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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社、急性冠症候群(ACS)を最近発症した患者さん、または経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた非弁膜症性心房細動患者さんを対象にエリキュース®(一般名:アピキサバン)の安全性を評価する 第IV相AUGUSTUS試験にて、最初の患者さんを登録

英文タイトル:
Bristol-Myers Squibb and Pfizer Enroll First Patient in Phase 4 AUGUSTUS Trial to Evaluate Safety of Eliquis (apixaban) in Nonvalvular Atrial Fibrillation Patients with a Recent Acute Coronary Syndrome or Undergoing Percutaneous Coronary Intervention

2015/09/14

※当資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社が2015年9月9日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。内容につきましては原本である英文が優先します。詳細はオリジナル英文をご参照ください。

http://www.bms.com/news/press_releases/pages/default.aspx<米国本社のウェブサイト(英語)>
http://www.pfizer.com/news/

日本において、エリキュース®錠 (一般名:アピキサバン) は、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果として承認されています。(詳しくは、製品の添付文書を参照ください)

 

(ニュージャージー州プリンストンおよびニューヨーク州ニューヨーク、2015年9月9日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)とファイザー社(NYSE:PFE)は本日、第IV相AUGUSTUS臨床試験に最初の患者さんを登録したことを発表しました。この2x2のファクトリアルデザインによる無作為化比較試験は、急性冠症候群(ACS)を最近発症したか、または経皮的冠動脈インターベンション(PCI、ステント留置術を含む)を受けた非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんを対象に、エリキュース®(一般名:アピキサバン)の安全性をワルファリンまたはその他のビタミンK拮抗剤(VKA)と比較して評価するものです。また、患者さんは、アスピリンまたはプラセボにも無作為に割り付けられます。すべての患者さんがP2Y12阻害剤(クロピドグレルなど)をエリキュース®またはVKAと併用することになります。エリキュース®は、NVAF患者さんにおける脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制を適応として承認されています。

AUGUSTUS試験の治験調整医師を務めるデューク臨床研究所(DCRI)臨床イベント分類ディレクターのレナート・D・ロペス博士(Renato D. Lopes, MD, MHS, PhD)は、次のように述べています。「2剤の抗血小板薬の併用が必要なNVAF患者さんにおけるエリキュース®またはその他の経口抗凝固薬の使用については、データが限られています。AUGUSTUS試験に最初の患者さんが登録されましたので、今後、急性冠症候群(ACS)を最近発症したか、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けたNVAF患者さんに対するエリキュース®の安全性プロファイルを明らかにするデータを収集する予定です」。

AUGUSTUS試験運営委員会委員長を務めるDCRIの心血管研究ディレクターのジョン・H・アレクサンダー博士(John H. Alexander, MD, MHS, FACC)は、次のように述べています。「NVAF患者さんは、冠動脈疾患を併発することが多く、ACSイベントを発症したりPCIを受けたりして、抗血小板療法が必要になる場合があるため、この試験は重要です」。

AUGUSTUS試験には、30カ国から適格の患者さん4,600人が登録される見込みです。2x2のファクトリアルデザインでは、被験者について2つの仮説を試験することができます。第1に、非盲検方式で、大出血と臨床的に重要な非大出血(CRNM)の複合アウトカムに関し、エリキュース®がVKAに対して非劣性を示すかどうかを評価できます。第2に、二重盲検方式で、抗凝固薬とP2Y12阻害剤にアスピリンを追加したときに、被験者の大出血またはCRNM出血が有意に増加するかどうかを評価できます。

副次目的としては、以下に関する(P2Y12治療薬併用下での)エリキュース®とVKAの比較が含まれます。大出血または臨床的に重要な非大出血(CRNM)に関する優越性、死亡・脳卒中・心筋梗塞・ステント血栓症・緊急血行再建術・再入院(理由を問わない)、エリキュース®またはVKAにP2Y12阻害剤+アスピリンを追加した場合とP2Y12阻害剤のみ追加した場合における死亡・脳卒中・心筋梗塞・ステント血栓症・緊急血行再建術・再入院(理由を問わない)に関する比較です。

本試験の対象となる被験者は、血栓塞栓症のリスク低減のために経口抗凝固薬を現在服用しているか、または使用する予定がある18歳以上の男女の非弁膜性心房細動(NVAF)患者さんです。加えて、被験者は、過去14日間にACSを発症したか、またはステントによるPCIを受け、さらに、承認されたP2Y12阻害剤を6カ月間以上使用する予定であることが条件です。

