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プレスリリース

ファーストラインの胃がんおよび食道がんを対象にオプジーボと化学療法の併用療法を化学療法と比較評価した第Ⅲ相CheckMate -649試験において、オプジーボと化学療法の併用療法が、良好な全生存期間および無増悪生存期間の改善を示し、両方の主要評価項目を達成

がん領域

2020/08/12

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2020年8月11日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • オプジーボは、化学療法との併用療法で、化学療法と比較して、胃がん、胃食道接合部がんまたは食道腺がんの患者において、良好な全生存期間および無増悪生存期間の改善を示した最初で唯一のPD-1阻害薬です。
  • PD-L1発現combined positive score(CPS)が5以上の主要な患者集団および割り付けられたすべての患者において、生存ベネフィットが示されました。

(ニュージャージー州プリンストン、2020年8月11日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、ファーストラインの転移性胃がん、胃食道接合部(GEJ)がんまたは食道腺がんを対象にオプジーボ(一般名:ニボルマブ)と化学療法の併用療法を化学療法と比較評価したピボタルな第Ⅲ相CheckMate -649試験において、オプジーボと化学療法の併用療法が、PD-L1発現combined positive score(CPS)が5以上の患者において、主要評価項目である予め計画されていた中間解析での全生存期間(OS)および最終解析での無増悪生存期間(PFS)の両方を達成したことを発表しました。生存ベネフィットは、割り付けらた全ての患者でも認められました。オプジーボは、化学療法との併用療法で、化学療法と比較して、胃がん、GEJがんまたは食道腺がん患者において、良好なOSおよびPFSの改善を示した最初で唯一のPD-1阻害薬です。本試験におけるオプジーボと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、ファーストラインの胃がんおよび食道がんの治療においてオプジーボと化学療法の併用療法でこれまでに認められているものと一貫していました。

治験責任医師であり、メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター、消化器がんのチーフであるY. Janjigian(M.D.)は、次のように述べています。「食道がんと胃がんの患者さんの治療選択肢を緊急に改善することが必要です。現在の標準的な化学療法では患者さんの奏効期間は短く、転移した患者さんの5年以上の生存率は6%未満です。免疫療法は、さまざまながん腫にまたがる患者さんの治療法を変革するのに役立っており、CheckMate -649試験の有望な結果は、患者さんにとって、標準的な化学療法を上回る生存ベネッフィトを改善する新しい機会であることを示しています。」

ブリストル マイヤーズ スクイブの消化器がん領域担当開発責任者であるIan M. Waxman(M.D.)は、次のように述べています。「これまでに実施された胃がんおよび食道がんの大規模な試験であるCheckMate -649試験の結果は、ファーストラインの治療において、オプジーボと化学療法の併用療法が治療法に変化をもたらし、胃がん、胃食道部接合部がんまたは食道腺がんの特定の患者さんにとって新たな標準治療となる可能性を示しています。この免疫療法薬を含む治療選択肢を一日も早く患者さんにお届けできるよう世界の保健当局と連携してまいります。」

今後、当社はCheckMate -649試験のデータの全評価を完了させ、治験担当医師と連携して学会で結果を発表するとともに、保健当局とも協議していきます。

CheckMate -649試験では、胃がん、GEJがんまたは食道腺がんの患者を対象に、オプジーボとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法と化学療法との比較評価も行っています。当社はこの併用療法群からのデータがでるまで盲検性を維持し、本試験はさらにデータを評価するため継続されます。

 

