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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、進行期悪性黒色腫におけるオプジーボ(一般名:ニボルマブ)の薬事関連最新情報を発表

2015/12/02

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2015年11月27日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

(ニュージャージー州プリンストン、2015年11月27日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、BRAF V600変異陽性の切除不能または転移性悪性黒色腫の未治療患者における単剤療法としてのオプジーボ(一般名:ニボルマブ)の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)について、米国食品医薬品局(FDA)から審査完了通知(Complete Response Letter)が発行されたことを発表しました。

審査完了通知において、FDAは、BRAF変異陽性患者群に関する追加データの必要性を指摘しました。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は現在、FDAから指摘された要請を検討しており、引き続きFDAと緊密に協力しながら、現在審査中の追加データがこれらの要請に対して十分に対応できるかどうかを見極めていきます。

未治療の転移性悪性黒色腫に対する単剤療法としてのオプジーボに関するsBLAは、BRAF野生型進行期悪性黒色腫の未治療患者においてオプジーボをダカルバジンと比較評価した第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -066試験の臨床データを根拠としていました。FDAは、2015年11月23日、CheckMate -066試験に基づき、BRAF野生型の切除不能または転移性悪性黒色腫患者の単剤療法として、オプジーボを承認しました。当社は、CheckMate -066試験のデータに加え、BRAF V600変異陽性の転移性悪性黒色腫におけるオプジーボのデータを提出しました。今回のFDAの審査完了通知は、この件に関するものです。

これとは別に、未治療の進行期悪性黒色腫患者において、オプジーボの単剤療法およびヤーボイ(一般名:イピリムマブ)との併用療法として評価するCheckMate -067試験のデータを含むsBLAが9月にFDAに受理され、優先審査対象に指定されています。審査完了の目標期日は、2016年1月23日に設定されました。この申請には、BRAF野生型およびBRAF V600変異陽性の進行期悪性黒色腫におけるオプジーボ単剤療法のデータが含まれています。

 

ブリストル・マイヤーズスクイブ社の腫瘍免疫領域への取り組みについて


 

過去数十年間、がん治療の中心は手術、放射線治療、殺細胞薬または分子標的治療による治療でしたが、進行した疾患を抱える多くの患者さんにとって、長期生存や生活の質の向上はなかなか得られないものでした。この満たされていない医療ニーズに対し、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は身体の免疫系に直接作用してがんと闘う機序を主とした薬剤による、がん免疫療法という革新的ながん研究・治療領域の研究をリードしています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん治療におけるさまざまな経路を標的としたがん免疫療法における併用の可能性に関する研究を含め、さまざまながん腫において、種々の化合物および免疫学的アプローチを探索しています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん患者さんの生存期間の改善やがんとともに生きる患者さんの生活の質の向上を目標に、腫瘍免疫学の科学の発展に尽力しています。

 

オプジーボ(ニボルマブ)の適応および重要な安全性情報


 

※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。
詳細は、米国におけるオプジーボの添付文書をご覧ください。

 

適応症

 

オプジーボ(ニボルマブ)は、単剤療法として、BRAF V600 野生型の切除不能または転移性の悪性黒色腫患者を適応としています。

オプジーボ(ニボルマブ)は、単剤療法として、切除不能または転移性のBRAF V600 変異陽性で、イピリムマブとBRAF 阻害薬での治療後に病勢進行が認められた悪性黒色腫患者を適応としています。この適応は、奏効率と奏効期間に基づき、迅速審査にて承認されました。これらの適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載することです。

オプジーボ(ニボルマブ)はヤーボイ(イピリムマブ)との併用療法として、BRAF V600 野生型で切除不能または転移性の悪性黒色腫を適応としています。この適応は、奏効率と奏効期間に基づき、迅速審査にて承認されました。この適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載することです。

オプジーボ(ニボルマブ)は、プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に進行・再発が認められた非小細胞肺がん患者を適応としています。EGFR 変異または ALK 転座を有する患者さんは、オプジーボによる治療の前に、FDA が承認した治療を行い、病勢進行が認められた場合に限られます。

