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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、2019年米国臨床腫瘍学会で進行肝細胞がんに対するオプジーボとヤーボイの併用療法の結果を初めて発表

がん領域

2019/06/05

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年6月3日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • オプジーボとヤーボイの併用療法の奏効率は31%で、奏効期間の中央値は17.5カ月でした。
  • 今回のデータにより、がんの死因で世界で4番目に多いこの疾患において、がん免疫療法薬の併用療法の可能性が示されました。

(ニュージャージー州プリンストン、2019年6月3日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、ソラフェニブによる治療歴を有する進行肝細胞がん(HCC)患者を対象に、がん免疫療法薬の併用療法を評価した第Ⅰ/Ⅱ相CheckMate -040試験のオプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイの併用療法(一般名:イピリムマブ)のコホートにおける初めての結果を発表しました。固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST v1.1)に基づき、盲検下独立中央評価委員会(BICR)が評価した奏効率(ORR)は、最短28カ月の追跡期間において31%でした。データカットオフ時点で、奏効期間(DoR)の中央値は17.5カ月でした(95%信頼区間:11.1, N/A)。これらのデータ(抄録番号#4012)は、シカゴで開催されている2019年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において、6月3日(月)午前8時~11時(米国中部夏時間)のポスター発表、および午後3時~4時30分(米国中部夏時間)のポスターディスカッションで発表されます。

本試験では、患者を3群に無作為に割り付け、オプジーボとヤーボイの併用療法を次の3つの投与スケジュールで評価しました。A群:オプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kgを3週間間隔(Q3W)で4サイクル投与、その後、オプジーボ240mgを2週間間隔(Q2W)で投与、B群:オプジーボ3mg/kgとヤーボイ1mg/kg(Q3W)を4サイクル投与、その後、オプジーボ240mg(Q2W)を投与、およびC群:オプジーボ3mg/kgをQ2W、ヤーボイ1mg/kgを6週間間隔(Q6W)で投与。

全ての併用療法群で有意義な奏効が認められました。A群の患者で全生存期間(OS)の中央値が最も長く22.8カ月(95%信頼区間:9.4, N/A)、30カ月時点の生存率は44%(95%信頼区間:29.5, 57)でした。RECIST v1.1を用いたBICRの評価では、オプジーボとヤーボイの併用療法の病勢コントロール率(DCR)は、A群が54%、B群が43%、C群が49%でした。コホート全体では、患者の5%が完全奏効、26%が部分奏効を示しました。ベースライン時の腫瘍PD-L1発現状況にかかわらず、奏効が認められました。オプジーボとヤーボイの併用療法は忍容可能な安全性プロファイルを示し、ヤーボイの追加投与による新たな安全性シグナルは、いずれの投与群においても認められませんでした。

香港大学医学部の臨床准教授であるThomas Yau(M.D.)は、次のように述べています。「肝細胞がんは、治療選択肢が限定的であり、また、現在がん免疫療法薬の併用療法による治療選択肢に含まれていない進行期に診断されることが多く、大きなアンメットニーズが残されています。今回の結果では、進行HCC患者さんにおいて、オプジーボとヤーボイの併用療法が有望な臨床効果を示しており、改めてこの併用療法における研究が重要で潜在的な可能性を秘めていることが示されました。」

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の消化器がん領域開発責任者であるIan M. Waxman(M.D.)は、次のように述べています。「オプジーボは、この悪性度の高いがんに対する初のがん免疫療法薬としてFDAから承認を取得した2017年以降、進行HCC患者さんにとって重要な治療選択肢となっています。CheckMate -040試験の今回のコホートにおいて、オプジーボとヤーボイの併用療法で認められた有効性に勇気付けられます。また、この試験にご参加していただいた患者さんや治験担当医師に感謝します。ご参加いただけなければ、今回の成果は得られなかったものと思っております。」

 

CheckMate -040試験について


CheckMate -040試験(NCT01658878)は、慢性ウイルス性肝炎の併発の有無にかかわらず、ソラフェニブ未治療、ソラフェニブに不耐、またはソラフェニブ治療中に病勢進行した進行HCC患者を対象に、オプジーボまたはオプジーボベースとした併用療法を評価した継続中の非盲検複数コホート第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験です。

CheckMate -040試験のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートは、3つの投与レジメンにおいて併用療法の安全性および有効性を評価する探索的コホートです。主要評価項目には、安全性、忍容性およびRECIST v1.1を用いた治験責任医師の評価によるORRが含まれています。ORRは、追跡調査28カ月時点において、探索的評価項目であるBICRが評価したORRと一貫していました(29% vs. 31%)。副次評価項目には、DCR、DoR、OS、奏効までの期間、病勢進行までの期間および無増悪生存期間が含まれています。

グレードを問わない治療に関連する有害事象(TRAE)の発現率は、A群で94%、B群で71%、C群で79%でした。最も多く発現したグレード3~4のTRAEは、そう痒症(4%、N/A、N/A)、発疹(4%、4%、N/A)、下痢(4%、2%、2%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加(16%、8%、4%)およびリパーゼ増加(12%、6%、8%)でした。グレード3~4のTRAEは、B群(29%)およびC群(31%)と比較して、A群(53%)で最も多く認められましたが、これらの事象は管理可能と判断されました。本コホートのうち13例(8.9%)が投与中止に至るグレードを問わないTRAEを発現し、8例(5.5%)がグレード3~4のTRAEにより投与を中止しました。

 

肝細胞がんについて


肝がんは、世界のがんによる死因で4番目に多く肝がんの最も一般的な型である肝細胞がん(HCC)は、米国ではがん関連の死因として最も急増しています。HCCは進行期に診断されることが多く、進行期では効果的な治療選択肢が限られ、ファーストラインの標準治療による生存ベネフィットはプラセボと比較して3カ月未満です。HCCの大半は、B型肝炎ウイルス(HBV)またはC型肝炎ウイルス(HCV)に起因していますが、メタボリックシンドロームおよび非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の罹患率が高まっており、HCCの罹患率の上昇の一因になると推定されています。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人ひとりのニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムにより、35,000人以上の患者さんの治療を行いました。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、オプジーボまたはヤーボイが本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を受けない可能性、また承認された場合は、オプジーボまたはヤーボイが本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、連邦証券法で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。