BMS logo

プレスリリース

米国食品医薬品局(FDA) 進行期腎細胞がんを対象としたオプジーボ(ニボルマブ)に関する生物学的製剤承認一部変更申請を優先審査対象として受理

2015/11/17

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2015年11月16日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

  • 申請は、この患者群において、エベロリムスとオプジーボを比較した第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -025 試験の全生存期間のデータに基づいています。
  • この薬は以前に、この適応症でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定されました。

(ニュージャージー州プリンストン、2015年11月16日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国・ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、米国食品医薬品局(FDA)がオプジーボの、血管新生抑制の治療歴を有する進行期腎細胞がん(RCC)患者を対象とした生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を優先審査の対象として受理したことを発表しました。

FDAは、オプジーボを以前にこの適応症でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定しており、治療歴を有する進行期RCC患者にとって新たな治療の選択肢が決定的に必要であることを示していました。FDAによる審査完了の目標期日は、2016年3月16日です。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 腫瘍領域担当シニア・バイスプレジデント兼開発責任者であるマイケル・ジョルダーノは次のようにコメントしています。「治療歴を有する進行期腎細胞がん患者さんは、似た作用機序を持つ薬剤を繰り返し投与されることも多く、顕著な満たされていない医療ニーズが残されています。ブリストル・マイヤーズ スクイブは、FDAがRCCにおいてオプジーボのsBLAを受理したことを喜ばしく思っており、このがん腫の患者さんにオプジーボを緊急性を持ってお届け出来るよう、引き続き努めます」。

このsBLAは、治療歴を有する進行期RCC患者において、この患者集団における現在の標準治療であるエベロリムスとオプジーボの全生存期間を比較評価した第Ⅲ相試験であるCheckMate -025試験に基づいています。この試験は、独立データモニタリング委員会(DMC)の評価により、全生存期間の主要評価項目を達成したと結論付けられたため、2015年7月に早期終了しました。CheckMate -025試験のデータは、最近、2015年の欧州がん学会で発表され、また同時にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌(NEJM)にも掲載されました。

 

腎細胞がんについて


 

腎細胞がん(RCC)は成人の腎臓がんの中で最も一般的な型で、毎年世界で10 万人以上が死亡しています。腎明細胞がんはRCCの中で最も多い型で、全症例の80-90%を占めています。RCCは男性が女性の約2倍発症し、北米と欧州において最も発症率の高い疾患です。世界的に、転移性もしくは進行期の腎臓がんと診断された患者の5 年生存率は12.1%です。

 

オプジーボについて


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、世界中の8,000人以上の患者さんを対象とし、オプジーボを複数のがん腫において単剤療法または他の治療薬との併用療法として検討する50 件以上の臨床試験から構成される幅広いグローバル開発プログラムを展開しています。
オプジーボは、2014 年7 月に、世界で初めて承認を取得した PD-1 免疫チェックポイント阻害剤で、現在、米国、日本、EUを含め37カ国以上で当局から承認されています。

 

オプジーボの適応症と重要な安全性情報


 

適応症

 

オプジーボは単剤として、イピリムマブでの治療後、かつ、BRAF V600 変異陽性の場合は、BRAF 阻害薬での治療後に病勢進行が認められた切除不能または転移性悪性黒色腫の治療を適応としています。また、BRAF V600野生型の悪性黒色腫患者を対象とした、イピリムマブとの併用療法で承認されています。
この適応は、奏効率と奏効期間に基づき、迅速審査にて承認されました。この適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載することです。
オプジーボは、プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に病勢進行が認められた切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者の治療を適応としています。EGFR変異またはALK転座を有する患者さんは、オプジーボによる治療の前に、FDAが承認した治療を行い、病勢進行が認められた場合に限られます。

 

重要な安全性情報

 

※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。
詳細は、米国におけるオプジーボの添付文書をご覧ください。

ヤーボイの免疫介在性副作用に関する詳細は、黒枠警告を含め、米国における添付文書をご覧ください。

 

重要な安全性情報

 

※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。

警告:免疫介在性副作用

ヤーボイを使用すると、重篤かつ致死的な免疫介在性副作用が起こる可能性があります。このような免疫介在性反応は、どの器官系でも起こり得ますが、最も一般的に見られる重篤な免疫介在性副作用は、腸炎、肝炎、皮膚炎(中毒性表皮壊死融解症など)、神経障害、内分泌障害です。これらの免疫介在性反応の大部分は、治療中に発現しましたが、ヤーボイ使用中止後、数週間から数カ月経って発現する例も少数見られました。

患者について、ベースライン時と毎回の投与前に、腸炎、皮膚炎、神経障害、および内分泌障害の徴候や症状がないかどうかを評価し、肝機能検査(LFT)、副腎皮質刺激ホルモン検査(ACTH)や甲状腺機能検査を含む臨床生化学検査の評価を行う必要があります。

