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プレスリリース

オプジーボ®とカボメティクス®の併用療法が、進行腎細胞がん患者を対象としたピボタルな第Ⅲ相CheckMate -9ER試験において有意な生存ベネフィットを示す

がん領域

2020/09/23

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社
Exelixis社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブとExelixis社が2020年9月19日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • オプジーボとカボメティクスの併用療法は、スニチニブと比較して、良好な全生存期間の延長、無増悪生存期間の中央値で2倍の延長、2倍の奏効率および良好な安全性プロファイルを示しました。
  • 有効性ベネフィットは、国際転移性腎細胞がんデータベースコンソーシアムのリスク分類およびPD-L1発現レベルに基づく全てのサブグループを含む、主要患者サブグループ全体で認められました。
  • データは、2020年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)バーチャル総会のプレジデンシャルシンポジウムでの発表に選定され、公式記者プログラムで取り上げられました。

(ニュージャージー州プリンストンおよびカリフォルニア州アラメダ、2020年9月19日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)とExelixis社(NASDAQ:EXEL)は、本日、ピボタルな第Ⅲ相CheckMate -9ER試験の結果を初めて公表したことを発表しました。本試験において、未治療の進行腎細胞がん(RCC)を対象に、オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)とカボメティクス®(一般名:カボザンチニブ)の併用療法が、全生存期間(OS)を含む全ての有効性評価項目で有意な改善を示しました。オプジーボとカボメティクスの併用療法は、スニチニブと比較して、死亡リスクを40%低減しました(ハザード比 [HR] 0.60;98.89% 信頼区間 [CI]:0.40 - 0.89;p=0.0010;OSの中央値は両群とも未達)。本試験の主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の中央値は、スニチニブ単剤群(8.3カ月)と比較して、オプジーボとカボメティクスの併用療法群(16.6カ月)で2倍の延長を示しました(HR 0.51;95% CI:0.41 - 0.64;p<0.0001)。

また、オプジーボとカボメティクスの併用療法群は、スニチニブ群と比較して、2倍の良好な奏効率(ORR)(併用療法群56% vs スニチニブ群27%)を示し、完全奏効率は、併用療法群で8%、スニチニブ群で5%でした。オプジーボとカボメティクスの併用療法群は、スニチニブ群と比較して、より長期の奏効期間を示し、奏効期間の中央値は、併用療法群で20.2カ月、スニチニブ群で11.5カ月でした。これら全ての主要な有効性の結果は、国際転移性腎細胞がんデータベースコンソーシアム(IMDC)リスク分類およびPD-L1発現レベルに基づき、あらかじめ設定された全サブグループで一貫していました。

オプジーボとカボメティクスの併用療法の忍容性は良好であり、未治療の進行RCCにおける免疫療法薬とチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)で、これまでに報告されている安全性プロファイルを反映していました。グレードを問わない、およびハイグレードの事象を含む治療に関連する有害事象(TRAE)の発現率は、スニチニブ群と比較して、オプジーボとカボメティクスの併用療法群でわずかに高くなりました(グレード問わず:併用療法群97% vs スニチニブ群93%、グレード3以上:併用療法群61% vs スニチニブ群51%)。治療に関連する投与中止の割合は、併用療法群で低くなりました(オプジーボ単剤療法群6%、カボメティクス単剤療法群7%、オプジーボとカボメティクスの併用療法群3% vs スニチニブ群9%)。全米総合がんセンターネットワークがん治療機能評価(NCCN-FACT)腎臓がん症状指標(FKSI-19)に基づくスコアでは、オプジーボとカボメティクスの併用療法群は、大半の評価時点において、スニチニブ群と比較して有意に健康に関連する生活の質の改善を示しました。

これらの結果(発表番号#696O_PR)は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)バーチャル総会のプレジデンシャルシンポジウムにおいて、2020年9月19日、19:34~19:46(中央ヨーロッパ夏時間)に、プロファードペーパーとして発表されます。

