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プレスリリース

欧州医薬品庁、治療歴を有する進行期腎細胞がん患者におけるオプジーボ(ニボルマブ)の適応追加の承認申請を受理

申請は、治療歴を有する進行期腎細胞がん患者において、オプジーボとエベロリムスを比較した重要な第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -025試験の全生存期間結果に基づいています。

2015/11/06

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2015年11月5日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

(ニュージャージー州プリンストン、2015年11月5日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国・ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は本日、欧州医薬品庁(EMA)がオプジーボの適応を、治療歴を有する進行期腎細胞がんの成人患者に拡大する適応追加承認申請を受理したことを発表しました。申請の受理により、提出が完了したことが確認され、EMAの中央審査が開始されます。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 腫瘍領域担当シニア・バイスプレジデント兼開発責任者であるマイケル・ジョルダーノは、次のように述べています。「欧州は腎細胞がんの発生率が非常に高く、しかもその多くの患者さんが診断時に既に病勢が進行してしまっています。EMAが当社の申請を受理したことは、欧州連合における申請承認プロセスの重要なステップです。私たちは、このがん腫の患者さんにオプジーボをお届けできるよう、引き続き最大限、努めていきます」。

適応追加承認申請は、血管新生阻害剤による治療歴を有する進行期または転移性腎明細胞がん患者において、全生存期間(OS)を主要評価項目として、オプジーボを現在の標準治療であるエベロリムスと比較評価した第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -025試験のデータを根拠としています。CheckMate -025試験の結果は、先日、2015年欧州がん学会で発表され、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載されました。

 

腎細胞がんについて


 

腎細胞がん(RCC)は成人の腎臓がんの中で最も一般的な型で、毎年世界で10万人以上が死亡しています。腎明細胞がんはRCCの中で最も多い型で常にRCCの80-90%を占めています。RCCは男性が女性の約2倍発症し、北米と欧州で多く発症しています。世界的に、転移性または進行期の腎臓がんと診断された患者の5年生存率は12.1%です。

 

オプジーボについて


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、世界中の8,000人以上の患者さんを対象とし、オプジーボを複数のがん腫において単剤療法または他の治療薬との併用療法として検討する50件以上の臨床試験から構成される幅広いグローバル開発プログラムを展開しています。オプジーボは単剤として米国食品医薬品局(FDA)より2つのがん腫で承認を受けたPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。オプジーボは、2014年7月に世界で初めて承認を取得したPD-1免疫チェックポイント阻害薬であり、現在は米国、日本、欧州連合(EU)に含め以上の37カ国で規制当局の承認を持っています。

 

重要な安全性情報


 

※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。
詳細は、米国におけるオプジーボの添付文書をご覧ください。

 

免疫介在性肺臓炎

 

  • オプジーボの投与に関連し、致死的なケースを含む免疫介在性の肺臓炎または間質性肺疾患が報告されました。固形がんを有する臨床試験被験者において、致死的な免疫介在性肺臓炎は、オプジーボ単剤群の0.5%(978例中5例)で報告されました。CheckMate -037試験において、間質性肺疾患を含む肺臓炎がオプジーボ群の3.4%(268例中9例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。免疫介在性の肺臓炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で発生しました。グレード3が1例、グレード2が5例でした。CheckMate -057試験において、間質性肺疾患を含む、免疫介在性肺臓炎は、オプジーボの投与を受けた患者の3.4%(287例中10例)で報告され、グレード3が5例、グレード2が2例、グレード1が3例でした。肺臓炎のX線画像の徴候や症状がないか、患者さんをモニターしてください。グレード2以上の肺臓炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3または4の肺臓炎については、オプジーボの投与を完全に中止し、グレード2については回復するまでオプジーボの投与を中断してください。

 

