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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブとイーライリリー・アンド・カンパニー、進行固形がんを対象としたオプジーボ(一般名:ニボルマブ)とGalunisertibとの併用療法を検討するための臨床試験で提携

2015/01/28

ブリストル・マイヤーズ株式会社
日本イーライリリー株式会社

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と米国イーライリリーが2015年1月13日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。本資料の内容および解釈については原本の英語文が優先することをご了承ください。

(ニュージャージー州プリンストン、インディアナポリス、2015年1月13日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)とイーライリリー・アンド・カンパニー(NYSE:LLY、以下、「リリー」)は、本日、ブリストル・マイヤーズ スクイブの免疫療法薬オプジーボ(一般名:ニボルマブ)とリリーのGalunisertib(LY2157299)を併用したときの、安全性、忍容性および予備的な有効性を評価するために、提携して臨床試験を行うことを発表しました。進行(転移性および/または切除不能の)膠芽細胞腫、肝細胞がんおよび非小細胞肺がんの患者さんの治療選択肢としての可能性を、オプジーボとGalunisertibの研究的併用の第I/II相臨床試験で評価します。

オプジーボはヒト型抗ヒトPD-1(Programmed death receptor-1)モノクローナル抗体であり、活性化T細胞に発現するPD-1受容体に結合します。GalunisertibはTGFβR1キナーゼ阻害剤であり、in vitroでTGFβシグナルを選択的に阻害します。TGFβは腫瘍増殖を促進して免疫系を抑制し、腫瘍が体内に広がりやすくします。今回の提携では、PD-1の阻害およびTGFβシグナルの阻害を組み合わせると、いずれかの経路を単独で阻害するよりも、抗腫瘍免疫反応が高まるという仮説を検討します。

ブリストル・マイヤーズ スクイブの腫瘍領域担当シニア・バイスプレジデント兼開発責任者、マイケル・ジョルダーノは次のように述べています。「進行性の固形がんは、がん患者の深刻なアンメットメディカルニーズです。リリーと当社の臨床試験での提携は、患者さんへの新しい治療の選択肢の開発を加速する可能性のある、当社の腫瘍免疫ポートフォリオと他の作用機序による併用療法を探索し続けるという、ブリストル・マイヤーズ スクイブの継続的なコミットメントを裏付けるものです」。

リリーオンコロジーの開発・メディカル部門担当シニア・バイスプレジデント、リチャード・ゲイナー医学博士は次のように述べています。「併用療法は、腫瘍の不均一性や防ぐことのできない抵抗性に対処できる可能性があり、最も有望な新しいテーラーメイド治療にまで進展する見込みがあります。そのため、併用の時代において、ひとつの資源を超えた確実な発展を目指し、複数のがんの経路とテクノロジーの基盤が不可欠です」。

本試験はリリーが実施します。提携内容について、これ以上の詳細は公開されていません。

 

オプジーボ(ニボルマブ)について


 

米国食品医薬品局(FDA)は、オプジーボ(ニボルマブ)点滴静注を承認しました。オプジーボは、Yervoy®(一般名:イピリムマブ)での治療後、かつ、BRAF V600変異陽性の場合は、BRAF阻害剤での治療後に病勢進行が認められた切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療を適応とするヒト型抗ヒトPD-1(Programmed death receptor-1)モノクローナル抗体です。この適応は、奏効率と奏効期間に基づき、迅速審査にて承認されました。この適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し、記載することです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、世界中の7,000人以上の患者さんを対象とし、オプジーボを複数のがん腫において単剤療法または他の治療薬との併用療法として検討する50件以上の臨床試験から構成される幅広いグローバル開発プログラムを展開しています。

 

Galunisertibについて


 

Galunisertibは、リリーのTGFβ R1キナーゼ阻害剤であり、in vitroでTGFβシグナルを選択的に阻害します。TGFβは腫瘍増殖を促進して免疫系を抑制し、腫瘍が体内に広がりやすくします。
がんの患者さんでは免疫機能が抑制されます。また、TGFβは、制御性T細胞と呼ばれる免疫細胞の活性を高めて、免疫抑制を悪化させます。TGFβは免疫タンパク質も減少させ、患者の免疫活性をさらに抑制します。
Galunisertibは、肝細胞がん、骨髄異形成症候群(MDS)、膠芽細胞腫、膵臓がんを対象とした第II相試験を含め、進行/転移性悪性腫瘍の経口治療として、現在開発中です。

