BMS logo

プレスリリース

ブリストル マイヤーズ スクイブ、中等症から重症の日本人潰瘍性大腸炎患者を対象としたオザニモドの国内第2/3相試験「J-True North試験」結果を発表

潰瘍性大腸炎

2025/11/06

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

※本プレスリリースに記載されている情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。

  • 「J-True North試験」では、中等症から重症の日本人潰瘍性大腸炎患者198人を対象に、オザニモドの高い有効性と良好な安全性プロファイルが確認されました。本試験は、当該疾患に対して日本国内で単独実施された検証型臨床試験としては最大規模のものです。
  • 本試験の主要評価項目である投与12週時点の臨床的改善を達成した患者の割合は、プラセボ群の32.3%に対し、オザニモド0.46mg群では52.9%、0.92mg群では61.5%と有意に高い結果が得られました。また、安全性も良好でした。
  • 本試験結果は、American Gastroenterological Association(米国消化器病学会:AGA)の姉妹誌であるGastro Hep Advancesに掲載されました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝間 英仁)はこのほど、潰瘍性大腸炎治療薬オザニモドの日本人患者を対象とした国内第2/3相試験「J-True North試験」(以下「J-True North試験」)の結果を発表しました。
今回の発表は、日本人の潰瘍性大腸炎患者におけるオザニモドの有効性と安全性を確認した意義が高く評価され、American Gastroenterological Association(米国消化器病学会:AGA))の姉妹誌であるGastro Hep Advancesに掲載されました。

札幌医科大学医学部内科学講座 消化器内科学分野の仲瀬裕志教授は、次のように述べています。「世界的に使用される薬剤オザニモドを用いて日本人潰瘍性大腸炎患者単独での臨床試験を成し得たことは、海外へ大きなインパクトを与えました。
本試験は、日本人を対象とした初の大規模臨床試験であり、オザニモドの有効性と安全性を科学的に裏付ける重要なエビデンスとなりました。今後は、日本における長期の安全性データ集積も重ね、オザニモドの潰瘍性大腸炎治療における位置付けを明確にすることに期待を持っています。」

試験デザインと有効性について:
「J-True North試験」は、日本国内の複数施設において実施された二重盲検・プラセボ対照・並行群・多施設共同の臨床試験であり、オザニモド0.46mgまたは0.92mgを1日1回経口投与する治療法の有効性と安全性を評価することを目的として設計されました。

導入期12週間、維持期40週間、さらにオープンラベル延長(OLE)期を含む本試験には、263名の患者がスクリーニングされました。このうち198名が無作為化され、65名がプラセボ群、68名がオザニモド0.46mg群、65名がオザニモド0.92mg群に割り付けられています。
主要評価項目である投与12週時点の臨床的改善率は、プラセボ群の32.3%に対し、オザニモド0.46mg群では52.9%、0.92mg群では61.5%と有意に高い結果が得られました。主な副次評価項目である投与12週時点の臨床的寛解率は、プラセボ群の1.5%に対し、オザニモド0.92mg群では24.6%に達し、内視鏡的改善率や粘膜治癒率、組織学的寛解率などにおいても一貫した有効性が示されました。投与52週時点でも、オザニモド0.92mg群では臨床改善率49.2%、臨床的寛解率29.2%、組織学的寛解率24.6%と、導入期の効果が持続していることが確認されました。

安全性について:
安全性に関しては、両用量ともに良好な忍容性を示し、予期せぬ安全性シグナルは認められませんでした。特に注目すべきは、心電図異常や徐脈の発現がなく、初回投与時の漸増投与により心血管系への影響が最小限に抑えられた点です。また、黄斑浮腫は1例のみで軽度かつ回復し、重篤な感染症や悪性腫瘍の発現は認められませんでした。免疫学的指標として、絶対リンパ球数(ALC)が200細胞/μL未満に減少した患者は、治療中断後、2週間以内にALCレベルが200細胞/μL以上に回復しました。これらの結果は、オザニモドが免疫抑制に伴う感染リスクを低く抑えながら、炎症を効果的に制御できることを示しています。