免疫介在性大腸炎

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性大腸炎が発生する可能性があります。大腸炎について、患者さんをモニターしてください。グレード2(5日間以上持続した場合)、3または4の大腸炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2または3については、オプジーボの投与を中断します。グレード4または再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、オプジーボ群の21%(268例中57例)、化学療法群の18%(102例中18例)で大腸炎/下痢が報告されました。免疫介在性大腸炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で発生し、うち、グレード3は5例、グレード2は1例でした。CheckMate -057試験では、下痢や大腸炎がオプジーボ群の17%(287例中50例)で報告されました。免疫介在性大腸炎は患者の2.4%(287例中7例)で発生し、うち、グレード3は3例、グレード2は2例、グレード1は2例でした。

 

免疫介在性肝炎

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性肝炎が発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、肝機能検査値異常がないかどうかモニターしてください。グレード2以上のトランスアミナーゼ上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2についてはオプジーボの投与を中断し、グレード3または4の免疫介在性肝炎については投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、肝機能検査値異常は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られ、AST上昇(オプジーボ群28%に対して化学療法群12%)、アルカリホスファターゼ(ALP)上昇(オプジーボ群22%に対して化学療法群13%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇(オプジーボ群16%に対して化学療法群5%)、総ビリルビン上昇(オプジーボ群9%に対して化学療法群0)となりました。免疫介在性肝炎はオプジーボの投与を受けた患者の1.1%(268例中3例)で発生しました。グレード3が2例、グレード2が1例でした。CheckMate -057試験では、1例(0.3%)で免疫介在性肝炎が報告されしました。

 

免疫介在性内分泌障害

 

  • オプジーボの投与により、下垂体炎、副腎機能不全、甲状腺障害が発生する可能性があります。投与中および投与後に、下垂体炎や副腎機能不全の兆候や症状、甲状腺障害がないか、投与前および投与中定期的に患者さんをモニターしてください。グレード2以上の下垂体炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2または3についてはオプジーボの投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。グレード3または4の副腎機能不全については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2についてはオプジーボの投与を中断し、グレード3または4については投与を完全に中止してください。甲状腺機能低下症については、ホルモン補充療法を行います。甲状腺機能亢進症をコントロールのためには、内科的治療を開始してください。
    副腎不全は、オプジーボ単剤投与を受けた患者(555例)の1%で発生しました。CheckMate-037試験において、グレード1または2の甲状腺機能低下症は、オプジーボ群の8%(268例中21例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は、オプジーボ群の3%(268例中8例)、化学療法群の1%(102例中例1)で報告されました。CheckMate -057試験では、オプジーボ単剤投与の患者のうち、甲状腺機能低下症は甲状腺炎を含め7%(287例中20例)で発生し、甲状腺刺激ホルモンの上昇は17%で発生しました。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は患者の1.4%(287例中4例)で発生しました。

 

免疫介在性腎炎および腎機能障害

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性腎炎が発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、血清クレアチニン上昇が見られないかどうかモニターしてください。グレード2または3の血清クレアチニン上昇については、オプジーボの投与を中断し、副腎皮質ホルモン剤を投与します。悪化した場合、または改善が見られない場合は、オプジーボの投与を完全に中止してください。グレード4の血清クレアチニン上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、オプジーボの投与を完全に中止してください。CheckMate-037試験において、クレアチニン値上昇は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られました(オプジーボ群13%に対して化学療法群9%)。グレード2または3の免疫介在性腎炎または腎機能障害が0.7%(268例中2例)で発生しました。CheckMate -057試験では、グレード2の免疫介在性腎機能障害が患者の0.3%(287例中1例)で発生しました。

 

免疫介在性発疹

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性発疹が発生する可能性があります。発疹が見られないかどうか患者さんをモニターしてください。グレード3または4の発疹については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3についてはオプジーボの投与を中断し、グレード4の発疹については投与を完全に中止してください。CheckMate -057試験では、グレード3の4例を含め、免疫介在性の発疹がオプジーボ群の6%(287例中17例)で発生しました。

 

