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プレスリリース

ブリストル マイヤーズ スクイブ、進行悪性黒色腫においてオプジーボとヤーボイの併用療法が継続して持続的な長期生存ベネフィットを示したCheckMate -067試験の10年間の追跡調査の結果を発表

がん領域

2024/09/18

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2024年9月15日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。本プレスリリースに記載されている医薬品情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。

  • 今回のデータは、進行悪性黒色腫に対する第Ⅲ相試験で報告された最長の全生存期間の中央値であり、ESMOの公式プレスカンファレンスに選出されました。
  • オプジーボとヤーボイの併用療法群の10年生存率は40%以上(43%)でした。10年前では、この患者集団における1年生存率は約25%でした。
  • データは、本日、ミニ口頭セッションで発表されるとともに、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載されました。

(ニュージャージー州プリンストン、2024年9月15日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:クリス・バーナー)は、本日、無作為化二重盲検第Ⅲ相試験であるCheckMate -067試験の10年間の追跡調査の最新の結果を発表しました。本調査結果では、未治療の進行または転移性悪性黒色腫患者のファーストライン治療において、オプジーボⓇ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイⓇ(一般名:イピリムマブ)の併用療法およびオプジーボ単剤療法が、ヤーボイ単剤療法と比較して、継続して生存期間の持続的な改善を示しました。

最短10年間の追跡調査において、オプジーボとヤーボイの併用療法群の全生存期間(OS)の中央値は71.9カ月(95%信頼区間[CI]:38.2 - 114.4)でした。これは、進行悪性黒色腫に対する第Ⅲ相試験で報告された最長のOSの中央値です。OSの中央値は、オプジーボ単剤療法群で36.9カ月(95% CI:28.2 - 58.7)、ヤーボイ単剤療法群では19.9カ月(95% CI:16.8 - 24.6)でした。これらの結果は、スペイン・バルセロナで開催されている2024年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会において、本日、発表され、公式プレスコンファレンス(LBA43)に選出されるとともに、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載されました。

本試験で無作為化された全患者のうち、オプジーボとヤーボイの併用療法群の64%、オプジーボ単剤療法群の50%、およびヤーボイ単剤療法群の33%は、10年間の追跡調査時点でその後の全身療法を受けていませんでした。

ロイヤル・マーズデン病院の腫瘍内科部門の腫瘍内科コンサルタントであるJames Larkin(Ph.D.、FRCP)は、次のように述べています。「今回のデータでは、オプジーボとヤーボイの併用療法が、継続して良好かつ持続的な臨床ベネフィットを示しており、数年間にわたり今なお安定した生存曲線が示されています。驚くべきことに、オプジーボとヤーボイの併用療法群での10年生存率は43%であり、さらにその大半の患者さんがその後の治療を必要としませんでした。」

また、追跡調査期間10年時点における悪性黒色腫特異的生存(MSS)率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で52%(中央値未達)であったのに対し、オプジーボ単剤療法群で44%(中央値49.4カ月)、ヤーボイ単剤療法群では23%(中央値21.9カ月)でした。

ブリストル マイヤーズ スクイブのバイスプレジデント兼悪性黒色腫および消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者であるDana Walker(M.D.、M.S.C.E.)は、次のように述べています。「10年前までは、進行悪性黒色腫と診断された患者さんの余命は数カ月とされてきました。オプジーボとヤーボイの免疫療法薬2剤による併用療法は、これらの多くの患者さんの見通しを根本的に覆しました。私たちが目指してきたのは、悪性黒色腫患者さんの生存期間に対する希望を再定義することであり、それは今も変わりません。今回の結果は、この目標に対する私たちの取り組みを示すものであり、将来への希望をもたらすものです。」