AUGUSTUS試験は、現在承認されている適応症の範囲に含まれる特定の患者さんについて、エリキュース®の安全かつ適切な使用に関する追加情報を収集するために実施されている新しい臨床試験の1つです。

 

心房細動について


 

心房細動(AF)は、最も一般的な不整脈(不規則な心拍)です 。非弁膜症性心房細動(NVAF)とは、リウマチ性僧帽弁疾患、人工心臓弁を伴わずに生じる心房細動を指します。2014年の米国では640万人、2010年の欧州では600万人以上が心房細動を発症していると推定されます。40歳以上の人口では、心房細動の生涯リスクは約25%と推定されています。心房細動患者さんにおける最も医学的に重大な問題の1つは、脳卒中リスクが上昇することであり、心房細動の患者さんでは、心房細動のない人と比較して脳卒中発症リスクが5倍に高まります。また、心房細動関連の脳卒中は、発症後30日以内の死亡率は24%、1年以内の死亡率は50%と考えられており、その他の原因による脳卒中よりも深刻です。

 

急性冠症候群について

 

急性冠症候群(ACS)とは、心筋に供給される血液が突然遮断された状態を表す用語であり、心臓発作とも呼ばれる心筋梗塞(MI)と、安静時に発症することの多い突然の鋭い胸痛を指す不安定狭心症が含まれます。米国では140万人、欧州では138万人が急性冠症候群を発症していると推定されます。急性冠症候群は、冠動脈疾患(CAD)の下位区分であり、最も一般的な心血管疾患です。心血管疾患(CVD)は、世界の死因の第1位を占めています。世界保健機関(WHO)によると、2012年には、心血管疾患だけで740万人が亡くなっています。

 

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)について


 

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、閉塞または狭窄した冠動脈を開通させるために使用される手法です。インターベンションは、心臓発作時の救急処置としても用いられます。米国疾病管理予防センター(CDC)によると、米国だけで年間50万件のPCIが行われています。

以上が原文からの抄訳です。

 

エリキュース®について


 

エリキュース®(一般名:アピキサバン)は、選択的第Xa因子阻害剤の経口薬です。エリキュース®は、主要な血液凝固タンパク質である第Xa因子を阻害することにより、トロンビンの生成と血栓の形成を抑制します。エリキュース®は、7件の第III相臨床試験の結果を含む有効性および安全性データに基づき、米国で複数の適応症が承認されています。エリキュース®は、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における脳卒中と全身性塞栓症の発症抑制を適応として、日本を含めた地域又は国で承認されています。エリキュース®は、待機的股関節または膝関節置換術後の成人患者における静脈血栓塞栓症(VTE)の発症抑制を適応として、米国、欧州連合(EU)、およびその他数カ国で承認されています(日本未承認)。エリキュース®は、米国およびEUで、深部静脈血栓症(DVT)および肺塞栓症(PE)の治療、ならびに治療後のDVTおよびPEの再発抑制を適応として承認されています(日本では未承認)。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とファイザー社の提携:


 

2007年、ファイザー社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社によって発見された経口抗凝固剤であるエリキュース®の開発および販売に関し、世界的な提携契約を締結しました。この世界的提携によって、長年にわたるブリストル・マイヤーズ スクイブ社の心血管疾患治療薬の開発および販売の実績と、この領域におけるファイザー社のグローバルな規模および専門知識を結集することになります。両社ではエリキュース®の医薬品適正使用の推進に向けた医薬品情報提供活動に取り組んでまいります。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、重篤な疾患を持つ患者を治療するための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

 

ファイザーについて:より健康な世界の実現のために


 

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、皆様が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療薬をお届けしています。私たちは、ヘルスケア製品の探索・開発・製造におけるクオリティ・安全性・価値の基準設定をリードしていくことを目指しています。当社のグローバルなポートフォリオには、医薬品とワクチンに加え、世界的に著名なコンシューマー・ヘルスケア製品が含まれています。ファイザーの社員は先進国および新興市場で、今、この時代に最も恐れられている疾患の予防・治療・治癒に役立つ製品を通じて健康に貢献しています。卓越した革新的医薬品企業の責務として、優れた医薬品を誰もが容易に入手できるように、ファイザーは世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。ファイザーは私たちに信頼を寄せてくださる皆様のため、150年以上にわたり前進を続けてきました。詳細は当社のウェブサイト(www.pfizer.com)をご覧ください。また、ファイザー株式会社(日本法人)の取り組みは、下記ホームページよりご覧いただけます。
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