プレスリリース
T細胞選択的共刺激調節剤「オレンシア®点滴静注用250mg」「オレンシア®皮下注125mgシリンジ1mL/オートインジェクター1mL」関節リウマチの効能又は効果に「関節の構造的損傷の防止」に関する記載を追加する製造販売承認事項一部変更承認取得のお知らせ
Orencia
2020/02/21
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ジャン=クリストフ·バルラン)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:相良 暁)は、本日、T細胞選択的共刺激調節剤「オレンシア®点滴静注用250mg」および「オレンシア®皮下注125mgシリンジ1mL/オートインジェクター1mL」(一般名:アバタセプト(遺伝子組換え))(以下、オレンシア)について、既承認の関節リウマチの効能又は効果に「関節の構造的損傷の防止」に関する記載を追加する製造販売承認事項一部変更承認を取得したことをお知らせします。
今回の承認は、2010年7月に国内で「関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の適応で承認された際の承認条件に対応するため国内で実施した多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照製造販売後臨床試験(IM101-338試験)、および海外で実施した多施設共同ランダム化評価者盲検実薬対照第Ⅲb相試験(IM101-235試験)の結果に基づいています。
IM101-338試験では、オレンシアとメトトレキサートの併用療法とメトトレキサートの単剤療法について、有効性および安全性を評価しました。オレンシアとメトトレキサートの併用療法群は、メトトレキサートの単剤療法群と比較して、主要評価項目である投与開始24週後の手足のX線画像スコア(modified Total Sharp Score)のベースラインからの変化量において、統計学的に有意な差を示しました。
IM101-338試験およびIM101-235試験の安全性の解析結果から、既に明らかとなっているオレンシアのリスク以外に、新たな安全性上の問題は示唆されませんでした。
「オレンシア®点滴静注用250mg」および「オレンシア®皮下注125mgシリンジ1mL/オートインジェクター1mL」の製品概要
製品名 | ①オレンシア®点滴静注用250mg ②オレンシア®皮下注125mgシリンジ1mL/オートインジェクター1mL |
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一般名 | アバタセプト(遺伝子組換え) | ||||||||||||
効能・効果 | ①既存治療で効果不十分な下記疾患 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) 多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎 ②既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) |
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用法・用量 | ①関節リウマチ 通常、成人にはアバタセプト(遺伝子組換え)として以下の用量を1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、4週に投与し、以後4週間の間隔で投与を行うこと。
多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎 通常、アバタセプト(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を点滴静注する。初回投与後、2週、4週に投与し、以後4週間の間隔で投与を行うこと。 ②通常、成人には、投与初日に負荷投与としてアバタセプト(遺伝子組換え)点滴静注用製剤の点滴静注を行った後、同日中に本剤125mgの皮下注射を行い、その後、本剤125mgを週1回、皮下注射する。また、本剤125mgの週1回皮下注射から開始することもできる。 |
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①製造販売元 ②製造販売元(輸入) |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 | ||||||||||||
①プロモーション提携 ②販売元 |
小野薬品工業株式会社 |
※今回の承認による改訂は下線部
関節リウマチについて
関節リウマチは、関節の滑膜に炎症が起こり、多くの関節で腫れや痛みを生じる炎症性の自己免疫疾患です。日本における関節リウマチ患者数は、約60~100万人と推定されています。手指、手首、足趾の小関節を好発部位として関節炎をきたし、進行すると徐々に骨や軟骨が破壊されます。特に、股、膝、肘などの大関節が破壊されると、関節が変形し、動かしにくくなるため、日常生活機能(ADL)は著しく低下し、生活の質(QOL)にも大きく影響します。
オレンシアについて
オレンシアは、ヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)の細胞外ドメインとヒトIgG1のFcドメインより構成された遺伝子組換え可溶性融合タンパク質です。抗原提示細胞表面のCD80およびCD86に特異的に結合することで、T細胞の活性化を抑制し、関節リウマチの症候および症状、身体機能、健康関連の生活の質の改善作用を発揮する生物学的製剤です。
日本では、2010年7月に点滴静注用製剤が既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療薬として製造販売承認を取得し、2013年6月には皮下注シリンジ製剤、2016年2月には皮下注オートインジェクター製剤の承認を取得しました。また、2018年2月に点滴静注用製剤が多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎の効能・効果で追加承認を取得しました。
海外では、2005年12月に米国で、関節リウマチ治療薬として初めて承認されて以降、世界50カ国以上で承認されています。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業株式会社との提携について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業株式会社は、2011年9月21日に、オレンシアを共同で開発および販売促進する契約を締結し、2013年6月4日より共同での販売促進活動を開始しました。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedIn、Twitter、YouTube、FacebookおよびInstagramをご覧ください。
小野薬品工業株式会社について
小野薬品工業株式会社は、日本の大阪市に本社を置き、特定領域における革新的な医薬品の創薬に取り組む研究開発型の製薬企業です。当社は、特に医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患およびスペシャリティ領域を創薬の重点研究領域として活動しています。詳細については、www.ono.co.jpをご覧ください。