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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、切除後の高リスクおよびPD-L1発現レベルが1%未満の悪性黒色腫患者におけるオプジーボとヤーボイの併用療法とオプジーボの単剤療法を比較したCheckMate-915試験の最新情報を発表

がん領域

2019/11/21

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2019年11月20日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

 

(ニュージャージー州プリンストン、2019年11月20日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、根治切除後のステージⅢb/c/dまたはステージⅣ(無病生存状態)の悪性黒色腫患者の術後補助療法におけるオプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を、オプジーボの単剤療法と比較評価した無作為化第Ⅲ相CheckMate-915試験の主要評価項目の1つの結果を発表しました。併用療法群は、主要評価項目の1つであるPD-L1発現レベルが1%未満の患者での無再発生存期間(RFS)に対して統計学的に有意なベネフィットを示せませんでした。データモニタリング委員会は、試験を変更せず継続するよう推奨しました。本試験は、引き続き、もう1つの主要評価項目である全患者(ITT)集団でのRFSを評価するため、二重盲検下で継続されます。

 

CheckMate -915試験について


CheckMate -915試験は、根治切除後のステージⅢb/c/dまたはステージⅣ(無病生存状態)の悪性黒色腫患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用治療を、承認されている標準治療のオプジーボの単剤療法と比較評価した無作為化プラセボ対照二重盲検第Ⅲ相臨床試験です。本試験に登録した患者は、中枢神経系の病巣変に対しての脳外科的切除後補助療法の放射線治療または悪性黒色腫の外科的切除を除き、悪性黒色腫に対する抗がん治療を受けていません。本試験では患者1,943例を、オプジーボ240mg静注を2週間間隔とヤーボイ1mg/kgを6週間間隔で投与する群、またはオプジーボ480mgを4週間間隔で投与する群のいずれかに無作為に割り付け、投与は1年間継続されました。

 

悪性黒色腫について


悪性黒色腫は、皮膚にある色素産生細胞(メラノサイト)の無秩序な増殖を特徴とする皮膚がんの一種です。転移性悪性黒色腫は、この疾患の中でも最も致死性が高く、がんが皮膚表面だけでなく、他の臓器にも広がった時に起こります。悪性黒色腫の発生率は、過去30年間にわたり着実に上昇しています。米国では、2018年に91,270人が新たに悪性黒色腫と診断され、悪性黒色腫に関連する死亡数は9,320人を超えると推定されています。世界保健機関は、2035年までに、全世界における悪性黒色腫の発生数が424,102人に達し、関連死亡数は94,308人に上ると推定しています。悪性黒色腫は、非常に早期の段階に治療すれば大部分が治癒可能です。しかし、所属リンパ節転移がある場合、生存率は約2分の1になります。米国でステージIVの進行期悪性黒色腫と診断された患者の場合、5年生存率は平均15~20%、10年生存率は約10~15%です。

 

悪性黒色腫の術後補助療法について


悪性黒色腫は、腫瘍の限局、厚さおよび潰瘍の有無、リンパ節転移の有無、その他の部位への転移状態に基づき、5つのステージ(0~Ⅳ)に分類されます。

ステージⅢの悪性黒色腫は、一般的に所属リンパ節への転移が認められますが、遠隔リンパ節および体の他の部位への転移が認められない段階で、原発腫瘍および所属リンパ節の外科的切除を必要とします。患者の一部では、術後補助療法が行われる場合があります。外科的介入にもかかわらず、多くの患者が再発し、転移性疾患へと進行します。

ステージⅣの悪性黒色腫は、腫瘍の限局や所属リンパ節以外の、体の遠隔部にも広がった時に起こります。転移が最も多く発生する部位は、主要な臓器、軟部組織と遠隔リンパ節です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することにフォーカスして研究を行っています。トランスレーショナルサイエンスに基づく独自の学際的アプローチを通じて、がん領域およびがん免疫療法(I-O)研究における豊富な経験を生かし、患者さん一人一人のニーズを満たす革新的治療法を探索しています。当社の研究者は、計画的に構築された多様なパイプラインを開発しており、さまざまな免疫経路を標的とした分子や、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の複雑かつ特異的な相互作用の開発に取り組んでいます。当社は、I-Oをはじめとする革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、体の免疫系を独自利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

ヤーボイについて


ヤーボイは細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CLTA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイは、CTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖など、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として、ヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。現在、ヤーボイは切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として50ヵ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。

 

オプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴っており、これらを予測することは困難で、制御できないものであり、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、本プレスリリースに記載された併用療法に関する今後の臨床試験の結果が良好でない可能性、または、そのような製品候補が本プレスリリースに記載された追加の適応症で開発、商業化に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業および市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2018年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書に注意事項およびリスク要因として記されているリスクおよび不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、該当する法律で特段の定めのない限り、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事、状況の変化等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。