オプジーボとヤーボイの併用療法群またはオプジーボ単剤療法群では、BRAF変異陽性および野生型患者を含む関連サブグループ全体で、持続的かつ永続的な臨床ベネフィットが示されました。BRAF変異陽性患者における10年生存率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で52%(95% CI:42 - 62)、オプジーボ単剤療法群で37%(95% CI:27 - 46)、ヤーボイ単剤療法群で25%(95% CI:17 - 34)でした。BRAF野生型患者における10年生存率は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で39%(95% CI:32 - 46)、オプジーボ単剤療法群で37%(95% CI:31 - 44)、ヤーボイ単剤療法群で17%(95% CI:12 - 23)でした。

追跡調査期間10年時点における奏効率(ORR)は、オプジーボとヤーボイの併用療法群およびオプジーボ単剤療法群で各々58.3%と44.9%で、オプジーボの両群ともヤーボイ単剤療法群の19.0%よりも高い奏効率を示しました。奏効期間(DOR)の中央値は、オプジーボとヤーボイの併用療法群で未達であったのに対し、オプジーボ単剤療法群では103.2カ月、ヤーボイ単剤療法群では19.2カ月でした1

オプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでの結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。また、過去3回の解析以降、新たに発生した治療に関連する死亡例はありませんでした。グレード3~4の治療に関連する有害事象が、併用療法群の62.6%、オプジーボ単剤療法群の24.6%、ヤーボイ単剤療法群の29.6%で報告されました。

ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -067試験にご参加いただいた患者さんおよび治験担当医師の皆様に感謝の意を表明します。

 

CheckMate -067試験について


CheckMate -067試験は、未治療の進行悪性黒色腫患者945例を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を、ヤーボイ単剤療法と比較評価した無作為化二重盲検第Ⅲ相臨床試験です。併用療法群の患者(314例)は、オプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kgを3週間間隔(Q3W)で4回投与した後、オプジーボ3mg/kgを2週間間隔(Q2W)で投与されました。オプジーボ単剤療法群の患者(316例)は、オプジーボ3mg/kg(Q2W)とプラセボを投与されました。ヤーボイ単剤療法群の患者(315例)は、ヤーボイ3mg/kg(Q3W)を4回とプラセボを投与されました。患者への投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続されました。本試験の主要評価項目は、全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)でした。副次評価項目には、奏効率(ORR)、記述的有効性評価および安全性が含まれました。

 

悪性黒色腫について


悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚にある色素産生細胞(メラノサイト)の無秩序な増殖を特徴とする皮膚がんの一種です。転移性悪性黒色腫は、この疾患の中でも最も致死性が高く、がんが皮膚表面だけでなく、他の臓器にも広がったときに起こります。悪性黒色腫の発生率は、過去30年間にわたり徐々に上昇しています。世界保健機関は、2035年までに全世界における悪性黒色腫の罹患者数が424,102人に達し、関連死亡者数は94,308人に上ると推定しています。米国では、2024年に、100,640人が新たに悪性黒色腫と診断され、関連死亡者数は約8,290人に上ると推定されています。悪性黒色腫は、非常に早期の段階に見つかれば大部分が治療可能ですが、進行するにつれて生存率は低下します。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して


ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。ヒトの生物学と疾患の関係に対する深い知見、最先端の技術および独自の研究プログラムにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。

がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

ヤーボイについて


ヤーボイは細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイはCTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖など、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として、ヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。現在、ヤーボイは切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として50カ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。

 

オプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

 

将来予測に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年米国民事証券訴訟改革法に定められている「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は将来の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の市販後試験の結果が本試験の結果と一貫しない可能性、オプジーボ(ニボルマブ)とヤーボイ(イピリムマブ)の併用療法およびオプジーボ単剤療法が本プレスリリースに記載された適応症で商業的に成功しない可能性、また販売承認が得られたしても、その使用が著しく制限される可能性、そのような適応症に対するそのような治療法および併用療法の承認の継続が追加の検証試験における臨床的有用性の証明および記載を条件とする可能性が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2023年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が米国証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。

 

参考文献

1:Wolchok, J., Chiarion-Sileni, et al. Final, 10-Year Outcomes with Nivolumab plus Ipilimumab in Advanced Melanoma. New England Journal of Medicine. 2024; Available online at nejm.org.