んでいます。

 

小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブ社の提携について


2011年、当社は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と締結した提携契約により、当時、当社がオプジーボに関するすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を供与しました。2014年7月、当社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。