プレスリリース
米国食品医薬品局(FDA)がブリストル マイヤーズ スクイブのカムザイオス®の適応拡大を承認
成人および小児患者*における症候性閉塞性肥大型心筋症
カムザイオス
2026/10/07
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2026年9月30日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。本プレスリリースに記載されている医薬品情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。
- カムザイオスは、小児患者の閉塞性肥大型心筋症治療薬としてFDAが承認した唯一の治療薬です。
- 本承認は、成人患者において確立されたカムザイオスの臨床エビデンスに加え、第Ⅲ相SCOUT-HCM試験の良好な結果に基づくものです。
*体重30kg(66ポンド)以上
(ニュージャージー州プリンストン、2026年9月30日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY)は本日、米国食品医薬品局(FDA)が、カムザイオス(一般名:マバカムテン)について、成人および体重30kg(66ポンド)以上の小児患者に対する症候性閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の治療において、運動機能および症状の改善を目的とした適応追加を承認したことを発表しました。今回の承認により、カムザイオスは心筋ミオシン阻害剤(CMI)の中で最も幅広い適応を有する薬剤となりました。この適応拡大は、依然として大きなアンメットメディカルニーズを有する患者さんに新たな治療選択肢を提供するものです1。
ブリストル マイヤーズ スクイブの免疫・心血管疾患領域コマーシャライゼーション担当シニア・バイスプレジデントであるAl Rebaは、次のように述べています。「HOCMの小児患者さんに対するカムザイオスの承認は、依然として大きなアンメットメディカルニーズを抱える重篤な心疾患に直面している若年患者さんとそのご家族にとって、重要なマイルストーンとなります。発達の重要な時期にある患者さんにとって、本疾患が日常生活に及ぼす影響は大きく、このような患者さんに革新的な新たな治療選択肢をお届けできることを誇りに思います。今回の承認は、成人患者において最長5年間にわたる追跡データを有し、最も広範に研究されているCMIであるカムザイオスを支持する臨床エビデンスのさらなる蓄積を示すものであり、HOCM治療におけるその重要な役割を一層強固なものにするものです」。
本承認は、第Ⅲ相SCOUT-HCM試験の良好な結果に基づくものです。本試験では、ニューヨーク心臓協会(NYHA)心機能分類II度またはIII度のHOCMを有する12歳以上18歳未満の患者さんを対象に、カムザイオス群(n=23)とプラセボ群(n=21)の有効性および安全性を評価しました。登録患者さんは、左室駆出率(LVEF)60%以上、バルサルバ負荷後の左室流出路(LVOT)最大圧較差30mmHg以上、ならびに安静時または負荷時の最大圧較差50mmHg以上を満たしていました。また、HOCMに対する背景治療として、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ジソピラミド、またはこれらの併用療法が認められていました1,2。
カムザイオスは主要評価項目を達成し、28週時点において、プラセボ群と比較してバルサルバ負荷後のLVOT圧較差について、ベースラインから統計学的に有意な減少を示しました1,2。
SCOUT-HCM試験において、LVEFが50%未満に低下した患者さんは認められず、有害事象による投与中止もありませんでした。また、成人患者で確認されている安全性プロファイルと異なる新たな副作用は認められませんでした。重篤な有害事象は、カムザイオス群で2例(9%)、プラセボ群で2例(10%)認められました1,2。
SCOUT-HCM 試験 主要データ1,2†
| カムザイオス | プラセボ | プラセボ群との差の最小二乗平均差 |
| 主要評価項目 | |||
バルサルバ負荷後LVOT圧較差のベースラインから28週時までの変化量(mmHg) | −49.4 (42.6) | −1.8 (37.8) | −48.0 |
| 主な副次評価項目‡ | |||
安静時LVOT圧較差のベースラインから28週時までの変化量(mmHg) | −41 (35) | 5.3 (23) | −47.0 |
運動負荷後LVOT圧較差のベースラインから28週時までの変化量(mmHg) | −31.2, 95% CI | 10.5, 95% CI | −41.7 |
最大左室壁厚のベースラインから28週時までの変化量(mm) | −2.5, 95% CI | −0.7, 95% CI | −1.8 |
† 有効性解析は、無作為化解析対象集団(無作為化されたすべての患者さんを含む)を対象に実施しました。LVは左室(left ventricle)を示します。
‡ 掲載している副次評価項目は一部であり、すべての副次評価項目を含むものではありません。副次評価項目は、群間差の推定値および95%信頼区間を用いて記述的に要約しています。信頼区間の幅は多重性の調整を行っていないため、信頼区間を正式な仮説検定の結果として解釈すべきではありません。
