プレスリリース
ブリストル マイヤーズ スクイブ、限局性腎細胞がんの術後補助療法として、オプジーボとヤーボイの併用療法を評価したCheckMate -914試験の最新情報を発表
がん領域
2022/08/02
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社
※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2022年7月29日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。本プレスリリースに記載されている医薬品情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。
(ニュージャージー州プリンストン、2022年7月29日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、根治的腎摘除術または腎部分切除術後の再発リスクが中等度から高度の限局性腎細胞がん(RCC)患者の術後補助療法として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を評価した第Ⅲ相CheckMate -914試験のパートAにおいて、オプジーボとヤーボイの併用療法が、盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無病生存期間(DFS)の主要評価項目を達成しなかったことを発表しました。本試験でのオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに本併用療法の固形がんにおける試験で報告されたものと一貫していました。
ブリストル マイヤーズ スクイブの泌尿生殖器がん領域、バイスプレジデント兼開発プログラム責任者であるDana Walker(M.D.、M.S.C.E.)は、次のように述べています。「転移性RCCの治療は大きく進展してきましたが、限局性RCC患者さんの治療選択肢はいまだに限られています。オプジーボおよびオプジーボを含む併用療法は、泌尿生殖器がんを含む複数の早期ステージおよび進行がんにおいて生存ベネフィットを示してきました。CheckMate -914試験のパートAの最終解析では、限局性RCC患者さんの術後治療において同様のベネフィットが示されず、残念に思いますが、今後もRCCのすべての患者さんのために研究を続け、がん治療の進展に取り組んでまいります。」
オプジーボ単剤療法およびオプジーボを含む併用療法は、さまざまなRCC患者集団において臨床的ベネフィットを示しており、以下の集団が含まれます:オプジーボとヤーボイの併用療法;未治療の中および高リスクRCC患者のファーストライン治療(CheckMate -214試験)、オプジーボとチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法およびオプジーボ、ヤーボイとチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法;未治療の進行RCC患者のファーストライン治療(それぞれCheckMate -9ER試験、COSMIC-313試験)、およびオプジーボ;治療歴を有する進行または転移性RCC患者のセカンドライン治療(CheckMate -025試験)。また、ブリストル マイヤーズ スクイブは、RCCにおける他の免疫調節分子および経路を標的としたオプジーボ単剤およびオプジーボとヤーボイの併用療法と新規薬剤の併用療法も研究しています。
ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -914試験のパートAのデータの評価を完了させ、治験担当医師と連携して学会で結果を発表する予定です。ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -914試験にご参加いただいた患者さんおよび治験担当医師の皆様に感謝の意を表明します。
CheckMate -914試験について
CheckMate -914試験は、根治的腎摘除術または腎部分切除術後の再発リスクが中等度から高度の限局性腎細胞がん(RCC)患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法をプラセボと比較評価(パートA)およびオプジーボ単剤療法をプラセボと比較評価(パートB)した無作為化二重盲検プラセボ対照第Ⅲ相臨床試験です。本試験の両パートの主要評価項目は、盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無病生存期間(DFS)です。主な副次評価項目は、全生存期間(OS)および有害事象(AE)の発現率です。本試験のパートBは進行中です。
腎細胞がんについて
腎細胞がん(RCC)は成人の腎臓がんの中で最も一般的な型であり、毎年、世界で431,000人以上の方が新たに診断され、179,000人以上の方が亡くなっています。RCCは男性が女性の約2倍多く発症し、罹患率は北米と欧州で特に高くなっています。転移性または進行期の腎臓がんと診断された患者の5年生存率は14%、切除可能な限局性腎細胞がん患者の5年無病生存(DFS)率は50%超です。
ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して
ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。卓越した科学的知見、最先端の技術および創薬プラットフォームにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。
オプジーボについて
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。
業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。
オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。
ヤーボイについて
ヤーボイは細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CLTA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイはCTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖など、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として、ヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。現在、ヤーボイは切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として50カ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。
オプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報について
米国でのオプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。
ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について
2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。
ブリストル マイヤーズ スクイブについて
ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedIn、Twitter、YouTube、FacebookおよびInstagramをご覧ください。
将来予測等に関する記述の注意事項
本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、本プレスリリースに記載された併用療法に関する今後の臨床試験の結果が良好でない可能性、およびそのような併用療法が本プレスリリースに記載された追加の適応症での開発と商業化に成功するかどうかは不明であるという点が含まれます。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2021年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。