プレスリリース
非弁膜症性心房細動患者さんを対象とした脳卒中の発症抑制に関する試験のサブ解析にて、血圧コントロールに関わらずワルファリンと比較したエリキュース® (一般名:アピキサバン) の有用性が一貫していることが判明 - 血圧コントロールは脳卒中リスクの重要因子
2014/04/04
英文タイトル:
In A Subanalysis, The Benefits Of Eliquis® (apixaban) Vs. Warfarin In Reducing The Risk Of Stroke In Patients With Nonvalvular Atrial Fibrillation Were Consistent, Regardless Of Blood Pressure Control - Blood Pressure Control Key Factor in Stroke Risk
※当資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社が2014年3月27日 (米国現地時間) に発表したプレスリリースを日本語に 翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。内容につきましては原本である英文が優先します。詳細はオリジナル英文をご参照ください。
http://www.bms.com/news/press_releases/pages/default.aspx<米国本社のウェブサイト(英語)>
http://www.pfizer.com/news/
【注意】日本において、エリキュース®錠 (一般名:アピキサバン) は、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果として承認されています。 (詳しくは、製品の添付文書を参照ください
(ニュージャージー州プリンストンおよびニューヨーク州ニューヨーク、2014年3月27日) -ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 (NYSE: BMY) とファイザー社 (NYSE:PFE) は本日、第III相ARISTOTLE(アリストテレス)試験について、血圧コントロールがアウトカムに及ぼす影響と血圧コントロールに応じたエリキュース® (一般名:アピキサバン) の治療効果をワルファリンと比較する事前に既定したサブ解析の結果を発表しました。この結果から、エリキュース®とワルファリンのどちらで治療するかに関わらず、不十分な血圧コントロールは、脳卒中または全身性塞栓症のリスクの大幅上昇と関連することが明らかになりました。さらに、このサブ解析では、ワルファリンと比較したエリキュース®の脳卒中発症抑制効果は、血圧コントロールに関わらず一貫していることが明らかになりました。この結果は、3月29日 (土) 、ワシントンD.C.で開催される第63回米国心臓病学会 (ACC) 年次学術会議で発表されます。
本サブ解析の主筆者であり、デューク大学医学センター、デューク臨床研究所のミーナ・ラオ博士 (MD、MPH) は、次のように述べています。「高血圧は、心房細動患者さんにおける脳卒中のリスク因子です。本解析では、試験のどの時点においても、血圧コントロールが不十分な場合、脳卒中のリスクが約50%上昇しました。ワルファリンと比較したアピキサバンの脳卒中の発症抑制に関する結果は、血圧に関わらず一貫していました。これらのデータから、心房細動患者さんの脳卒中の発症を抑制するには、抗凝固療法に加え、血圧コントロールが臨床的に重要であることが強調されます。」
ARISTOTLE試験では、87.5% (合計15,916例) が治療の必要な高血圧の既往を有していました。試験中、患者さんの50%で高血圧のコントロールが不十分 (収縮期血圧> 140 mm Hgおよび/または拡張期血圧> 90 mm Hgと定義される) でした。試験中、コントロール不十分な高血圧は、脳卒中または全身性塞栓症のリスクの53%有意な上昇と関連していました。試験中、エリキュース®は、血圧コントロールが十分かどうかにかかわらず、ワルファリンと比較して脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制に関して一貫した結果を示しました。 (交互作用p= 0.97)
このサブ解析における脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制に関するワルファリンと比較したエリキュース®の効果は、ARISTOTLE試験の主要結果と一貫していました。さらに、脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制に関するワルファリンと比較したエリキュース®の効果も、その他の併存疾患 (心不全、高齢、腎障害、脳卒中の既往) のサブ解析に関して以前に発表されたARISTOTLE試験の結果と一貫していました。