 

オプジーボの重要な安全性情報


 

※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。
詳細は、米国におけるオプジーボの処方情報の全文をご覧ください。

 

免疫介在性肺臓炎

 

  • オプジーボの投与に関連し、致命的なケースを含む重度の肺臓炎または間質性肺炎が報告されました。固形がんを有する被験者574例において、致命的な免疫介在性肺臓炎は、オプジーボ群の0.9%(574例中5例)で報告されました。試験1では、報告されませんでした。試験1では、間質性肺炎を含む肺臓炎がオプジーボ群の3.4%(268例中9例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。免疫介在性肺臓炎は、オプジーボ群の2.2%(268例中6例)で報告され、うち1例がグレード3、5例がグレード2でした。肺臓炎の徴候や症状がないか、患者さんをモニターしてください。グレード2以上の肺臓炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3または4の肺臓炎については、オプジーボの投与を完全に中止し、グレード2については、肺臓炎が消失するまでオプジーボの投与を中断してください。

 

免疫介在性大腸炎

 

  • 試験1では、オプジーボ群の21%(268例中57例)、化学療法群の18%(102例中18例)で大腸炎/下痢が報告されました。免疫介在性大腸炎は、オプジーボ群の2.2%(268例中6例)で報告され、うち5例がグレード3、1例がグレード2でした。免疫介在性大腸炎について、患者さんをモニターしてください。グレード2(5日間以上持続した場合)、3、または4の大腸炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2または3については、オプジーボの投与を中断します。グレード4または再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。

 

免疫介在性肝炎

 

  • 試験1における肝機能検査値異常は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られ、AST上昇(オプジーボ群28%に対して化学療法群12%)、アルカリホスファターゼ(ALP)上昇(オプジーボ群22%に対して化学療法群13%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇(オプジーボ群16%に対して化学療法群5%)、総ビリルビン上昇(オプジーボ群9%に対して化学療法群0)となりました。免疫介在性肝炎は、オプジーボ群の1.1%(268例中3例)で報告され、うち2例がグレード3、1例がグレード2でした。投与前、および投与期間中は定期的に、肝機能検査値異常がないかどうかモニターしてください。グレード2以上のトランスアミナーゼ上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2の免疫介在性肝炎については、オプジーボの投与を中断し、グレード3または4の免疫介在性肝炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。

 

免疫介在性腎炎および腎機能障害

 

  • 試験1におけるクレアチニン値上昇は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られました(オプジーボ群13%に対して化学療法群9%)。グレード2または3の免疫介在性尿細管間質性腎炎または腎機能障害は、被験者の0.7%(268例中2例)で報告されました。投与前、および投与期間中は定期的に、血中クレアチニン上昇が見られないかどうかモニターしてください。グレード2または3の血中クレアチニン上昇については、オプジーボの投与を中断し、副腎皮質ホルモン剤を投与します。悪化した場合、または改善が見られない場合は、オプジーボの投与を完全に中止してください。グレード4の血中クレアチニン上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、オプジーボの投与を完全に中止してください。

 

免疫介在性甲状腺機能低下症および甲状腺機能亢進症

 

  • 試験1では、甲状腺機能低下症は、オプジーボ群の8%(268例中21例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は、オプジーボ群の3%(268例中8例)、化学療法群の1%(102例中例1)で報告されました。投与前、および投与期間中は定期的に甲状腺機能をモニターしてください。甲状腺機能低下症については、ホルモン補充療法を行います。甲状腺機能亢進症については、コントロールのために医学的管理を開始してください。

 

その他の免疫介在性副作用

 

  • 試験1では、臨床的に重大な免疫介在性副作用(膵臓炎、ぶどう膜炎、脱髄、自己免疫性神経障害、副腎機能障害、顔面および外転神経不全麻痺)がオプジーボ群の1%未満で報告されました。オプジーボが3 mg/kgおよび10 mg/kg投与された複数の臨床試験において、臨床的に重大な免疫介在性副作用として下垂体炎、糖尿病性ケトアシドーシス、下垂体機能低下症、ギランバレー症候群、筋無力症候群が新たに認められました。副作用の重篤度に基づき、オプジーボの投与を中断し、高用量副腎皮質ホルモン剤を投与し、必要に応じてホルモン補充療法を開始してください。

