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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、腫瘍遺伝子変異量が10mut/Mb以上のファーストラインの肺がん患者におけるオプジーボと低用量のヤーボイの併用療法に関する、進行中の申請審査の最新情報を発表

がん領域

2018/10/22

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2018年10月19日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。原文リリースは、下記のURLからご参照ください。
https://www.bms.com/media/press-releases.html

 

  • 米国食品医薬品局(FDA)に提出した追加解析は、当社の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を大幅に修正するものです。

(ニュージャージー州プリンストン、2018年10月19日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、腫瘍遺伝子変異量(TMB)が10変異/メガベース(mut/Mb)以上のファーストラインの転移性非小細胞肺がん患者を適応とするオプジーボ(一般名:ニボルマブ)と低用量のヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法に関して、米国および欧州連合(EU)の保健当局による進行中の申請審査の最新情報を発表しました。両申請とも、進行中の第Ⅲ相CheckMate -227試験のPart1のデータに基づいています。

EUにおいて進行中の審査プロセスの一環として、医薬品委員会(CHMP)は、TMBが10mut/Mb未満の患者におけるオプジーボとヤーボイの併用療法の全生存期間(OS)の解析を含めたCheckMate -227試験の追加情報を要請しました。ブリストル・マイヤーズ スクイブは、この最初の追加情報の要請に応えるため、申請の審査期間を延長することでCHMPの同意を得ました。当社は、2018年5月に、この申請が受理されたことを発表しています。

また、当社は、TMBが10mut/Mb未満のサブクループにおけるOSの解析結果をFDAに提出しました。FDAは、この追加解析結果の提出により、sBLAに大幅な修正が生じたものとして、本日、審査期間が3カ月延長され、処方せん薬ユーザーフィー法に基づく審査終了目標日を新たに2019年5月20日に設定したことを当社に通知しました。当社は、2018年6月に、この申請が受理されたことを発表しています。

 

追加情報


  • 2018年4月、当社は、米国がん学会年次総会において、CheckMate -227試験のPart1に関し、主要評価項目の1つである無増悪生存期間のデータを発表しました。これらのデータでは、TMBが10mut/Mb以上の患者において、化学療法と比較して、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が、統計学的に有意なハザード比(HR)0.58(97.5% 信頼区間:0.41 - 0.81;p=0.0002)を示しました。当社は、TMBが10mut/Mb以上の患者において、化学療法と比較して、併用療法がOSで肯定的な傾向を示した記述的解析結果も発表しました(副次評価項目)。
  • 最新の記述的解析では、TMBが10mut/Mb以上の患者において、化学療法と比較して、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法のOSのHRが、0.77(95% 信頼区間:0.56 - 1.06)であったことが示されました。
  • TMBが10mut/Mb未満の患者における新たな探索的解析では、化学療法と比較して、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法のOSのHRが、0.78(95% 信頼区間:0.61 - 1.00)であったことが示され、TMBが10mut/Mb以上の患者で得られた結果と同程度でした。
  • TMBが10mut/Mb以上の患者におけるOSの中央値は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で23.03カ月、化学療法群で16.72カ月でした。TMBが10mut/Mb未満の患者におけるOSの中央値は、併用療法群で16.20カ月、化学療法群で12.42カ月でした。

 

CheckMate -227試験について


CheckMate -227試験は、ファーストラインの進行非小細胞肺がん患者を対象に、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がんの両方の組織型にわたり、オプジーボを含むレジメンとプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法を比較評価した複数のパートで構成された非盲検第Ⅲ相臨床試験です。

  • Part1a:PD-L1陽性患者を対象に、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を化学療法と比較評価。
  • Part1b:PD-L1陰性患者を対象に、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法またはオプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価。
  • Part2:PD-L1または腫瘍遺伝子変異量(TMB)の状態にかかわらず、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価。

Part1では、オプジーボとヤーボイの併用療法(化学療法と比較評価)について、2つの主要評価項目を設定しました。1つは、PD-L1陽性患者における全生存期間(OS)(Part1aに組み入れられた患者で評価)、もう1つは、PD-L1発現の有無にかかわらず、TMBが10mut/Mb以上の患者における無増悪生存期間(PFS)(Part1aおよび1bに組み入れられた患者で評価)です。Part2の主要評価項目はOSです。本試験のPart1aおよびPart2は継続中です。本試験におけるオプジーボとヤーボイの用法・用量は次の通りです:オプジーボ3mg/kgを2週間間隔で投与+低用量のヤーボイ(1mg/kg)を6週間間隔で投与。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とがん免疫療法:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん治療の未来に関し、がん免疫療法(I-O)による治療アプローチを含め、治療困難ながん患者さんの予後を改善する革新的な医薬品の研究開発に焦点を置いたビジョンを持っています。

当社は、腫瘍細胞および免疫系経路への一体的な科学的理解の進展をリードしており、研究中の化合物および承認済みの医薬品からなる広範囲に及ぶポートフォリオを有しています。臨床開発プログラムにおいては、50以上のがん腫にわたる幅広い患者集団を対象に、様々な免疫系経路を標的とする24種類の分子について臨床研究を進めています。当社は、深い専門知識と革新的な臨床試験デザインにより、複数のがん腫において、I-O/I-O、I-O/化学療法、I-O/分子標的薬およびI-O/放射線療法といった併用療法を進歩させ、治療法の次なる波を一日も早く実現すべく取り組んでいます。また、免疫バイオマーカーの役割に対する理解を深め、患者さんそれぞれの腫瘍が持つ生物学的特性をいかに治療決定の指針として利用することができるかという研究においても、最前線に立ち続けています。

ベネフィットを得られる可能性がある多くの患者さんにがん免疫療法薬などの革新的医薬品を提供するためには、社内のイノベーションだけでなく、この領域を率いる専門家との密接な協働が不可欠です。当社は、臨床現場での標準治療を上回る新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを共通の目標として、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、25,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボとヤーボイの併用療法が本プレスリリースに記載された適応で保健当局に承認される保証や、保健当局が本プレスリリースに記載された期間内に審査を完了する保証はありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2017年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。