オプジーボ(ニボルマブ)は、血管新生抑制の治療歴を有する進行期腎細胞がん(RCC)患者の治療を適応としています。

 

重要な安全性情報

 

警告:免疫介在性副作用

ヤーボイの投与により、重度もしくは致死性の免疫介在性副作用が発現する可能性があります。このような免疫介在性反応は、どの器官でも起こり得ますが、最もよくみられる重度の免疫介在性副作用は、腸炎、肝炎、皮膚炎(中毒性表皮壊死融解症など)、神経障害、内分泌障害です。これらの免疫介在性反応の大部分は治療中に発現しましたが、ヤーボイ投与中止後、数週間から数カ月経過してから発現する例も少数みられました。

投与中の患者に対しては、ベースライン時と毎回の投与前に、腸炎、皮膚炎、神経障害、および内分泌障害の徴候や症状がないかどうか、また肝機能検査、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)レベル、および甲状腺機能検査を含む臨床検査値の評価を、ベースラインおよび投与ごとに行う必要があります。重度の免疫介在性反応が認められた場合には、ヤーボイの投与を完全に中止し、高用量の副腎皮質ホルモン剤の全身投与を開始する必要があります。

 

免疫介在性肺臓炎

 

  • オプジーボの投与に関連し、致死的なケースを含む重度の肺臓炎または間質性肺疾患が認められました。固形がんを有する臨床試験被験者において、致死的な免疫介在性肺臓炎が、オプジーボ投与群で認められました。また、CheckMate -069試験では6例で呼吸器症状が回復することなく死亡しました。肺臓炎のX線画像の徴候や症状がないか、患者さんをモニターしてください。グレード2以上の肺臓炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3または4の肺臓炎については、オプジーボの投与を完全に中止し、グレード2については消失するまでオプジーボの投与を中断してください。CheckMate -037試験において、間質性肺炎を含む肺臓炎がオプジーボ群の3.4%(268例中9例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。免疫介在性の肺臓炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で認められました。グレード3が1例、グレード2が5例でした。CheckMate -066試験において、免疫介在性肺臓炎はオプジーボの投与を受けた患者の1.4%(206例中3例)で発生し、グレード2が3例でしたが、ダカルバジンの投与を受けた患者205例では発生しませんでした。CheckMate -057試験において、間質性肺疾患は3.4%(287例中10例)発生し、グレード3が5例、グレード2が2例、グレード1が3例でした。CheckMate -025試験では、間質性肺疾患を含む肺臓炎が、オプジーボを投与された患者の5%(406例中21例)において発生し、エベロリムスを投与された患者では18%(397例中73例)で発生しました。免疫介在性肺臓炎はオプジーボを投与された患者の4.4%(406例中18例)で発生し、うちグレード4は1例、グレード3は4例、グレード2は12例、グレード1は1例でした。CheckMate -069試験では更に6例で呼吸器症状が回復することなく死亡しました。CheckMate -069 試験では、間質性肺疾患を含む肺臓炎がオプジーボとヤーボイの併用投与群の10%(94例中9 例)で認められ、ヤーボイ投与群では2.2%(46例中1例)で認められました。免疫介在性の肺臓炎はオプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の6%(94例中6例)で認められ、うちグレード5は1例、グレード3は2例、グレード2は3例でした。

 

免疫介在性大腸炎

 