このARISTOTLE試験のサブ解析を含め、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社が提携してスポンサーとなっている合計11本の抄録が第63回米国心臓病学会 (ACC) 年次学術会議での発表用として受理されました。
ARISTOTLE試験について
ARISTOTLE試験は、脳卒中または全身性塞栓症の発症抑制に関し、エリキュース®の有効性と安全性をワルファリンと比較して評価することを目的として計画されました。ARISTOTLE試験では、18,201例の患者さんを無作為化しました (エリキュース®群9,120例、ワルファリン群9,081例) 。ARISTOTLE試験は、1つ以上の脳卒中リスク因子を有する非弁膜症性心房細動または心房粗動患者を対象とした実薬対照二重盲検国際共同試験です。患者さんは、エリキュース® 5 mg 1日2回投与群 (一部の患者 (全体の4.7%) については2.5 mg 1日2回投与) またはワルファリン群 (目標とするINR範囲2.0~3.0) のどちらかに無作為に割り付け、中央値1.8年間にわたって追跡しました。
心房細動について
心房細動は、最も一般的な不整脈 (不規則な心拍) です。米国では約580万人、ヨーロッパでは約600万人が心房細動を発症していると推定され、40歳以上の人口では、心房細動の生涯リスクは約25%と推定されています。心房細動における最も医学的に重大な問題の一つは、脳卒中発症リスクが上昇することであり、心房細動の患者は、心房細動のない人と比較して脳卒中発症リスクが5倍に高まります。実際に米国では、脳卒中全体の15%は心房細動が原因で発生しています。また、心房細動を原因とする脳卒中は、その他の原因による脳卒中よりも予後不良となります。抗血栓薬治療を受けていない患者における心房細動が関連する脳卒中の発症後30日以内の死亡率は24%、1年以内の死亡率は50%と考えられており、その他の原因による脳卒中よりも深刻です。
エリキュース®について
エリキュース® (一般名:アピキサバン) は、直接的第Xa因子阻害剤の経口薬です。エリキュース®は、主要な血液凝固タンパク質である第Xa因子を阻害することにより、トロンビンの生成と血栓の形成を抑制します。エリキュース®は、非弁膜症性心房細動患者における脳卒中と全身性塞栓症の発症抑制を適応として、米国、EU (加盟28カ国) 、アイスランド、ノルウェー、日本、およびその他数カ国で承認されています。エリキュース®は、待機的股関節または膝関節置換術後の成人患者における静脈血栓塞栓症 (VTE) の発症抑制を適応として、EU (加盟28カ国) 、アイスランド、ノルウェー、およびその他数カ国で承認されています。日本では、この適応での承認は取得していません。
以上、和文抄訳となります。詳細はオリジナル英文をご参照ください。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社の提携:
2007年、ファイザー社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社によって発見された経口抗凝固剤であるエリキュースの開発および販売に関し、世界的な提携契約を締結しました。この世界的提携によって、長年にわたるブリストル・マイヤーズ スクイブ社の心血管疾患治療薬の開発および販売の実績と、この領域におけるファイザー社のグローバルな規模および専門知識を結集することになります。両社ではエリキュースの医薬品適正使用の推進に向けた医薬品情報提供活動に取り組んでまいります。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、重篤な疾患を持つ患者を治療するための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>、またはツイッター (http://twitter.com/bmsnews) をご覧ください。
ファイザーについて:より健康な世界の実現のために®
ファイザーでは、あらゆるライフステージにおける健康と福祉の向上を目指し、科学、そして当社のグローバルのリソースを活用しています。ヒト、動物用の医薬品の発見、開発および製造における品質、安全性、価値に関して高い基準を設ける努力を続けています。当社の多角化したグローバルなヘルスケア製品のポートフォリオには、ヒト、動物用の生物学的製剤および低分子化合物、ワクチンと共に、栄養管理製品や世界でも知名度の高い多くの一般消費者向けの製品が含まれています。毎日の生活のなかで、ファイザー社のスタッフは先進国や新興国市場で業務に携わり、今の時代に最も恐れられている病気と闘うため、福祉、予防、治療などの進歩に努めています。世界をリードするバイオ医薬品企業としての責務を果たすべく、当社は医療従事者、政府、そして地域のコミュニティと協力して、世界中で信頼性が高く適切なヘルスケアを支援し拡大していきます。150年以上もの間、ファイザーは当社を信頼してくださる全ての方々のために、少しでもよい結果をもたらすことができるように事業に取り組んで参りました。当社の取り組みの詳細はホームページをご覧ください。www.pfizer.com