免疫介在性脳炎

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性脳炎が発生する可能性があります。中等度から重度の神経的な徴候や症状を新たに発症した患者についてはオプジーボの投与を中断し、その他の原因を除外するために評価してください。その他の原因が除外された場合には、免疫介在性脳炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、オプジーボの投与を完全に中止してください。臨床試験において単剤またはイピリムマブとの併用でオプジーボの投与を受けた8,490人の患者さんの1%未満で脳炎が認められました。CheckMate -057試験では、オプジーボの投与を受けた患者さん1例(0.3%)で致死的な辺縁系脳炎が発現しました。

 

その他の免疫介在性副作用

 

  • 副作用の重篤度に基づき、オプジーボの投与を完全に中止するか、または中断し、高用量副腎皮質ホルモン剤を投与し、必要に応じてホルモン補充療法を開始してください。臨床的に重大な免疫介在性副作用(ぶどう膜炎、膵臓炎、外転神経不全麻痺、脱髄、リウマチ性多発筋痛、自己免疫性神経障害)がオプジーボ単剤投与群の2%未満(555例中)で報告されました。オプジーボが3mg/kgおよび10mg/kg 投与された複数の臨床試験において、臨床的に重大な免疫介在性副作用として顔面神経麻痺、運動機能障害、脈管炎、糖尿病性ケトアシドーシス、筋無力症候群が新たに認められました。

 

インフュージョン・リアクション

 

  • オプジーボの臨床試験において、患者さんの1%未満で重篤なインフュージョン・リアクションが報告されました。CheckMate -057試験では、オプジーボの投与を受けた患者さんの1%(287例中3例)でグレード2のインフュージョン・リアクションが報告されました。重篤または生命を脅かすインフュージョン・リアクションについては、オプジーボの投与を中止し、軽度または中等度のインフュージョン・リアクションについては、中断もしくは投与速度を低下させます。

 

胚・胎児毒性

 

  • 作用機序に基づき、オプジーボは、妊婦に投与すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性には、胎児へのリスクを説明してください。妊娠の可能性がある女性には、オプジーボを含む併用療法の投与を受けている期間、および最後に投与してから少なくとも5カ月間は、効果的な避妊法を用いるよう助言してください。

 

授乳

 

  • オプジーボの母乳中への移行については確認されていません。抗体を含む多くの薬剤は母乳に移行します。オプジーボを含む治療は、授乳中の乳児に重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、治療中は授乳を中止するよう助言してください。

 

重篤な副作用

 

  • CheckMate-037試験において、オプジーボ投与群の41%で重篤な副作用が報告されました。グレード3または4の副作用はオプジーボ群の42%で報告されました。オプジーボ投与群の2%以上5%未満で最も多く報告されたグレード3または4の副作用の内、腹痛、低ナトリウム血症、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇、そしてリパーゼ上昇でした。CheckMate -057試験において、重篤な副作用は、オプジーボ群の47%で報告されました。患者群の2%以上で報告された副作用の内、最も多く報告された重篤な副作用は肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水、そして呼吸不全でした。

 

一般的な副作用

 

  • CheckMate -037試験で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、発疹(21%)でした。CheckMate -057試験で最も一般的に(20%以上)報告されたオプジーボの副作用は、疲労(49%)、筋骨格痛(36%)、咳(30%)、食欲減退(29%)、便秘(23%)でした。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫領域への取り組みについて


 

過去数十年間、がん治療の中心は手術、放射線治療、殺細胞薬または分子標的治療による治療でしたが、進行性疾患の多くの患者さんにとって、生存期間の改善や生活の質の向上はなかなか得られないものでした。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社はこの医療ニーズを満たすために、身体の免疫系に直接作用してがんと闘う機序を主とした薬剤によるがん免疫療法という革新的な分野の発展をリードしています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん治療における、さまざまな経路を標的としたがん免疫療法における併用の可能性に関する研究を含め、さまざまながん腫において、種々の化合物および免疫学的アプローチを探索しています。 
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん患者さんの生存期間の改善やがんとともに生きる患者さんの生活の質の向上を目標に、がん免疫学の発展に尽力しています。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


 

2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズスクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


 

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボが、このリリースの中で記載した追加適応を当局から取得する保証はできません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2014年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。