  • 免疫介在性大腸炎がオプジーボの投与により発現する可能性があります。大腸炎の徴候および症状について、患者さんをモニターしてください。グレード2(5日間以上持続した場合)、3または4の大腸炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。単剤投与の場合、グレード2または3については、投与を中断します。グレード4またはオプジーボ再開時の再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。ヤーボイとの併用投与の場合、グレード2についてはオプジーボの投与を中断し、グレード3、4またはオプジーボ再開時の再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、オプジーボ群の21%(268例中57例)、化学療法群の18%(102例中18例)で下痢または大腸炎が認められました。免疫介在性大腸炎はオプジーボの投与を受けた患者の2.2%(268例中6例)で認められ、うち、グレード3は5例、グレード2は1例でした。CheckMate -066試験において、下痢または大腸炎がオプジーボを投与した患者の28%(206例中58例)、ダカルバジンを投与した患者の25%(205例中52例)で発生しました。免疫介在性の大腸炎はオプジーボを投与した患者の4.9%(206例中10例)で発生し、うちグレード3は5例、グレード2は5例でした。CheckMate -057 試験では、下痢または大腸炎がオプジーボ単剤群の 17%(287例中50例)で認められました。免疫介在性大腸炎は患者の2.4%(287例中 7例)で認められ、うち、グレード3は3例、グレード2は2例、グレード1は2例でした。CheckMate -025試験では、下痢や大腸炎がオプジーボを投与した患者の25%(406例中100例)で発生し、エベロリムスを投与した患者では32%(397例中126例)で発生しました。免疫介在性の下痢や大腸炎はオプジーボを投与した患者の3.2%(406例中13例)で発生し、うちグレード3は5例、グレード2は7例、グレード1は1例でした。CheckMate -069 試験では、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の57%(94例中54例)、ヤーボイ投与群の46%(46例中21例)で下痢または大腸炎が認められました。免疫介在性大腸炎は、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の33%(94例中31例)で認められ、うちグレード4は1例、グレード3は16例、グレード2は9例、グレード1は5例でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重度、生命を脅かす、あるいは致死的(ベースラインを7回以上上回る下痢、発熱、腸閉塞、腹膜刺激症状、グレード3~5の免疫介在性腸炎が34例(7%)で認められました。臨床試験全体(511例)でヤーボイを投与された患者において、5例(1%)で腸穿孔が認められ、4例(0.8%)が合併症で死亡し、26例(5%)が重度の腸炎により入院しました。

 

免疫介在性肝炎

 

  • 免疫介在性肝炎がオプジーボの投与により発現する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、肝機能検査値異常がないかどうかモニターしてください。グレード2以上のトランスアミナーゼ上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2については投与を中断し、グレード3または4の免疫介在性肝炎については投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、肝機能検査値異常は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多く認められ、AST上昇(オプジーボ群28%に対して化学療法群12%)、アルカリホスファターゼ(ALP)上昇(オプジーボ群22%に対して化学療法群13%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇(オプジーボ群16%に対して化学療法群5%)、総ビリルビン上昇(オプジーボ群9%に対して化学療法群0)となりました。免疫介在性肝炎はオプジーボの投与を受けた患者の1.1%(268例中3例)で認められました。グレード3が2例、グレード2が1例でした。CheckMate -066試験において、肝機能検査値異常は、オプジーボ群の方がダカルバジン群よりも多く見られ、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)上昇(オプジーボ群25%に対してダカルバジン群19%)、AST上昇(オプジーボ群24%に対してダカルバジン群19%)、アルカリホスファターゼ(ALP)上昇(オプジーボ群21%に対してダカルバジン群14%)、総ビリルビン上昇(オプジーボ群13%に対してダカルバジン群6%)となりました。免疫介在性肝炎はオプジーボの投与を受けた患者の0.9%(206例中2例)で発生し、うちグレード3が1例、グレード2が1例でした。CheckMate -057 試験では、1人の患者(0.3%)が、免疫介在性肝炎を発症しました。CheckMate -025試験では、ベースラインと比較して、オプジーボ群とエベロリムス群でそれぞれ、AST(33%対39%)、アルカリホスファターゼ(32%対32%)、ALT(22%対31%)、総ビリルビン(9%対3.5%)といった肝機能検査値異常率が増加しました。全身の免疫抑制治療を必要とする免疫介在性肝炎が、オプジーボを投与した患者の1.5%(406例中6例)で発生し、うちグレード3は5例、グレード2は1例でした。CheckMate -069 試験では、免疫介在性肝炎は、オプジーボとヤーボイの併用投与を受けた患者の15%(94例中14例)で認められ、うちグレード4は3例、グレード3は9例、およびグレード2は2例でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重度、生命を脅かす、あるいは致死的な肝毒性(ASTまたはALTの上昇が基準値上限(ULN)の5倍超、または総ビリルビン上昇がULNの3倍超、グレード3~5が8例(2%)認められ、そのうち0.2%で致死的な肝不全、0.4%で入院しました。

