プレスリリース
オプジーボが、切除後の高リスク悪性黒色腫患者の術後補助療法として引き続き3年時点で無再発生存期間の延長を示す
がん領域
2019/09/30
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社
※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年9月28日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
- 第Ⅲ相CheckMate -238試験の3年間の解析は、PD-1阻害薬としては、悪性黒色腫の術後補助療法での最長の追跡調査期間です。
(ニュージャージー州プリンストン、2019年9月28日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、根治切除後の再発リスクが高いステージⅢまたはステージⅣの悪性黒色腫患者の術後補助療法として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)3mg/kgとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)10mg/kgを比較評価した第Ⅲ相CheckMate -238試験の有効性データの3年間の解析結果を発表しました。3年時点の追跡調査において、オプジーボは、実対照薬であるヤーボイと比較して、引き続き無再発生存期間(RFS)で優越性を示しており、RFS率はオプジーボ群で58%、ヤーボイ群で45%でした(ハザード比0.68;p<0.0001)。無遠隔転移生存期間(DMFS)も、オプジーボ群において引き続き有意に延長し、3年DMFS率はオプジーボ群で66%、ヤーボイ群で58%でした(ハザード比0.78;p=0.044)。RFSおよびDMFSのベネフィットは、病期、BRAF変異状態およびPD-L1の発現を含む重要なサブグループ全体で引き続き認められています。3年間の解析において、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
CheckMate -238試験の治験責任医師である、ニューヨーク大学ランゴーン・メディカル・センターのパールマターがんセンター副所長のJeffrey S. Weber(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「外科的切除後の再発リスクが高い進行期悪性黒色腫患者さんにとって、これらの3年間のデータは非常に意義深いものであり、疾患の再発リスクを低減させる面で、ニボルマブの術後補助療法としての長期的なベネフィットを示すさらなる裏付けとなるものです。曲線の継続的な分離は、ニボルマブがこの患者集団に持続的なベネフィットを長期間に亘りもたらす可能性を示しています。」
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、メラノーマおよび泌尿生殖器がん領域の開発責任者であるArvin Yang(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「切除後のステージⅢまたはステージⅣの高リスク悪性黒色腫患者さんを対象としたこの試験において、オプジーボは、実対照薬であるヤーボイと比較して、疾患の再発防止における持続的かつ長期的な改善を引き続き示しています。」
本解析データは、スペインのバルセロナで開催されている2019年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)総会において、9月28日(土)午前8時30分~10時15分(中央ヨーロッパ夏時間)に口頭発表される予定です。
CheckMate -238試験について
CheckMate -238試験は、根治切除を受けたステージⅢB/CまたはステージⅣの悪性黒色腫患者を対象にオプジーボとヤーボイを比較評価した進行中の第Ⅲ相無作為化二重盲検臨床試験です。本試験では、患者906例が、オプジーボ3mg/kgを2週間間隔で投与する群、またはヤーボイ10mg/kgを3週間間隔で4回、その後12週間間隔で投与する群のいずれかに無作為に割り付けられました。投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、最大1年間の投与期間にわたり継続されました。主要評価項目は無再発生存期間で、無作為化の時点から最初の再発日もしくは死亡日までと定義されました。副次評価項目は全生存期間です。
悪性黒色腫の術後補助療法について
悪性黒色腫は、腫瘍の限局、厚さおよび潰瘍の有無、リンパ節転移の有無、その他の部位への転移状態に基づき、5つのステージ(0~Ⅳ)に分類されます。
ステージⅢの悪性黒色腫は、所属リンパ節への転移が認められますが、遠隔リンパ節および体の他の部位への転移が認められない段階で、原発腫瘍および所属リンパ節の外科的切除を行います。患者の一部では、術後補助療法が行われる場合があります。外科的介入にもかかわらず、多くの患者が再発し、転移性疾患へと進行します。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人一人のニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。
オプジーボについて
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。
業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。
オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。
オプジーボの適応症および安全性情報について
米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について
2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedIn、Twitter、YouTubeおよびFacebookをご覧ください。
将来予測に関する記述の注意事項
本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、これらを予測することは困難で、制御できないものであり、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果がこれまでの結果と一致するか、オプジーボが試験の主要評価項目を達成しない可能性、オプジーボが本リリースに記載された追加の適応症の承認を現在予想されている予定内に、または全く受けない可能性、また承認された場合は、そのような製品候補が本リリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業および市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書に注意事項およびリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、該当する法律で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。