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プレスリリース

オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が、欧州委員会から、中および高リスクの進行腎細胞がん患者のファーストライン治療薬として承認を受ける

がん領域

2019/01/15

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年1月14日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • 未治療の進行腎細胞がん患者に対して欧州で承認を受けた初めてのがん免疫療法薬の併用療法です。
  • 本承認は、第Ⅲ相CheckMate -214試験の結果に基づいています。

(ニュージャージー州プリンストン、2019年1月14日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、欧州委員会が、中および高リスクの進行腎細胞がん(RCC)患者のファーストライン治療薬として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)3mg/kgとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)1mg/kg(以下、低用量)の併用療法を承認したことを発表しました。今回の承認は、同がん腫の患者に対して欧州連合で初めて承認を受けるがん免疫療法(I-O)薬の併用療法となります。

ギュスタフ・ルーシーがん研究所、泌尿生殖器がん委員会の元委員長であるBernard Escudier(M.D.)は、次のように述べています。「現在、転移性腎細胞がん患者さんの2年生存率は50%に満たず、完全寛解はほとんど報告されていません。これは、この疾患に対する新たな治療法の必要性を浮き彫りにしています。今回の承認により、欧州連合の患者さんは、ほぼ10%の完全奏効率および全生存期間の有意な改善を示し、スニチニブと比較してグレード3~4の副作用の発現率が低い、ファーストライン治療薬の選択肢を得ることになります。」

今回の承認は、第Ⅲ相CheckMate -214試験の結果に基づいています。同試験は、あらかじめ計画された中間解析において、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が、現在の標準治療であるスニチニブと比較して、中および高リスク患者における全生存期間(OS)を有意に延長し、死亡リスクを37%低減(ハザード比 0.63;99.8% 信頼区間:0.44 - 0.89;p<0.0001)したため、早期有効中止されました。OSベネフィットは、PD-L1の発現レベルにかからわず認められました。OSの中央値は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で未達(95% 信頼区間:28.2 - 評価不能 [NE])、スニチニブ群では25.9カ月でした。

オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群の奏効率は、スニチニブ群の26.5%(95% 信頼区間:22.4 - 31.0;422例中112例)に対し、より高い41.6%(95% 信頼区間:36.9 - 46.5;p<0.0001;425例中177例)でした。完全奏効率は、スニチニブ群の1.2%に対し、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群では9.4%でした。奏効患者における奏効期間の中央値は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で未達(95% 信頼区間:21.8 - NE)、スニチニブ群で18.2カ月(95% 信頼区間:14.8 - NE)でした。オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群では、スニチニブ群と比較してグレード3~4の有害事象の発現率がより低い結果となりました(オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で65%、スニチニブ群で76%)。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、チーフ・コマーシャル・オフィサーのChris Boernerは、次のように述べています。「CheckMate -214試験で示された有意な生存ベネフィットに基づき、欧州委員会がオプジーボと低用量のヤーボイの併用療法を承認したことを大変嬉しく思います。今回の承認により、がん治療に変革をもたらし、患者さんに質の高い長期生存をもたらすという私たちの目標の実現に、より近づきました。」

 

CheckMate -214試験について


CheckMate -214試験は、未治療の進行腎細胞がん(RCC)患者を対象に、オプジーボ3mg/kgとヤーボイ1mg/kgの併用療法をスニチニブと比較評価した無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験です。中および高リスクの患者集団のうち、患者425例は、オプジーボ3mg/kgとヤーボイ1mg/kgを3週間間隔で4回投与され、その後、オプジーボ3mg/kgを2週間間隔で投与されました。患者422例は、スニチニブ50mgを1日1回、4週間にわたり投与(1サイクル)され、その後、サイクルごとに2週間休薬して継続投与されました。オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法の推奨用法・用量は、オプジーボ3mg/kgの投与後にヤーボイ1mg/kgを3週間間隔で、それぞれ同じ日に30分以上かけて点滴静注され、4回投与されます。4回の併用投与後は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、オプジーボ240mgを2週間間隔で30分以上かけて、または480mgを4週間間隔で60分以上かけて点滴静注します。

本試験の主要評価項目は、中および高リスク患者における全生存期間、奏効率(完全奏効+部分奏効)および独立放射線評価委員会(IRRC)の評価による無増悪生存期間でした。患者は、PD-L1の発現状況にかかわらず組み入れられました。

 

腎細胞がんについて


腎細胞がん(RCC)は成人の腎臓がんの中で最も一般的な型であり、毎年、世界で14万人以上の方が亡くなっています。淡明細胞型腎明細胞がんはRCCの中で最も多い型であり、全RCCの80-90%を占めています。RCCは男性が女性の約2倍発症し、罹患率は北米と欧州で特に高くなっています。世界的に、転移性または進行腎臓がんと診断された患者の5年生存率は8%です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治癒を可能にする研究に注力しています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人一人のニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、25,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の組み合わせとして初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、オプジーボとヤーボイの併用療法が本プレスリリースに記載された適応症の承認を受けない可能性、また承認された場合は、この併用療法が本プレスリリースに記載された適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2017年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、連邦証券法で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。