 

胚・胎児毒性

 

  • 作用機序に基づき、オプジーボは、妊婦に投与すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性には、胎児へのリスクを説明してください。妊娠の可能性がある女性には、オプジーボの投与を受けている期間、および最後にオプジーボを投与してから少なくとも5カ月間は、効果的な避妊法を用いるよう助言してください。

 

授乳

 

  • オプジーボの母乳中への移行については確認されていません。抗体を含む多くの薬剤は母乳に移行します。オプジーボは、授乳中の乳児に重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、治療中は授乳を中止するよう助言してください。

 

重篤な副作用

 

  • 重篤な副作用は、オプジーボ群の41%で報告されました。グレード3または4の副作用は、オプジーボ群の42%で報告されました。最も頻繁に報告されたグレード3または4の薬物副作用は、オプジーボ群の2%以上5%未満で報告された腹痛、低ナトリウム血症、全身健康状態低下、AST上昇、リパーゼ上昇でした。

 

一般的な副作用

 

  • オプジーボ群で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、発疹(21%)でした。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、重篤な疾患を持つ患者を治療するための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的な製薬企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

 

リリーオンコロジーについて


 

リリーは50年以上にわたり、がんとともに生きる患者さんおよびそのケアにあたる人々に対し、人生を変えるような医薬品およびサポートを提供するため尽力しています。リリーはこの伝統を礎として、世界中のすべてのがん患者さんの生活を改善するために尽力し続けていきます。リリーのがん患者さんに対するコミットメントについては、www.LillyOncology.comをご覧ください。

 

イーライリリー・アンド・カンパニーについて


 

リリーは、世界中の人々の生活をより良いものにするためにケアと創薬を結び付けるヘルスケアにおける世界的なリーダーです。リリーは、1世紀以上前に、真のニーズを満たす高品質の医薬品を創造することに全力を尽くした1人の男性によって設立され、今日でもすべての業務においてその使命に忠実であり続けています。世界中で、リリーの従業員は、必要とする人々の生活を変えるような医薬品を開発し届けるため、病気についての理解と管理を向上させるため、そして慈善活動とボランティア活動を通じて地域社会に利益を還元するために働いています。
リリーについての詳細は以下のウェブサイトをご覧ください。
www.lilly.com および http://newsroom.lilly.com/social-channels.

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


 

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボが米国で規制当局の承認を受ける、また承認を受けたとしても商業的に確実に成功するという保証はできません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2013年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。

 

リリーの将来予測に関する記述


 

このプレスリリースには、ブリストル・マイヤーズ スクイブとの研究提携について、(1995年米国私的証券訴訟改革法に定義する)「将来予想の記述」が含まれています。このプレスリリースには、リリーの現時点での見解が含まれていますが、医薬品の研究、開発および商業化の過程には多大なリスクと不確実性が伴います。リスクの中でも特に、試験研究対象の併用レジメンが規制当局の承認を取得できるという保証はなく、承認されても、意図されたベネフィットが得られる、あるいは商業的に成功をおさめるという保証もありません。現実の結果がリリーの予想と異なることとなりえる前記およびその他のリスク並びに不確実性に関する詳細な見解については、米国証券取引委員会に提出されたリリーの最新のフォーム10-Kおよび10-Qをご覧ください。なお、法律で定められている場合を除いて、リリーは将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

 

ブリストル・マイヤーズ株式会社について


 

ブリストル・マイヤーズ株式会社は、「深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供すること」をミッションとする、グローバル製薬企業ブリストル・マイヤーズ スクイブ カンパニーの日本法人です。伝統的な製薬企業としての基盤と最先端のバイオテクノロジーという2つの特徴を兼ね備えた「バイオファーマ」戦略を掲げ、いまだ十分な治療法がない疾患領域を中心に革新的な医薬品を提供できるよう、世界に24,000人以上の社員が事業に従事しています。詳細についてはhttp://www.bms.co.jp/にてご覧ください。

 

日本イーライリリー株式会社について


 

日本イーライリリー株式会社は、イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、本年設立40周年を迎えます。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠如・多動症(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ腫)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症などの治療薬を提供しています。また、アルツハイマー型認知症、関節リウマチ、乾癬、高コレステロール血症などの診断薬・治療薬の開発を行っています。詳細はホームページをご覧ください。http://www.lilly.co.jp