 

免疫介在性皮膚炎

 

  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重度、生命を脅かす、あるいは致死的な免疫介在性皮膚炎(スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症、または真皮全層の潰瘍・壊死・水疱・出血の徴候によって悪化した皮疹など、グレード3~5)が13例(2.5%)認められました。中毒性表皮壊死融解症による死亡が1例(0.2%)認められました。他に、重度の皮膚炎により、1例が入院しました。

 

免疫介在性神経障害

 

  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重度、生命を脅かす、あるいは致死的なギランバレー症候群が1例、および重度の(グレード3)末梢運動神経障害が1例に認められました。

 

免疫介在性内分泌障害

 

  • 下垂体炎、副腎機能不全、甲状腺障害、1型糖尿病がオプジーボの投与により発現する可能性があります。投与中および投与後に、下垂体炎や副腎機能不全の徴候や症状をモニターし、甲状腺障害がないか、投与前および投与中は定期的に甲状腺機能、および高血糖をモニターしてください。グレード2以上の下垂体炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2または3については投与を中断し、グレード4の下垂体炎については投与を完全に中止してください。グレード3または4の副腎機能不全については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード2については投与を中断し、グレード3または4については投与を完全に中止してください。甲状腺機能低下症については、ホルモン補充療法を行います。甲状腺機能亢進症をコントロールのためには、内科的治療を開始してください。1型糖尿病にはインスリンを投与してください。グレード3についてはオプジーボの投与を中断し、グレード4の高血糖については投与を完全に中止してください。CheckMate -025試験では、下垂体炎はオプジーボを投与した患者の0.5%(406例中2例)で発生し、うちグレード3は1例、グレード1は1例でした。CheckMate -069 試験では、下垂体炎がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の13%(94名中12名)で認められ、うちグレード3は2例、グレード2は10例でした。CheckMate -037 試験、066試験、057試験では、オプジーボを投与した患者の1%未満で副腎機能不全が発生しました。CheckMate -025試験では、下垂体炎はオプジーボを投与した患者の2.0%(406例中8例)で発生し、うち、グレード3は3例、グレード2は4例、グレード1は1例でした。CheckMate -069 試験では、副腎機能不全がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の9%(94名中8名)で認められ、うちグレード3は3例、グレード2は4例、グレード1は1例でした。CheckMate -037試験において、甲状腺機能低下症は、オプジーボ群の8%(268例中21例)で報告され、化学療法群では、102例中1例も報告されませんでした。グレード1または2の甲状腺機能亢進症は、オプジーボ群の3%(268例中8例)、化学療法群の1%(102例中例1)で認められました。CheckMate -066試験では、甲状腺機能低下症が、オプジーボを投与された患者の7%(206例中14例)(うちグレード3は1例)、ダカルバジンを投与した患者の0.9%(205例中2例)で発生しました。甲状腺機能亢進症は、オプジーボを投与された患者の4.4%(206例中9例)(うちグレード3は1例)、ダカルバジンを投与した患者の0.9%(205例中2例)で発生しました。CheckMate -057 試験では、甲状腺炎を含めグレード1または2の甲状腺機能低下症が、オプジーボ単剤投与の患者の7%(287例中20例)で認められ、甲状腺刺激ホルモンの上昇は17%で認められました。CheckMate -025試験では、甲状腺疾患は、オプジーボを投与した患者の11%(406例中43例)で発生し、うち、グレード3は1例で、エベロリムスを投与した患者では3.0%(397例中12例)で発生しました。甲状腺機能低下症と甲状腺炎は、オプジーボを投与した患者の8%(406例中33例)で発生し、うちグレード3は2例、グレード2は17例、グレード1は14例でした。甲状腺機能亢進症は、オプジーボを投与した患者の2.5%(406例中10例)で発生し、うちグレード2は5例、グレード1は5例でした。CheckMate -069 試験では、甲状腺機能低下症がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の19%(94名中18名)で認められ、グレード3の自己免疫甲状腺炎の1例を除き、すべて重症度はグレード1または2でした。グレード1の甲状腺機能低下症が、オプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の2.1%(94名中2名)で認められました。CheckMate -066試験では、糖尿病または糖尿病性ケシアシドーシスは、オプジーボを投与した患者の1.0%(206例中2例)(グレード3の糖尿病性ケシアシドーシス1例、グレード2の糖尿病1例)で発生し、ダカルバジンを投与した患者205例では発生しませんでした。CheckMate -025試験では、高血糖の副作用が患者の9%(406例中37例)で発生しました。糖尿病または糖尿病性ケシアシドーシスは、オプジーボを投与した患者の1.5%(406例中6例)で発生し、うち、グレード3は3例、グレード2は2例、グレード1は1例でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、重度、または生命を脅かす免疫介在性内分泌障害(入院や緊急の医療介入を要するもの、または日常生活に支障を来すもの、グレード3~4)が9例(1.8%)認められました。9例すべてに下垂体機能低下症がみられ、一部は、副腎機能不全、性腺機能低下症、甲状腺機能低下症などの内分泌障害を併発していました。9例中6例は、重度の内分泌障害のために入院しました。