重篤な免疫介在性反応が認められた場合には、ヤーボイを完全に中止し、高用量の副腎皮質ホルモン剤の全身投与を開始する必要があります。

 

免疫介在性肺臓炎

 

  • オプジーボの投与に関連し、致死的なケースを含む免疫介在性の肺臓炎または間質性肺疾患が報告されました。固形がんを有する臨床試験被験者において、致死的な免疫介在性肺臓炎は、オプジーボ単剤群の0.5%(978例中5例)で報告されました。肺臓炎の徴候や症状がないか、患者さんのX線画像をモニターしてください。グレード2以上の肺臓炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3または4の肺臓炎については、オプジーボの投与を完全に中止し、グレード2については回復するまでオプジーボの投与を中断してください。CheckMate -037試験において、間質性肺疾患を含む肺臓炎がオプジーボ群の3.4%(268例中9例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。免疫介在性の肺臓炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で発生しました。グレード3が1例、グレード2が5例でした。CheckMate -057試験において、間質性肺疾患を含む、免疫介在性肺臓炎は、オプジーボの投与を受けた患者の3.4%(287例中10例)で報告され、グレード3が5例、グレード2が2例、グレード1が3例でした。
    CheckMate -069試験(94例)および追加の用量探索臨床試験(94例)を通じて、オプジーボとヤーボイを併用投与された悪性黒色腫患者188例において、致死的な免疫介在性の肺臓炎は患者の0.5%(188例中1例)で発生しました。CheckMate -069試験では更に6例で呼吸器症状が回復することなく死亡しました。CheckMate -069試験では、間質性肺疾患を含む肺臓炎がオプジーボとヤーボイの併用投与群の10%(94例中9 例)で発生し、ヤーボイ投与群では2.2%(46例中1例)で発生しました。免疫介在性の肺臓炎はオプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の6%(94例中6例)で発生し、うちグレード5は1例、グレード3は2例、グレード2は3例でした。

 

免疫介在性大腸炎

 

  • 免疫介在性大腸炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。大腸炎について徴候や症状がないか、患者さんをモニターしてください。グレード2(5日間以上持続した場合)、3または4の大腸炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。単剤投与の場合、グレード2または3については、投与を中断します。グレード4または再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。ヤーボイとの併用投与の場合、グレード2についてはオプジーボの投与を中断し、グレード3または4、再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、オプジーボ群の21%(268例中57例)、化学療法群の18%(102例中18例)で大腸炎/下痢が報告されました。免疫介在性大腸炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で発生し、うち、グレード3は5例、グレード2は1例でした。CheckMate -057試験では、下痢や大腸炎がオプジーボ群の17%(287例中50例)で報告されました。免疫介在性大腸炎は患者の2.4%(287例中7例)で発生し、うち、グレード3は3例、グレード2は2例、グレード1は2例でした。CheckMate -069試験では、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の57%(94 例中54 例)、ヤーボイ投与群の46%(46例中21例)で大腸炎または下痢が報告されました。免疫介在性大腸炎は、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の33%(94 例中31 例)で発生し、うち グレード4は1例、グレード3は16例、グレード2は9例、グレード1は5例でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重篤、生命にかかわる、あるいは致死的(ベースラインを7回以上上回る下痢、発熱、腸閉塞、腹膜刺激症状、グレード3~5)な免疫介在性腸炎が34例(7%)で発生しました。臨床試験全体(511例)でヤーボイを投与された患者において、5例(1%)で腸穿孔が発生し、4例(0.8%)が合併症で死亡し、26例(5%)が重度の腸炎により入院しました。

 

免疫介在性肝炎

 

  • 免疫介在性肝炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、肝機能検査値異常がないかどうかモニターしてください。グレード2以上のトランスアミナーゼ上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2については投与を中断し、グレード3または4の免疫介在性肝炎については投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、肝機能検査値異常は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られ、AST上昇(オプジーボ群28%に対して化学療法群12%)、アルカリホスファターゼ(ALP)上昇(オプジーボ群22%に対して化学療法群13%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇(オプジーボ群16%に対して化学療法群5%)、総ビリルビン上昇(オプジーボ群9%に対して化学療法群0)となりました。免疫介在性肝炎はオプジーボの投与を受けた患者の1.1%(268例中3例)で発生しました。グレード3が2例、グレード2が1例でした。CheckMate -057試験では、1人の患者(0.3%)が、免疫介在性肝炎を発症しました。CheckMate -069試験では、免疫介在性肝炎は、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の15%(94 例中14 例)で発生し、うち グレード4は3例、グレード3は9例、グレード2は2例でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重篤、生命にかかわる、あるいは致死的な肝毒性(ASTまたはALTの上昇が基準値上限(ULN)の5倍超、または総ビリルビン上昇がULNの3倍超、グレード3~5)が8例(2%)発生し、そのうち0.2%で致死的な肝不全、0.4%で入院しました。

