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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、CheckMate -227試験のPart1の最終結果においてオプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が、化学療法と比較して、進行非小細胞肺がんを対象に良好な全生存期間を示したことを発表

がん領域

2019/09/30

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年9月28日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法は、進行非小細胞肺がん患者において、PD-L1発現レベルにかかわらず、長期生存期間を示しました。
  • オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群の奏効期間の中央値は、PD-L1発現レベルにかかわらず、化学療法のほぼ4倍でした。
  • 非小細胞肺がんは、第Ⅲ相試験において、オプジーボとヤーボイの併用療法が全生存期間のベネフィットを示した3つ目のがん腫です。

(ニュージャージー州プリンストン、2019年9月28日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者のファーストライン治療薬として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)と低用量のヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を評価した第Ⅲ相CheckMate -227試験のPart1の結果を発表しました。オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法は、主要評価項目の1つである全生存期間(OS)を達成し、PD-L1発現率が1%以上の患者において、化学療法と比較して、優れたベネフィットを示しました(ハザード比0.79;97.72%信頼区間:0.65 - 0.96)。また、探索的解析の結果、PD-L1発現率が1%未満の患者においても、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群はOSを改善しました(ハザード比0.62;95%信頼区間:0.48 - 0.78)。併用療法群における2年生存率は、PD-L1発現率が1%以上の患者および1%未満の患者のいずれでも40%でした。一方、化学療法群における2年生存率は、PD-L1発現率が1%以上の患者で33%、PD-L1発現率が1%未満の患者で23%でした。

これらの結果は、がん免疫療法(I-O)の併用療法が、ファーストラインのNSCLC患者において、化学療法と比較して、良好なOSを示した最初で唯一の結果であり、スペインのバルセロナで開催されている2019年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)総会のプレジデンシャル シンポジウムにて発表されます(講演番号#LBA4_PR、9月28日(土)午後4時30分~6時20分[中央ヨーロッパ夏時間])。

オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたNSCLCにおける試験と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

最短29.3カ月の追跡調査の結果、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群では、PD-L1発現レベルにかかわらず、奏効期間が化学療法群のほぼ4倍でした。PD-L1発現率が1%以上の患者において、奏効率は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で35.9%(95%信頼区間:31.1 - 40.8)(完全奏効率:5.8%)、化学療法群で30.0%(95%信頼区間:25.5 - 34.7)(完全奏効率:1.8%)でした。奏効期間(DOR)の中央値は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で23.2カ月、化学療法群で6.2カ月でした。PD-L1発現率が1%未満の患者における奏効率は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で27.3%(95%信頼区間:30.7 - 45.4)(完全奏効率:2.1%)、化学療法群で23.1%(95%信頼区間:17.3 - 29.8)(完全奏効率:1.1%)であり、DORの中央値は、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法群で18カ月、化学療法群で4.8カ月でした。

CheckMate -227試験の治験責任医師であるドイツ肺研究センターのグロスハンスドルフ肺クリニックのMartin Reck(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「今回のポジティブな結果によって、肺がんの治療におけるPD-1およびCTLA-4の両方の阻害が免疫学的な根拠として裏付けられました。これらのデータは、がん免疫療法の併用療法が、ファーストラインの非小細胞肺がんにおいて、化学療法を必要とせずに、強力かつ持続的な奏効と高い生存ベネフィットをもたらす可能性があることを示しています。」

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の腫瘍領域担当開発責任者であるFouad Namouni(M.D.)は、次のように述べています。「CheckMate -227試験のPart1のデータにより、オプジーボとヤーボイの併用療法は、ファーストラインの非小細胞肺がんにおいて化学療法を上回る良好な全生存期間を示した最初で唯一のがん免疫療法の併用療法となります。これらの結果は、オプジーボとヤーボイの併用療法が、標準治療と比較して、ベネフィットを示しているファーストラインの悪性黒色種および腎細胞がんの長期的な臨床データを強固にするものです。今後は、これらのデータを規制当局に提出するとともに、継続的な研究を通して、この唯一無二の併用療法ががん患者さんにもたらす価値についての理解を深めることに努めてまいります。」

 

CheckMate -227試験について


CheckMate -227試験は、ファーストラインの進行非小細胞肺がん患者を対象に、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がんの組織型にかかわらず、オプジーボを含むレジメンとプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法を比較評価した複数のパートで構成された非盲検第Ⅲ相臨床試験です。

  • Part1:
    • Part1a:PD-L1陽性患者を対象に、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を化学療法と比較評価。
    • Part1b:PD-L1陰性患者を対象に、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法またはオプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価。
  • Part2:PD-L1の発現率にかかわらず、オプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価。

Part1では、オプジーボとヤーボイの併用療法(化学療法と比較評価)について、2つの主要評価項目を設定しました。1つは、PD-L1陽性患者における全生存期間(OS)(Part1aに組み入れられた患者で評価)、もう1つは、PD-L1発現の有無にかかわらず、TMBが10mut/Mb以上の患者における無増悪生存期間(PFS)(Part1aおよび1bに組み入れられた患者で評価)です。Part1では、主要評価項目であるPFS(PD-L1発現の有無にかかわらず、TMBが高レベル(10mut/Mb以上)の患者において、オプジーボとヤーボイの併用療法と化学療法を比較)およびOS(PD-L1発現率が1%以上のファーストラインのNSCLC患者で、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が、化学療法と比較して、優れたベネフィットを示した)の両方を達成しました。Part2では、非扁平上皮NSCLC患者において、オプジーボと化学療法の併用療法は、化学療法と比較して、主要評価項目であるOSを達成しませんでした。

 

肺がんについて


肺がんは、世界的にがんによる死亡の主な原因となっています。肺がんは、小細胞肺がんと非小細胞肺がんの2種類に大きく分類されます。非小細胞肺がん(NSCLC)は、肺がんの中で最も一般的な型の一つであり、およそ85%を占めています。生存率は、診断された際の進行度(ステージ)とがんの種類によって異なります。転移性肺がんと診断された患者の5年生存率は約5%です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人一人のニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む60カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

将来予測に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、これらを予測することは困難で、制御できないものであり、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果がこれまでの結果と一致するか、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が試験の主要評価項目を達成しない可能性、オプジーボと低用量のヤーボイの併用療法が本リリースに記載された追加の適応症の承認を現在予想されている予定内に、または全く受けない可能性、また承認された場合は、そのような製品候補が本リリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業および市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書に注意事項およびリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、該当する法律で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。