 

免疫介在性腎炎および腎機能障害

 

  • 免疫介在性腎炎がオプジーボの投与により発現する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、血清クレアチニン上昇がみられないかどうかモニターしてください。グレード2または3の血清クレアチニン上昇については、投与を中断し、副腎皮質ホルモン剤を投与します。悪化した場合、または改善がみられない場合は、投与を完全に中止してください。グレード4の血清クレアチニン上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、投与を完全に中止してください。CheckMate -037試験において、クレアチニン値上昇は、オプジーボ群の方が化学療法群よりも多くみられました(オプジーボ群13%に対して化学療法群9%)。グレード2または3の免疫介在性腎炎または腎機能障害が0.7%(268例中2例)で認められました。CheckMate -066 試験では、クレアチニン上昇が、オプジーボ群の方がダカルバジン群よりも多く見られました(11%対10%)。グレード3の免疫介在性腎機能障害は患者の0.5%(206例中1例)でした。CheckMate -057 試験では、グレード2の免疫介在性腎機能障害がオプジーボを投与した患者の0.3%(287例中1例)で認められました。CheckMate -025試験では、腎障害が、オプジーボを投与した患者の7%(406例中27例)、エベロリムスを投与した患者の3.0%(397例中12例)で発生しました。免疫介在性腎炎および腎機能障害はオプジーボを投与した患者の3.2%(406例中13例)で発生し、うちグレード5は1例、グレード4は1例、グレード3は5例、グレード2は6例でした。CheckMate -069 試験では、グレード2かそれ以上の免疫介在性腎炎または腎機能障害が2.1%(94例中2例)で認められ、うち1例は腎機能障害が改善することなく死亡しました。

 

免疫介在性発疹

 