 

免疫介在性皮膚炎

 

  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重篤、生命にかかわる、あるいは致死的な免疫介在性皮膚炎(スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症、または真皮全層の潰瘍・壊死・水疱・出血の兆候によって悪化した皮疹など、グレード3~5)が13例(2.5%)発生しました。中毒性表皮壊死融解症による死亡が1例(0.2%)発生しました。他に、重篤な皮膚炎により、1例が入院しました。

 

免疫介在性神経障害

 

  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重篤、生命にかかわる、あるいは致死的なギランバレー症候群が1例、重篤な(グレード3)末梢運動神経障害が1例報告されました。

 

免疫介在性内分泌障害

 

  • 下垂体炎、副腎機能不全、甲状腺障害がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与中および投与後に、下垂体炎や副腎機能不全の兆候や症状、甲状腺障害がないか、投与前および投与中定期的に患者さんをモニターしてください。グレード2以上の下垂体炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2または3については投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。グレード3または4の副腎機能不全については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2については投与を中断し、グレード3または4については投与を完全に中止してください。甲状腺機能低下症については、ホルモン補充療法を行います。甲状腺機能亢進症をコントロールのためには、内科的治療を開始してください。
    CheckMate -069試験では、下垂体炎がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の13%(94例中12例)で発生し、うち グレード3は2例、グレード2は10例でした。副腎不全は、オプジーボ単剤投与を受けた患者(555例)の1%で発生しました。CheckMate -069試験では、副腎機能不全がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の9%(94例中8例)で発生し、うち グレード3は3例、グレード2は4例、グレード1は1例でした。CheckMate -069 試験では、甲状腺機能低下症がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の19%(94例中18例)で発生し、グレード3の自己免疫甲状腺炎の1例を除き、すべて重篤度はグレード1または2でした。グレード1の甲状腺機能亢進症が、オプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の2.1%(94例中2例)で発生しました。CheckMate-037試験において、グレード1または2の甲状腺機能低下症は、オプジーボ群の8%(268例中21例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は、オプジーボ群の3%(268例中8例)、化学療法群の1%(102例中例1)で報告されました。CheckMate -057試験では、オプジーボ単剤投与の患者のうち、甲状腺機能低下症は甲状腺炎を含め7%(287例中20例)で発生し、甲状腺刺激ホルモンの上昇は17%で発生しました。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は患者の1.4%(287例中4例)で発生しました。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重篤または生命にかかわる免疫介在性内分泌障害(入院や緊急の医療介入を要するもの、または日常生活に支障を来すもの、グレード3~4)が9例(1.8%)発生しました。9例すべてに下垂体機能低下症が見られ、一部は、副腎機能不全、性腺機能低下症、甲状腺機能低下症などの内分泌障害を併発していました。9例中6例は、重篤な内分泌障害のために入院しました。

 

免疫介在性腎炎および腎機能障害

 

  • 免疫介在性腎炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、血清クレアチニン上昇が見られないかどうかモニターしてください。グレード2または3の血清クレアチニン上昇については、投与を中断し、副腎皮質ホルモン剤を投与します。悪化した場合、または改善が見られない場合は、投与を完全に中止してください。グレード4の血清クレアチニン上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、オプジーボまたはヤーボイの投与を完全に中止してください。CheckMate-037試験において、クレアチニン値上昇は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く見られました(オプジーボ群13%に対して化学療法群9%)。グレード2または3の免疫介在性腎炎または腎機能障害が0.7%(268例中2例)で発生しました。CheckMate -057試験では、グレード2の免疫介在性腎機能障害がオプジーボ単剤投与の患者の0.3%(287例中1例)で発生しました。CheckMate -069試験では、グレード2かそれ以上の免疫介在性腎炎および腎機能障害が2.1%(94例中2例)で発生し、うち1例は腎機能障害が改善することなく死亡しました。

 

免疫介在性発疹

 

  • 免疫介在性発疹がオプジーボの投与により発生する可能性があります。発疹に対して患者さんをモニターしてください。グレード3または4の発疹については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3については投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。CheckMate-037試験(268例)における発疹の発現率は21%、グレード3または4の発現率は0.4%でした。CheckMate -057試験では、グレード3の4例を含め、免疫介在性の発疹がオプジーボ単剤投与の患者の6%(287例中17例)で発生しました。CheckMate -069試験では、免疫介在性発疹がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の37%(94例中35例)で発生し、うちグレード3が6例、グレード2が10例、グレード1が19例でした。

 

その他の免疫介在性副作用

 

