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プレスリリース

オプジーボ®点滴静注の「根治切除不能な進行・再発の食道癌」および「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」に対する効能又は効果の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更承認を取得

がん領域

2020/02/21

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁、以下、小野薬品)とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジャン=クリストフ・バルラン)は、小野薬品が、本日、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)点滴静注(以下、オプジーボ)」について、以下の効能又は効果の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得しましたので、お知らせします。

- がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道癌
- がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌

<食道がんに対する適応拡大について>

今回の承認は、フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む併用療法に不応または不耐の食道がん患者を対象に、小野薬品およびブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY、以下、BMS)が実施した多施設国際共同無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験(ATTRACTION-3試験:ONO-4538-24/CA209-473)の結果に基づいています。本試験の結果、オプジーボ群は、化学療法群(ドセタキセルまたはパクリタキセル)と比較して、主要評価項目である全生存期間(OS)で統計学的に有意な延長を示しました。オプジーボ群の生存ベネフィットは、PD-L1発現レベルにかかわらず認められました。また、本試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 

ATTRACTION-3試験(ONO-4538-24/CA209-473)について


ATTRACTION-3試験は、フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む併用療法に不応または不耐の食道がん患者419例(腫瘍細胞のPD-L1発現を問わない)を対象に、全生存期間(OS)を主要評価項目としてオプジーボ群の有効性および安全性について、化学療法群(ドセタキセルまたはパクリタキセル)を対照とした多施設国際共同無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験(ATTRACTION-3試験:ONO-4538-24/CA209-473)です。本試験では、病勢進行、もしくは忍容できない毒性の発現が認められるまで、オプジーボ群(210例)にはオプジーボ240mgを2週間ごとに静脈内投与、化学療法群(209例)にはドセタキセル75mg/m2を3週間ごとに静脈内投与またはパクリタキセル100mg/m2を6週間、1週間ごとに静脈内投与し、その後は2週間休薬しました。本試験の主要評価項目はOSです。副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)などです。

 

食道がんについて


食道がんは、食道の内面を覆っている粘膜から発生する悪性腫瘍で、大きくなると深層(外側)に向かって増殖します。食道がんは主に扁平上皮がんと腺がんの二つの組織型に分類され、日本では、扁平上皮がんが約90%を占めています。日本では、年間約2万人(全世界では約57.2万人)が新たに食道がんと診断され、年間約1.2万人(全世界では約50.8万人)の死亡が報告されています1)。日本においては、シスプラチンと5-FUが不応となった食道がんの二次治療において、明確な生存期間の延長効果を示した薬剤がない2)ことから、この患者集団では、新たな治療選択肢が必要とされています。

1):Globocan 2018. Available at: http://gco.iarc.fr/today/fact-sheets-populations
2):特定非営利活動法人 日本食道学会、食道癌診療ガイドライン 2017年版

<高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんに対する適応拡大について>

今回の承認は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった再発または転移性のMSI-Highまたはミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がん患者を対象に、BMSが実施した多施設国際共同非盲検第Ⅱ相臨床試験(CheckMate-142試験)のオプジーボ単剤コホートによる結果に基づいています。本試験では、オプジーボは、主要評価項目である治験担当医師の評価による奏効率(ORR)において有効性を示しました。本試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 

CheckMate-142試験について


本試験は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった再発または転移性のMSI-HighまたはdMMRを有する結腸・直腸がんを対象とした多施設国際共同非盲検第Ⅱ相試験です。有効性の評価項目には、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST 1.1)の基準に基づく治験担当医師の評価および盲検化された独立画像評価委員会の評価による奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)が含まれました。オプジーボは、2週間間隔で投与され、病勢進行、もしくは忍容できない毒性の発現が認められるまで継続投与されました。

 

結腸・直腸がんについて


結腸・直腸がんは、結腸または直腸に原発性に発生する悪性腫瘍です。日本では、年間約14.6万人(全世界では約180万人)が新たに結腸・直腸がんと診断され、年間約5.7万人(全世界では約86.1万人)の死亡が報告されています1)。切除不能の結腸・直腸がんの約5%にMSI-Highが認められ、それらを有さない患者と比べて予後不良の傾向があり、標準治療のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の有効性が乏しい2)ことが報告されていることから、この患者集団では、新たな治療選択肢が必要とされています。

1):Globocan 2018. Available at: http://gco.iarc.fr/today/fact-sheets-populations
2):大腸癌研究会、大腸癌治療ガイドライン 医師用 2019年版

 

オプジーボ®点滴静注の概要


製品名 オプジーボ®点滴静注
一般名(JAN) ニボルマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果
  • 悪性黒色腫
  • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
  • 再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
  • 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌
  • がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌
  • がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫
  • がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌
  • がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道癌
用法及び用量

〈悪性黒色腫〉

通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する。ただし、悪性黒色腫における術後補助療法の場合は、投与期間は12ヵ月間までとする。
根治切除不能な悪性黒色腫に対してイピリムマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回80mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する。

〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉

通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する。
化学療法未治療の根治切除不能又は転移性の腎細胞癌に対してイピリムマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する。

〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道癌

通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔で点滴静注する。

製造販売 小野薬品工業株式会社
プロモーション提携 ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
承認条件 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

※今回の承認による改訂箇所は下線で表示

 

オプジーボについて


オプジーボは、programmed cell death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、日本で2014年7月に悪性黒色腫で承認を取得以降、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。現在、日本、韓国、台湾、中国、米国およびEUを含む65カ国以上で承認されています。

日本では、2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売され、その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能又は転移性の腎細胞がん、2016年12月に再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017年3月に再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん、2017年9月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん、2018年8月にがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、悪性黒色腫の術後補助療法、および2020年2月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん、およびがん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道がんの承認を取得しました。

また、食道胃接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、卵巣がん、膀胱がん、膵がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中です。

 

小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社の提携について


2011年、小野薬品は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と締結した提携契約により、当時、小野薬品がオプジーボに関するすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を供与しました。2014年7月、小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。