ダナ・ファーバーがん研究所の泌尿生殖器腫瘍ランクセンター長で、ハーバード大学医学大学院Jerome and Nancy Kohlbergの医学教授であるToni Choueiriは、次のように述べています。「転移性腎細胞がんの治療はかなり進展していますが、より多くの患者さんが肯定的なアウトカムを得られるよう、新しい治療選択肢の研究を続けていく必要があります。CheckMate -9ER試験のデータでは、ニボルマブとカボザンチニブの併用療法による意義のある有効性ベネフィットが示されました。この併用療法は、全生存期間を有意に改善するとともに、無増悪生存期間および奏効率を2倍に改善し、あらかじめ設定された全てのサブグループで一貫した効果が認められました。良好な忍容性プロファイルおよび健康に関連する生活の質の良好な改善と共に、これらの結果は、免疫療法薬とチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法における潜在的な重要性を示しています。」

CheckMate -9ER試験のこれらの有効性および安全性結果に基づき、ブリストル マイヤーズ スクイブと、Exelixis社の提携企業であり、米国および日本以外でカボメティクスを販売・開発する独占権を有するIpsen社は、それぞれ、欧州医薬品庁(EMA)に対し、オプジーボとカボメティクスの併用療法に関する承認申請を行いました。9月12日、EMAはこの承認申請を受理しました。これにより申請資料の提出が完了し、EMAによる中央審査が開始されます。また、ブリストル マイヤーズ スクイブとExelixis社は、直近に米国食品医薬品局(FDA)へのオプジーボとカボメティクスの併用療法に関する申請をそれぞれ完了し、提携企業と共に、CheckMate -9ERのデータについて世界の規制当局と協議していく予定です。

ブリストル マイヤーズ スクイブの腫瘍臨床開発担当ヘッド兼バイスプレジデントであるNick Botwood(M.D.)は、次のように述べています。「これらのデータは、免疫療法薬を含む併用療法が、進行がん患者さんに意義のある生存期間の延長をもたらす可能性をさらに示す例であり、泌尿生殖器領域における当社の実績を強固するものです。オプジーボは、進行腎細胞がんのセカンドライン治療薬として承認された最初の免疫チェックポイント阻害薬であり、その後、ヤーボイとの併用で、ファーストライン治療の特定の患者さんを対象に承認された最初の免疫療法薬による2剤併用となりました。CheckMate -9ER試験の良好な結果を踏まえ、高い有効性を示すオプジーボとカボメティクスの併用療法を、免疫療法薬とチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法の対象となる進行腎細胞がん患者さんにお届けできることを願っています。」

Exelixis社の製品開発・メディカルアフェアーズ部門、プレジデント兼最高医学責任者であるGisela Schwab(M.D.)は、次のように述べています。「カボメティクスがより免疫寛容な腫瘍環境を作り出し、オプジーボと併用した際の相乗的な抗腫瘍活性につながり得ることを示唆する科学的・臨床的エビデンスを考慮すると、IMDCリスク分類およびPD-L1発現レベルに基づく全てのサブグループを含め、進行腎臓がんのファーストライン治療を対象としたCheckmate -9ER試験において、有意かつ一貫した有効性ベネフィットが示されたことに勇気づけられています。良好な有効性および忍容性プロファイルは、承認された場合、カボメティクスとオプジーボの併用療法が、進行腎臓がん患者さんにとって重要な新しい治療選択肢となることを示唆しています。」

ブリストル マイヤーズ スクイブとExelixis社は、CheckMate -9ER臨床試験に参加していただいた患者さんおよび治験担当医師に感謝の意を表明します。

 

CheckMate -9ER試験について


CheckMate -9ER試験は、未治療の進行または転移性腎細胞がん(RCC)患者を対象に評価した多国籍共同無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験です。患者651例(低リスク:23%、中リスク:58%、高リスク:20%;PD-L1発現レベル1%以上:25%)は、オプジーボとカボメティクスの併用療法群(323例)またはスニチニブ群(328例)に無作為に割り付けられました。本試験の主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)です。副次評価項目は、全生存期間(OS)および奏効率(ORR)です。主要な有効性解析は、無作為化された全患者における2剤併用療法とスニチニブとの比較です。本試験は、ブリストル マイヤーズ スクイブおよび小野薬品工業株式会社がスポンサーとなり、Exelixis社、Ipsen社および武田薬品工業株式会社が共同出資を行っています。

 

