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プレスリリース

6.5年の追跡調査で、オプジーボとヤーボイの併用療法が 進行悪性黒色腫患者において引き続き持続的な長期生存ベネフィットを示す

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2021/05/20

本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2021年5月19日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。本プレスリリースに記載されている医薬品情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。

  • オプジーボとヤーボイの併用療法を評価したデータは、進行悪性黒色腫に対する第Ⅲ相試験において報告された最長の全生存期間の中央値です。
  • オプジーボとヤーボイの併用療法群の6.5年時点での生存率は49%で、そのうち77%が無治療を継続していました。
  • データは、2021年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会にて口頭発表されます。

(ニュージャージー州プリンストン、2021年5月19日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法およびオプジーボ単剤療法が、ヤーボイ単剤療法と比較して、ファーストライン治療の進行悪性黒色腫患者において生存期間の持続的な改善を示した無作為化二重盲検第Ⅲ相CheckMate -067試験の新たな6.5年データを発表しました。最短6.5年の追跡調査において、オプジーボとヤーボイの併用療法群の全生存期間(OS)の中央値は72.1カ月(95% CI:38.2-NR)でした。これは、進行悪性黒色腫に対する第Ⅲ相試験において報告された最長のOSの中央値です。OSの中央値は、オプジーボ単剤療法群で36.9カ月(95% CI:28.2-58.7)、ヤーボイ単剤療法群では19.9カ月(95% CI:16.8-24.6)でした。また、オプジーボとヤーボイの併用療法群の6.5年無増悪生存(PSF)率は34%(中央値11.5カ月)、オプジーボ単剤療法群では29%(中央値6.9カ月)、ヤーボイ単剤療法群では7%(中央値2.9カ月)でした。追跡調査で生存していた併用療法群の患者49%のうち、77%(145例中112例)が無治療であり、その後の全身療法を受けていませんでした。同様の患者の割合は、オプジーボ単剤療法群で69%(122例中84例)、ヤーボイ単剤療法群では43%(63例中27例)でした。

オプジーボとヤーボイの併用療法群またはオプジーボ単剤療法群では、BRAF変異陽性、野生型、ベースライン時に肝転移を有する患者を含む関連サブグループ全体で、持続的な臨床ベネフィットが維持されました。BRAF変異陽性患者における6.5年生存率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で57%、オプジーボ単剤療法群で43%、ヤーボイ単剤療法群で25%でした。BRAF野生型患者における生存率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で46%、オプジーボ単剤療法群で42%、ヤーボイ単剤療法群で22%でした。肝転移を有する患者における生存率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で38%、オプジーボ単剤療法群で31%、ヤーボイ単剤療法群で22%でした。奏効期間(DOR)の中央値は、併用療法群とオプジーボ単剤療法群で未達だったのに対し、ヤーボイ単剤療法群では19.2カ月でした。

メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター、ヒューマン・オンコロジー・アンド・パソジェネシス・プログラム、がん免疫療法サービス主任のJedd D. Wolchok(M.D.、Ph.D.、FASCO)は、次のように述べています。「ニボルマブを含む療法、特にニボルマブとイピリムマブの併用療法によって示された全生存期間と無増悪生存期間の持続的なベネフィットは、進行悪性黒色腫患者さんに関する長期間の有効性の概念を覆しました。CheckMate -067試験のこれらの新しい結果では、ニボルマブとイピリムマブの併用療法を受けた患者さんの半数近くが6.5年時点で生存されており、進行悪性黒色腫患者さんにおける同併用療法の持続的なベネフィットを裏付けています。」

オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでの結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。また、5年時点の解析以降、新たに発生した治療に関連する死亡例はありませんでした。グレード3~4の治療に関連する有害事象が、併用療法群の59%、オプジーボ単剤療法群の24%、ヤーボイ単剤療法群の28%で報告されました。

ブリストル マイヤーズ スクイブの悪性黒色腫領域開発責任者であるGina Fusaroは、次のように述べています。「これらの結果は、悪性黒色腫領域における当社の十年間の実績を土台にして得られたものです。当初、転移性悪性黒色腫と診断された場合の平均余命は約6カ月で、5年以上生存する患者さんの割合は10%未満でした。免疫療法薬に関して過去最長となるいくつかの追跡調査において、オプジーボとヤーボイは、進行悪性黒色腫患者さんにおける持続的な長期間の生存ベネフィットを一貫して示し続けています。」

ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -067臨床試験にご参加いただいた患者さんおよび治験担当医師の皆様に感謝の意を表明します。CheckMate -067試験の6.5年データは、6月4~8日に開催される2021年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会にて、2021年6月6日(日)、午前8時~11時(米国東部夏時間)、口頭抄録セッションで発表されます(抄録番号#9506)。

CheckMate -067試験について

CheckMate -067試験は、未治療の進行悪性黒色腫患者945例を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を、ヤーボイ単剤療法と比較評価した無作為化二重盲検第Ⅲ相臨床試験です。併用療法群の患者(314例)は、オプジーボ1 mg/kgとヤーボイ3 mg/kgを3週間間隔(Q3W)で4回投与した後、オプジーボ3 mg/kgを2週間間隔(Q2W)で投与されました。オプジーボ単剤療法群の患者(316例)は、オプジーボ3 mg/kg(Q2W)とプラセボを投与されました。ヤーボイ単剤療法群の患者(315例)は、ヤーボイ3 mg/kg(Q3W)を4回とプラセボを投与されました。患者への投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続されました。本試験の主要評価項目は、全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)でした。副次評価項目には、奏効率(ORR)、記述的有効性評価および安全性が含まれました。

悪性黒色腫について

悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚にある色素産生細胞(メラノサイト)の無秩序な増殖を特徴とする皮膚がんの一種です。転移性悪性黒色腫は、この疾患の中でも最も致死性が高く、がんが皮膚表面だけでなく、他の臓器にも広がったときに起こります。悪性黒色腫の発生率は、過去30年間にわたり徐々に上昇しています。米国では、2021年に、106,110人が新たに悪性黒色腫と診断され、関連死亡者数は約7,180人に上ると推定されています。世界保健機関は、2035年までに全世界における悪性黒色腫の罹患者数が424,102人に達し、関連死亡者数は94,308人に上ると推定しています。悪性黒色腫は、非常に早期の段階に治療されれば大部分が治癒可能ですが、所属リンパ節転移がある場合、生存率は低下します。

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して

ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。卓越した科学的知見、最先端の技術および創薬プラットフォームにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。

オプジーボについて

オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

オプジーボの適応症および安全性情報について

米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について

2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

ブリストル マイヤーズ スクイブについて

ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitter、YouTube、FacebookおよびInstagramをご覧ください。

セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は、ブリストル マイヤーズ スクイブの100%子会社です。米国以外のいくつかの国では、現地法の規定により、セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は「Celgene, a Bristol Myers Squibb company」および「Juno Therapeutics, a Bristol Myers Squibb company」と称されています。

将来予測等に関する記述の注意事項

本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、将来の試験結果がこれまでの試験結果と一致する可能性、オプジーボとヤーボイの併用療法が本プレスリリースに記載された適応症の承認を現在想定している時期に受けられないまたは全く受けられない可能性、また承認された場合でも、そのような併用療法が本プレスリリースに記載された適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2020年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。