今後の展開:
本試験の結果は、グローバル試験「True North」と同様に日本人の潰瘍性大腸炎患者においてオザニモドの高い有効性が示され、新たな安全性のリスクは見出されませんでした。
「J-True North試験」のOLEフェーズでは3年以上の継続投与によるデータが蓄積されています。
今後は、リアルワールドデータの収集や、他のS1Pモジュレーターとの比較試験などを通じて、さらなる知見の蓄積と臨床応用への展開が期待されます。
本試験は、日本人を対象とした初の大規模臨床試験であり、オザニモドの有効性と安全性を科学的に裏付ける重要なエビデンスとなりました。
今後も、ブリストル・マイヤーズ スクイブは、患者さん一人ひとりに最適な治療を届けるため、さらなる臨床研究と情報提供を進めてまいります。

 

American Gastroenterological Association(米国消化器病学会:AGA)について


AGAは消化器病学の発展を目的とした国際的な学術組織です。
1897年に設立され、消化器病学の科学、実践、および進歩に関わる世界中のメンバーを代表しています。AGAインスティテュートは、組織の実践、研究、および教育プログラムを実行しています。
Gastro Hep Advancesは、本学会の姉妹誌です。
American Gastroenterological Association Homepage
論文掲載:Once-Daily Oral Ozanimod for Japanese Patients With Ulcerative Colitis: Results From the Phase 2/3 J-True North Study - Gastro Hep Advances

 

潰瘍性大腸炎について


潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる炎症性疾患です。厚生労働省の患者調査によると、2021年の日本における特定医療費(指定難病)受給者のうち、潰瘍性大腸炎の総患者数は約138,000人とされています1。主な症状には、下痢や血便、痙攣性または持続的な腹痛がみられ、重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出現することがあります2。多くの場合、治療により症状の改善や消失(寛解)が認められますが、再燃する場合も多く、発病して年数が立つと大腸癌を合併するリスクも高くなります2

 

ゼポジア®(一般名:オザニモド塩酸塩)について


ゼポジア®は経口のスフィンゴシン1リン酸(S1P)受容体調節剤であり、S1P受容体1および5に高親和性で結合し、リンパ球遊走の上流で作用する、潰瘍性大腸炎に対する新規作用機序の治療薬です。ゼポジア®は、リンパ球を末梢リンパ組織内に保持することで、リンパ球の体内循環を制御し、病巣へのリンパ球の浸潤を阻害します。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は、2024年12月にゼポジア®(一般名:オザニモド塩酸塩、以下ゼポジア®)の製品名で、既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療薬として、厚生労働省より製造販売承認を取得しています。
またゼポジア®は、Zeposia®の製品名で、再発型多発性硬化症の成人患者および中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎の患者に対する治療薬として、2020年以降、米国、欧州など多くの国で承認されており、世界の患者さんのQOL向上に貢献しています。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんのための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルバイオファーマ企業です。私たちは、科学的探究を通じて、医療の未来および患者さんの治療機会・治療成果の向上に貢献することを目指しています。詳細は、bms.com/jpLinkedInFacebookYouTubeInstagramをご覧ください。

 

参考文献


  1. 厚生労働省「令和3年度衛生行政報告例」衛生行政報告例 / 令和3年度衛生行政報告例 統計表 年度報、【難病・小児慢性特定疾病】、 第1表 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数、潰瘍性大腸炎 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/36-19.html
  2. 公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター. 潰瘍性大腸炎(指定難病97 [Internet]. [Cited 2024 Feb..8]. Available from: https://www.nanbyou.or.jp/entry/62

 

本件に関するお問合せ先


ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
コーポレート・アフェアーズ
石田香納子
Email: kanoko.ishida@bms.com