プレスリリース
オプジーボとヤーボイの併用療法について、米国食品医薬品局が、治療歴を有する進行肝細胞がん患者に対するブリストル・マイヤーズ スクイブ社の申請を優先審査の対象として受理
がん領域
2019/11/12
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社
※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年11月11日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
- この適応に関して、FDAはオプジーボとヤーボイの併用療法をブレークスルーセラピーに指定
(ニュージャージー州プリンストン、2019年11月11日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、米国食品医薬品局(FDA)が、ソラフェニブによる治療歴を有する進行肝細胞がん(HCC)患者に対するオプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理したこと、およびブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定していることを、本日、発表しました。FDAは、優先審査の対象として本申請を受理し、処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく本申請の審査終了の目標期日を2020年3月10日にしました。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の消化器がん領域、開発責任者であるIan M. Waxman(M.D.)は、次のように述べています。「オプジーボとヤーボイの併用療法の申請がFDAにより受理されたことは、HCCががん関連の死因として最も急増している米国の肝がん患者さんにとって重要な進歩となるものです。近年の治療の進展にもかかわらず、HCCは依然として治療が困難ながんであり、患者さんはさらに有効な治療選択肢を必要としています。がん免疫療法薬の併用療法の選択肢の可能性を初めてこれらの患者さんにお届けできるよう、FDAと連携していきます。」
今回の申請は、ソラフェニブによる治療歴を有する進行HCC患者を対象にがん免疫療法薬の併用療法を評価した第Ⅰ/Ⅱ相CheckMate -040試験のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートより得られたデータに基づいています。本試験のデータは、2019年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表されました。
FDAのブレークスルーセラピー指定とは、1つ以上の臨床的に重要な評価項目において、既存の治療法を上回る顕著な改善が予備的な臨床エビデンスで示唆された、深刻な疾患を対象とする薬剤に対して、その開発および審査を早め、患者さんが治療法に適時にアクセスできるようにすることを目的としたプロセスです。
CheckMate -040試験について
CheckMate -040試験(NCT01658878)は、慢性ウイルス性肝炎の併発の有無にかかわらず、ソラフェニブ未治療、ソラフェニブに不耐、またはソラフェニブ治療中に病勢進行した進行HCC患者を対象に、オプジーボまたはオプジーボをベースとした併用療法を評価した継続中の非盲検複数コホート第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験です。
CheckMate -040試験のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートでは、治療歴を有する進行HCC患者において併用療法の安全性および有効性を評価しています。主要評価項目には、安全性、忍容性および固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST v1.1)を用いた治験担当医師の評価による奏効率(ORR)が含まれています。副次評価項目には、病勢コントロール率、奏効期間、全生存期間、奏効までの期間、病勢進行までの期間および無増悪生存期間が含まれています。
肝細胞がんについて
肝がんは、世界のがんによる死因で4番目に多く、肝がんの最も一般的な型である肝細胞がん(HCC)は、米国ではがん関連の死因として最も急増しています。近年、FDAはセカンドライン治療においていくつかの新薬を承認していますが、HCCは進行期に診断されることが多く、予後が不良であり、新たな治療選択肢が求められています。HCCの大半は、B型肝炎ウイルス(HBV)またはC型肝炎ウイルス(HCV)に起因していますが、メタボリックシンドロームおよび非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の罹患率が高まっており、HCCの罹患率の上昇の一因になると推定されています。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人一人のニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社は、計画的に構築された多様なパイプラインを有しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。
オプジーボについて
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。
業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。
オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。
オプジーボの適応症および安全性情報について
米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について
2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedIn、Twitter、YouTube、FacebookおよびInstagramをご覧ください。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述
本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、これらを予測することは困難で、制御できないものであり、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果が現在までの結果と一貫するものであるか、オプジーボとヤーボイの併用療法が試験の主要評価項目を達成しない、または本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を想定している時期に受けられないまたは全く受けられない可能性、また承認された場合でも、そのような併用療法が本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。ブレークスルーセラピーに指定されたことにより、FDAの承認審査の基準は変わらないことも留意が必要です。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業および市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書に注意事項およびリスク要因として記されているリスクおよび不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、該当する法律で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。