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プレスリリース

オプジーボとヤーボイの併用療法

進行期悪性黒色腫患者で最長となる5年間の追跡調査における生存期間を発表

がん領域

2019/06/05

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年6月3日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • 第Ⅰ相CA209-004試験の5年間の追跡調査における解析で、進行期悪性黒色腫患者への投与中止後の長期生存に対するエビデンスが示されました。
  • 第Ⅲ相CheckMate -067試験の解析において、オプジーボ単剤療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法の長期のQOLの新たなデータが得られました。

(ニュージャージー州プリンストン、2019年6月3日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、進行期または転移性悪性黒色腫患者を対象に、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の単剤療法または併用療法を評価した試験の最新結果を発表しました。これらの解析結果(抄録番号#9533、#9568および#9551)は、シカゴで開催されている2019年米国臨床腫瘍学会 年次総会において、6月3日(月)午後1時15分~4時15分(米国中部夏時間)に発表されます。

第Ⅰ相CA209-004試験の5年間の解析

治療歴を有するまたは未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象としたオプジーボとヤーボイの併用療法で、これまでで最長の追跡調査となる第Ⅰ相CA209-004試験の5年間の解析において、4年以上の時点における全患者の追跡期間の中央値43.1カ月(範囲:0.9~76.7)で、生存率は57%(95%信頼区間:47, 67)で安定していることが示されました。投与中止後の3年生存率は56%(95% 信頼区間:46, 66)でした。また、本試験では、オプジーボとヤーボイの併用療法において、BRAFまたは乳酸脱水素酵素(LDH)の状態にかかわらず長期生存が認められ、4年生存率は、LDH正常値群で62%(95% 信頼区間:48, 74)、高値群で49%(95% 信頼区間:32, 65)、またBRAF野生型群で54%(95% 信頼区間:41, 65)、変異陽性型群で61%(95% 信頼区間:38, 77)でした。併用療法の総合的安全性は、進行期悪性黒色腫患者を対象としたこの併用療法の試験で、これまでに報告されたものと一貫していました。

第Ⅲ相CheckMate -067試験の新たな解析

第Ⅲ相CheckMate -067試験における長期的なQOLおよび症状の負荷の解析により、未治療の切除不能または転移性悪性黒色腫患者において、オプジーボ単剤療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法の中止後、無治療期間(TFI:臨床試験の治療後、次の治療を受けるまでの期間)中にQOLが維持されることが示されました。投与を中止した患者を対象に、投与のための最終通院から追跡調査1(最終投与から30日後)までの期間、または追跡調査2(追跡調査1から84日後)までの期間に、患者報告アウトカム(PRO)スコアを記録しました。EQ-5D-3L(移動の程度、身の回りの管理、普段の活動、痛み/不快感、不安/ふさぎ込み)に対するPROスコアは、追跡調査2以降も安定に推移しました。これらのスコアは生存追跡調査のための通院時に、初年は3カ月ごと、その後は6カ月ごとに記録しました。

未治療の切除不能または転移性悪性黒色腫患者を対象に、オプジーボとヤーボイを単剤療法または併用療法で評価したCheckMate -067試験の4年間の解析において、患者報告によるQOLおよび症状は、長期治療期間中にベースライン時から維持されていることが示されました。PROの解析に組み入れられた患者813例で、投与期間および追跡期間中、QOL(機能評価および症状の負荷に対する評価を含む)が維持され、いずれの投与群においても臨床的に意義のある増悪は示されませんでした。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、メラノーマおよび泌尿生殖器がん領域の開発責任者であるArvin Yang(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「これらの最新結果は、進行期悪性黒色腫の治療に対するオプジーボとヤーボイの併用療法の長期にわたる科学的根拠をさらに裏付けるものです。また今回の結果より、この患者集団におけるがん免疫療法の効果に関する有益な科学的情報が多く得られており、今後もこれらの患者さんにおける併用療法を評価していきます。」

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、ワールドワイド医療経済&アウトカム研究のバイスプレジデントのJohn O’Donnell(MPP、Ph.D.)は、次のように述べています。「オプジーボの単剤療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法の有意な効果を考慮すると、これらのがん免疫療法によるQOLに対するベネフィットの新たな知見を得ることができます。CheckMate -067試験の複数の解析において、投与期間と追跡期間の全期間にわたりQOLが維持されており、重要なことにこれらのベネフィットが投与中止後も維持されていました。」

 

CA209-004試験について


CA209-004試験は、治療歴を有するまたは未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象としたオプジーボとヤーボイの併用療法による多施設共同非盲検複数用量第Ⅰb相用量探索臨床試験です。本試験では、オプジーボとヤーボイの併用療法を次の複数の投与スケジュールで評価しました。コホート1、2、2a、3:オプジーボとヤーボイを3週間間隔(Q3W)で4回投与、続けてオプジーボ(Q3W)を4回投与(53例)。コホート8:オプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kg(Q3W)を4回投与、続けてオプジーボ3mg/kgを2週間間隔で96週目まで投与(41例)。コホート1~3の患者の40%、およびコホート8の患者の51%が治療歴を有していました。患者に対して、2.5年目までは主要評価項目である安全性(有害事象報告ならびに、臨床検査、免疫安全性試験、身体検査、バイタルサイン測定、米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータスおよび心電図検査の結果に基づく)、ならびに副次評価項目である奏効および無増悪生存期間について、その後3年間は探索的評価項目である生存期間について追跡を行い、試験参加期間は最長で5.5年間でした。

 

CheckMate -067試験について


CheckMate -067試験は、未治療の進行期悪性黒色腫患者945例を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を、ヤーボイ単剤療法と比較評価した無作為化二重盲検第Ⅲ相臨床試験です。併用療法群の患者(314例)は、オプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kgを3週間間隔(Q3W)で4回投与した後、オプジーボ3mg/kgを2週間間隔(Q2W)で投与されました。オプジーボ単剤療法群の患者(316例)は、オプジーボ3mg/kg(Q2W)とプラセボを投与されました。ヤーボイ単剤療法群の患者(315例)は、ヤーボイ3mg/kg(Q3W)を4回とプラセボを投与されました。患者への投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続されました。全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)は、本試験の共通主要評価項目でした。副次評価項目には、奏効率(ORR)、腫瘍のPD-L1発現レベルごとの有効性、および安全性が含まれました。

 

転移性悪性黒色腫について


悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚にある色素産生細胞(メラノサイト)の無秩序な増殖を特徴とする皮膚がんの一種です。転移性悪性黒色腫は、この疾患の中でも最も致死性が高く、がんが皮膚表面だけでなく、他の臓器にも広がった時になります。悪性黒色腫の発生率は、過去30年間にわたり着実に上昇しています。米国では、2018年に91,270人が新たに悪性黒色腫と診断され、悪性黒色腫に関連する死亡数は9,320人を超えると推定されています。世界保健機関は、2035年までに、全世界における悪性黒色腫の発生数が424,102人に達し、関連死亡数は94,308人に上ると推定しています。悪性黒色腫は、非常に早期の段階に治療すれば大部分が治癒可能です。しかし、所属リンパ節転移がある場合、生存率は約2分の1になります。ステージIVの進行期悪性黒色腫と診断された米国の患者の場合、5年生存率は平均15~20%、10年生存率は約10~15%です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人ひとりのニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムでは、35,000人以上の患者さんが投与を受けています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、オプジーボまたはヤーボイが本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を受けない可能性、また承認された場合は、オプジーボまたはヤーボイが本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、連邦証券法で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。