SCOUT-HCM試験の治験責任医師であり、フィラデルフィア小児病院心臓病部門長を務めるJoseph Rossano, M.D.は、次のように述べています。「HOCM小児患者さんに対するカムザイオスの承認は、小児循環器領域における画期的な節目となるものです。今回初めて、この重篤な疾患を有する小児患者さんに対し、左室流出路狭窄の軽減を適応としてFDAに承認された治療薬が利用可能となりました。この歴史的な成果は、SCOUT-HCM試験に参加した国際的な治験担当医師の卓越した取り組みと、試験に参加された患者さんとご家族の献身的な協力によって実現したものです。こうした取り組みにより、臨床研究の成果が、HOCMを有する小児患者さんの生活を有意義に改善する可能性を持つ治療法へとつながりました」。
肥大型心筋症協会の創設者兼CEOであるLisa Salberg氏は、次のように述べています。「私は12歳で診断を受けた際、この疾患に対して承認された治療法は存在しないと告げられました。その当時を思うと、今回の承認は患者さんとそのご家族にとって本当に歴史的な瞬間です。心筋ミオシンを標的とする治療薬の登場は大きな進歩であり、この承認がより若い患者さんにも適用されることを大変喜ばしく思います。この新たな治療法をより多くの患者さんに届けるために尽力されたすべての研究者、科学者、そして肥大型心筋症領域に携わる関係者の皆さまに感謝します」。
カムザイオスは、2022年に、NYHA心機能分類II度またはIII度のHOCMを有する成人患者さんにおいて、運動機能および症状の改善を目的としてFDAの承認を取得しました。その後、同適応において世界各国の複数の規制当局からも承認を取得しています。
カムザイオスは、米国においては5,000人を超える医療従事者により、25,000人を超える患者さんに処方されています。さらに、今回の米国での承認に加え、小児患者に関するデータについては、小児適応の可能性を踏まえ、複数の国・地域の規制当局と協議が行われています。
成人および体重30kg(66ポンド)以上の小児患者さんを対象としたカムザイオスの本承認は、重篤な心疾患を抱える患者さんの治療アウトカムの改善に貢献し得る革新的な治療法の提供に取り組む、ブリストル マイヤーズ スクイブの揺るぎないコミットメントを示すものです。
小児患者における閉塞性肥大型心筋症について
肥大型心筋症は、心筋細胞のサルコメアタンパク質における既知または推定される遺伝子異常、あるいは原因不明(特発性)の要因によって発症する最も一般的な遺伝性心疾患です2,4。小児のHOCM患者さんは、心室性不整脈、心不全、心房細動などの重篤な合併症のリスクを伴います5。これまで、小児患者におけるHOCMの治療には、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ジソピラミドなどの薬物療法に加え、一部の患者さんでは侵襲的な中隔縮小術が行われてきました。しかし、本疾患が患者さんに与える負担を踏まえ、長年にわたり新たな治療選択肢が求められてきました2,4。
第Ⅲ相SCOUT-HCM試験について1,2,5
SCOUT-HCM試験(NCT06253221)は、HOCMの青年期(12歳以上18歳未満)患者44例を対象とした、無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第Ⅲ相臨床試験です。本試験は、合計で最長200週間にわたる3つの治療期間で構成されています。最初の28週間はプラセボ対照期間、その後28週間は実薬投与期間(プラセボ群に無作為に割り付けられた患者さんはカムザイオス群へクロスオーバー)、さらに最長144週間の非盲検長期継続投与期間となっています。
ベースライン時に、カムザイオス群およびプラセボ群で、β遮断薬を使用していた患者さんの割合はそれぞれ83%および86%、カルシウム拮抗薬を使用していた患者さんの割合はそれぞれ13%および10%、ジソピラミドを使用していた患者さんの割合はそれぞれ17%および24%でした。平均LVEFは、カムザイオス群で69.0%、プラセボ群で67.4%でした。また、バルサルバ負荷後のLVOT圧較差の平均値は、カムザイオス群で78mmHg、プラセボ群で81mmHgでした。
患者さんは1:1の割合で無作為に割り付けられ、体重35kg以上45kg未満の場合はカムザイオスを開始用量2.5mg、体重45kg以上の場合は開始用量5mg、またはプラセボを1日1回、28週間投与されました。用量調節は、臨床的な心エコー検査のパラメータに基づいて行われました。
主要評価項目は、28週時におけるバルサルバ負荷後のLVOT圧較差のベースラインからの変化量でした。主な副次評価項目には、安静時および運動負荷後のLVOT圧較差、最大酸素摂取量(pVO₂)、症状評価(NYHA心機能分類)、ならびに肥大型心筋症症状質問票息切れドメイン(HCMSQ SoB)の28週時における改善に加え、安全性および薬物動態の評価が含まれました。
Joseph Rossano医師は、ブリストル マイヤーズ スクイブの有償コンサルタントであり、SCOUT-HCM試験においてフィラデルフィア小児病院の治験責任医師を務めました。
カムザイオスについて
カムザイオスは、世界5大陸の60を超える国・地域で承認されている、最も広く研究されているCMIです1,6。カムザイオスは、CMI治療薬の中で世界最大規模のエビデンスにより支持されており、その承認は、複数の第Ⅲ相臨床試験(EXPLORER-HCM、VALOR-HCM、SCOUT-HCM、日本におけるHORIZON-HCM、中国におけるEXPLORER-CN)の結果に基づいています。さらに、複数の主要試験の長期継続試験(EXPLORER-LTE、VALOR-HCM LTE)における最長5年間の追跡データにより、症状改善および心臓の構造・機能への影響に関して、カムザイオスの一貫した持続的効果を示す追加データが得られています7,8,9。
米国において、カムザイオスは、成人および体重30kg(66ポンド)以上の小児患者さんにおけるHOCMの治療に対し、運動機能および症状の改善を目的として承認されています。