CheckMate -649試験について


CheckMate -649試験は、未治療のHER-2陽性以外の進行または転移性胃がん、GEJがんまたは食道腺がんの患者を対象に、オプジーボと化学療法の併用療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法を、化学療法と比較評価した多施設無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験です。オプジーボと化学療法の併用療法群の患者は、オプジーボ360mgとカペシタビンおよびオキサリプラチン(CapeOX)を3週間間隔で、またはオプジーボ240mgと5-フルオロウラシル、ロイコボリンおよびオキサリプラチン(FOLFOX)を2週間間隔で投与を受けました。オプジーボとヤーボイの併用療法群の患者は、オプジーボ1mg/kgおよびヤーボイ3mg/kgを3週間間隔で計4回投与を受け、その後、オプジーボ240mgを2週間間隔で投与を受けました。化学療法群の患者は、FOLFOXを2週間間隔で、またはCapeOXを3週間間隔で投与を受けました。投与は、病勢進行もしくは忍容できない毒性が認められるまで、または患者が同意を撤回するまで、2年間継続されました。本試験の主要評価項目は、オプジーボと化学療法の併用療法を受けたPD-L1発現combined positive score(CPS)が5以上のPD-L1陽性患者におけるOS、およびオプジーボと化学療法の併用療法を受けたCPSが5以上の患者における盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価によるPFSです。主な副次評価項目は、オプジーボと化学療法の併用療法を受けたCPSが1以上および割り付けられた全ての患者におけるOS、およびオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者におけるOSと症状悪化までの期間(TTSD)です。

 

胃がんについて


胃がんは世界で5番目に多く、がんによる死因で3番目に多いがんです。米国では、転移が認められた患者の5年相対生存率は5.5%です。食道と胃がつながる消化管領域であるGEJに発生するがん腫など、複数のがんを胃がんとして分類することができます。GEJがんの罹患率は胃がんよりも低いものの、増加傾向が続いています。胃がんまたはGEJがんの患者の多くは症状悪化によりファーストライン以降の治療を受けることができないため、ファーストライン治療の有効性が最も期待できるとされています。

 

食道がんについて


食道がんは世界で7番目に多く、がんによる死因で6番目に多いがんです。米国では、転移が認められた患者の5年相対生存率は4.9%です。食道がんの組織型は部位によって異なりますが、食道がんの最も一般的な型は扁平上皮がんと腺がんで、扁平上皮がんは食道がんの約85%、腺がんは約15%を占めます。北米では、食道腺がんの発生率が65%と最も高いです。多くの場合、食道がんは進行期に診断され、飲食などの患者の日常生活に影響を与えます。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん研究の最前線


ブリストル マイヤーズ スクイブは、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することを目標にがん研究を行っています。サイエンスにおける豊富な経験を生かし、最先端の技術と創薬プラットフォームを駆使して、患者さんのために革新的な治療法を開発し、提供しています。

当社は、血液疾患領域およびがん免疫領域における革新的な研究と実績を通じて、さまざまながん腫において生存期間の改善をもたらすとともに、さまざまな治療法を探索し、豊富かつ多様なパイプラインを構築しています。免疫細胞療法の分野においては、多数の疾患でCAR T細胞療法を導入し、細胞・遺伝子治療の標的の発見や技術の発展につながる早期パイプラインを拡大しています。また、多発性骨髄腫における承認済の療法、および早期・中期開発段階にある有望な化合物を生み出す基盤として、タンパク質ホメオスタシスなどの新たなプラットフォームを活用し、主要な生物学的経路を標的としたがん治療法の研究を進めています。当社は、さまざまな免疫経路を標的とした治療法の開発に取り組み、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の相互作用に着目することで、より多くの患者さんが奏功を示す治療を提供できるよう、更なる進化を目指しています。このような複数の治療アプローチを融合させることは、がん治療の新たな選択肢を提供し、免疫療法に対する耐性を克服するために重要です。当社は、革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は、ブリストル マイヤーズ スクイブの100%子会社です。米国以外の幾つかの国では、現地法の規定により、セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は「Celgene, a Bristol Myers Squibb Company」および「Juno Therapeutics, a Bristol Myers Squibb Company」と称されています。

 

将来予測等に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果が現在までの結果と一貫する可能性、オプジーボ単剤療法もしくはオプジーボと化学療法の併用療法が本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を受けられない可能性、また承認された場合でも、そのような併用療法が本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点がが含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2019年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。