  • 副作用の重篤度に基づき、投与を完全に中止または中断し、高用量の副腎皮質ホルモン剤を投与し、必要に応じてホルモン補充療法を開始してください。次の免疫介在性副作用がオプジーボ単剤投与を受けた患者(555例)の2%未満で発生しました。:ブドウ膜炎、膵炎、顔面および外転神経不全麻痺、脱髄、自己免疫性神経障害、運動機能障害および血管炎。オプジーボが3 mg/kg と10 mg/kg単剤投与された臨床試験で、臨床的に著しく発生した次の免疫介在性の副作用が確認されました。:糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシスおよび筋無力症候群。CheckMate -069試験では、次の臨床的に著しい免疫介在性副作用がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の1%で発生しました。ギランバレー症候群、下垂体機能低下症。次の臨床的に著しい免疫介在性副作用がオプジーボとヤーボイの併用療法の臨床試験で確認されました。:ブドウ膜炎、サルコイドーシス、十二指腸炎、膵炎、および胃炎。

 

インフュージョン・リアクション

 

  • 重度のインフュージョン・リアクションは、臨床試験でオプジーボ単剤投与を受けた患者の1%未満で報告されました。CheckMate -057試験では、グレード2がオプジーボ単剤投与を受けた患者の1%(287例中3例)で発生しました。CheckMate -069試験で、グレード2のインフュージョン・リアクションはヤーボイとオプジーボの併用療法を受けた患者の3%(94例中3例)で発生しました。重度または生命を脅かすインフュージョン・リアクションの患者では、オプジーボの投与を中止します。軽度または中等度のインフュージョン・リアクションを有する患者は、中断もしくは投与速度を低下させます。

 

胚・胎児毒性

 

  • 作用機序に基づき、オプジーボとヤーボイは、妊婦に投与すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性には、胎児へのリスクを説明してください。妊娠の可能性がある女性には、オプジーボやヤーボイを含む併用療法の投与を受けている期間、および最後に投与してから少なくとも5カ月間は、効果的な避妊法を用いるよう助言してください。

 

授乳

 

  • オプジーボやヤーボイの母乳中への移行については確認されていません。抗体を含む多くの薬剤は母乳に移行します。オプジーボを含む治療は、授乳中の乳児に重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、治療中は授乳を中止するよう助言してください。ヤーボイでの治療中や最終の投与後3カ月間は授乳を中止するよう助言してください。

 

重篤な副作用

 

  • CheckMate-037試験において、オプジーボ投与群の41%で重篤な副作用が報告されました。グレード3または4の副作用はオプジーボ群の42%で報告されました。オプジーボ投与群の2%以上5%未満で最も多く報告されたグレード3または4の副作用の内、腹痛、低ナトリウム血症、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇、そしてリパーゼ上昇でした。CheckMate -057試験において、重篤な副作用は、オプジーボ群の47%で報告されました。患者群の2%以上で報告された副作用の内、最も多く報告された重篤な副作用は肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水、そして呼吸不全でした。CheckMate -069試験では、重篤な副作用は、オプジーボの投与を受けた患者の62%で発生しました。ヤーボイとの併用療法では、報告された最も多く発生する重篤な副作用は、ヤーボイ単剤療法と比べて、大腸炎(17%対9%)、下痢(9%対7%)、発熱(6%対7%)および肺臓炎(5%対0)でした。

 

一般的な副作用

 

  • CheckMate -037試験で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、発疹(21%)でした。CheckMate -057試験で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、疲労(49%)、筋骨格痛(36%)、咳(30%)、食欲減退(29%)、便秘(23%)でした。CheckMate -069試験で、最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、オプジーボとヤーボイの併用群対ヤーボイ単剤群で発疹(67%:57%)、そう痒(37%:26%)、頭痛(24%:20%)、嘔吐(23%:15%)、および大腸炎(22%:11%)でした。
    異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、ヤーボイ3 mg/kgの投与を受けた患者において最も一般的(5%以上)に見られた副作用は、疲労(41%)、下痢(32%)、そう痒症(31%)、発疹(29%)、大腸炎(8%)でした。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫領域への取り組みについて


 

過去数十年間、がん治療の中心は手術、放射線治療、殺細胞薬または分子標的治療による治療でしたが、進行性疾患の多くの患者さんにとって、生存期間の改善や生活の質の向上はなかなか得られないものでした。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社はこの医療ニーズを満たすために、身体の免疫系に直接作用してがんと闘う機序を主とした薬剤によるがん免疫療法という革新的な分野の発展をリードしています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん治療における、さまざまな経路を標的としたがん免疫療法における併用の可能性に関する研究を含め、さまざまながん腫において、種々の化合物および免疫学的アプローチを探索しています。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん患者さんの生存期間の改善やがんとともに生きる患者さんの生活の質の向上を目標に、がん免疫学の発展に尽力しています。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業との提携について


 

2011 年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述について


 

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす、内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボが本リリースに記載された適応追加について当局から承認を受ける保証はありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2014 年12 月31 日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。