欧州連合(EU)においては、カムザイオスは、NYHA心機能分類II度またはIII度のHOCMを有する成人患者さんの治療薬として承認されています。
カムザイオスは、心筋ミオシンに対する選択的かつ可逆的なアロステリック阻害剤であり、HOCMの根本的な病態生理である心筋の過収縮を標的とします。カムザイオスの投与により心筋の収縮力を減弱させることで、HOCM患者さんにおけるLVOT狭窄を軽減し、エネルギー消費を改善するとともに、心臓充満圧を改善します。これらの作用は、HOCM成人患者さんを対象とした臨床試験において、症状の改善として示されており、患者さんの日常生活における活動能力の向上に寄与しています。
カムザイオスは、米国において5,000人を超える医療従事者により、25,000人を超える患者さんに処方されています3。
ブリストル マイヤーズ スクイブについて
ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedIn、Twitter、YouTube、FacebookおよびInstagramをご覧ください。
参考文献
- CAMZYOS [package insert]. Princeton, NJ: Bristol-Myers Squibb Company; 2026.
- Rossano JW, Canter C, Wolf CM, et al. Mavacamten in Adolescents with Obstructive Hypertrophic Cardiomyopathy. N Engl J Med. Published online March 29, 2026. doi:10.1056/NEJMoa2601103
- Data on file. Total unique patients started on CAMZYOS. Valid as of July 2026. Princeton, NJ: Bristol-Myers Squibb Company; 2026.
- Ommen SR, Ho CY, Asif IM, et al. 2024 AHA/ACC/AMSSM/HRS/PACES/SCMR Guideline for the Management of Hypertrophic Cardiomyopathy: A Report of the American Heart Association/American College of Cardiology Joint Committee on Clinical Practice Guidelines. Circulation. 2024;149(23):e1239-e1311. doi:10.1161/CIR.0000000000001250
- Rossano J, Canter C, Wolf C, et al. Mavacamten in symptomatic adolescent patients with obstructive hypertrophic cardiomyopathy: design of the phase 3 SCOUT-HCM trial. Am Heart J. 2026;292:107283. doi:10.1016/j.ahj.2025.107283
- Bristol Myers Squibb. U.S. Food and Drug Administration accepts for priority review Bristol Myers Squibb’s supplemental new drug application for Camzyos (mavacamten) to treat adolescents with symptomatic obstructive hypertrophic cardiomyopathy (oHCM). News release. June 1, 2026. Accessed July 22, 2026.
- Desai MY, Wolski K, Owens A, et al; VALOR-HCM Investigators. Mavacamten in patients with hypertrophic cardiomyopathy referred for septal reduction: week 128 results from VALOR-HCM. Circulation. 2025;151(19):1378-1390. doi:10.1161/CIRCULATIONAHA.124.072445
- Owens AT et al. Treatment With Mavacamten for Up to 5 Years in Patients With Obstructive Hypertrophic Cardiomyopathy: Final Results From MAVA-LTE. Oral presentation at ESC 2026; August 28-31, 2026; Munich, Germany
- Olivotto I, Oręziak A, Barriales-Villa R, et al. Mavacamten for treatment of symptomatic obstructive hypertrophic cardiomyopathy (EXPLORER-HCM): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet.
2020;396(10253):759-769.
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