腎細胞がんについて


腎細胞がん(RCC)は成人の腎臓がんの中で最も一般的な型であり、毎年、世界で14万人以上の方が亡くなっています。RCCは男性が女性の約2倍発症し、罹患率は北米と欧州で特に高くなっています。世界的に、転移性または進行期の腎臓がんと診断された患者の5年生存率は12.1%です。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん研究の最前線


ブリストル マイヤーズ スクイブは、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することを目標にがん研究を行っています。サイエンスにおける豊富な経験を生かし、最先端の技術と創薬プラットフォームを駆使して、患者さんのために革新的な治療法を開発し、提供しています。

当社は、血液疾患領域およびがん免疫領域における革新的な研究と実績を通じて、さまざまながん腫において生存期間の改善をもたらすとともに、さまざまな治療法を探索し、豊富かつ多様なパイプラインを構築しています。免疫細胞療法の分野においては、多数の疾患でCAR T細胞療法を導入し、細胞・遺伝子治療の標的の発見や技術の発展につながる早期パイプラインを拡大しています。また、多発性骨髄腫における承認済の療法、および早期・中期開発段階にある有望な化合物を生み出す基盤として、タンパク質ホメオスタシスなどの新たなプラットフォームを活用し、主要な生物学的経路を標的としたがん治療法の研究を進めています。当社は、さまざまな免疫経路を標的とした治療法の開発に取り組み、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の相互作用に着目することで、より多くの患者さんが奏功を示す治療を提供できるよう、更なる進化を目指しています。このような複数の治療アプローチを融合させることは、がん治療の新たな選択肢を提供し、免疫療法に対する耐性を克服するために重要です。当社は、革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

カボメティクス®について


カボメティクス錠は、進行RCC患者およびソラフェニブによる治療歴を有する肝細胞がん患者の治療薬として米国で承認を取得しています。また、カボメティクス錠は、欧州連合、日本および世界中の他の諸国と地域でも承認を取得しています。2016年に、Exelixis社はカボザンチニブの米国および日本以外の地域における臨床開発および販売の独占的権利をIpsen社に供与しました。また2017年に、Exelixis社はカボザンチニブの日本における適応拡大を含めた臨床開発および独占的販売の権利を武田薬品工業株式会社に供与しました。Exelixis社は、カボザンチニブの米国における開発および販売の独占的権利を保有しています。

 

オプジーボとカボメティクスの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボとカボメティクスの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は、ブリストル マイヤーズ スクイブの100%子会社です。米国以外の幾つかの国では、現地法の規定により、セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は「Celgene, a Bristol Myers Squibb company」および「Juno Therapeutics, a Bristol Myers Squibb company」と称されています。

 

Exelixis社について


Exelixis社(NASDAQ:EXEL)は、1994年に設立されたがん研究に特化したバイオテクノロジー企業で、成長を続けています。治療が困難ながん腫の治療薬を迅速に開発し、提供することを目標としています。Exelixis社は、初期の重点領域であったモデル生物遺伝学に関する知識に基づき、がん患者さんに新薬を継続的に提供するための基盤としてより広範な創薬プラットフォームを築きました。カボメティクス®(カボザンチニブ)、COMETRIQ®(カボザンチニブ)、COTELLIC®(コビメチニブ)、MINNEBRO®(エサキセレノン)の4製品を上市するとともに、複数の大手製薬会社と提携し、これらの重要な医薬品を世界中の患者さんにお届けしています。また、パイプラインの可能性を最大限に引き出すため、上市製品や提携による収益に関しては慎重に検討を重ね、事業の拡大に役立てています。Exelixis社の次世代医薬品を患者さんにお届けし、患者さんに完全な回復と長期生存をもたらすため、既存のアセットに加え、専門領域において事業開発を行うとともに、社内での創薬を進めています。Exelixis社は、収益性の高い中規模企業のパフォーマンスを測定するStandard & Poor’s (S&P) MidCap 400 indexの一員です。Exelixis社に関する詳細については、www.exelixis.comをご覧くださるか、Twitter(@ExelixisInc)またはFacebook(Exelixis, Inc.)をご覧ください。

 

将来予測等に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果が現在までの結果と一貫するかどうか、オプジーボとカボメティクスの併用療法が本プレスリリースに記載された適応症で承認されない可能性、また承認された場合でも、そのような併用療法が本プレスリリースに記載された適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれます。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2019年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。