  • 免疫介在性発疹がオプジーボの投与により発現する可能性があります。重度の発疹(致死性の中毒性表皮壊死症という稀な場合を含む)がオプジーボの臨床プログラムで発生しました。発疹に対して患者さんをモニターしてください。グレード3または4の発疹については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3については投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。CheckMate -057 試験では、グレード3の4例を含め、免疫介在性の発疹がオプジーボを投与した患者の6%(287例中17例)で認められました。CheckMate -025試験では、発疹が、オプジーボを投与した患者の28%(406例中112例)、エベロリムスを投与した患者の36%(397例中143例)で発生しました。全身または局所で副腎皮質ホルモン剤を投与する発疹である免疫介在性発疹はオプジーボを投与した患者の7%(406例中30例)で発生し、うちグレード3は4例、グレード2は7例、グレード1は19例でした。CheckMate -069 試験では、免疫介在性発疹がオプジーボとヤーボイの併用療法を受けた患者の37%(94名中35名)で認められうちグレード3が6例、グレード2が10例、グレード1が19例でした。

 

免疫介在性脳炎

 

  • オプジーボの投与により免疫介在性脳炎が発現する可能性があります。中等度から重度の神経的な徴候や症状を新たに発症した患者に対してはオプジーボの投与を中断し、その他の原因を除外するために評価してください。その他の原因が除外された場合には、免疫介在性脳炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、オプジーボの投与を完全に中止してください。臨床試験において単剤またはヤーボイとの併用でオプジーボの投与を受けた8,490例の患者の1%未満で脳炎が認められました。CheckMate -057試験では、オプジーボの投与を受けた患者1例(0.3%)で致死的な辺縁系脳炎が発現しました。

 

その他の免疫介在性副作用

 

  • 副作用の重症度に基づき、投与を完全に中止または中断し、高用量の副腎皮質ホルモン剤を投与し、必要に応じてホルモン補充療法を開始してください。以下の臨床的に著しい免疫介在性副作用がオプジーボの投与を受けた患者1%未満で認められました(ブドウ膜炎、膵炎、顔面・外転神経不全麻痺、脱髄、リウマチ性多発性筋痛、自己免疫性神経障害、ギランバレー症候群及び下垂体機能低下症、全身性炎症反応症候群)。オプジーボが3mg/kgと10mg/kg単剤投与された臨床試験で、以下の臨床的に著しく認められた免疫介在性の副作用が確認されました(運動機能障害、血管炎および筋無力症候群)。以下の臨床的に著しい免疫介在性副作用がオプジーボとヤーボイの併用療法の臨床試験で確認されました(サルコイドーシス、十二指腸炎および胃炎)。

 

インフュージョン・リアクション

 

  • 重度のインフュージョン・リアクションは、オプジーボの臨床試験において患者の1%未満で報告されています。グレード3または4のインフュージュン・リアクションの患者にはオプジーボの投与を中止してください。グレード1または2の患者には、投与を中断もしくは投与速度を下げます。CheckMate -057試験および066試験では、、グレード2が患者の1%(287例中5例)で認められました。CheckMate -025試験では、過敏症/注入関連の副作用がオプジーボを投与した患者の6%(406例中25例)、エベロリムスを投与した患者の1.0%(397例中4例)で発生しました。CheckMate -069試験で、グレード2のインヒュージョン・リアクションはヤーボイとオプジーボの併用療法を受けた患者の3.2%(94例中3例)で認められました。

 

胚・胎児毒性

 

  • 作用機序に基づき、オプジーボとヤーボイには、妊婦に投与すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性には、胎児への潜在的なリスクを説明してください。妊娠の可能性がある女性には、オプジーボやヤーボイを含む併用療法の投与を受けている期間、および最後にオプジーボを投与してから少なくとも5カ月間は、効果的な避妊法を用いるよう助言してください。

 

授乳

 

  • オプジーボまたはヤーボイの母乳中への移行については確認されていません。抗体を含む多くの薬剤は母乳に移行します。オプジーボを含む治療は、授乳中の乳児に重度の副作用を引き起こす可能性があるため、治療中は授乳を中止するよう助言してください。ヤーボイでの治療中や最終の投与後3カ月間は授乳を中止するよう助言します。

 

重度の副作用

 

  • CheckMate -037試験において、オプジーボ投与群の41%で重度の副作用が認められました。グレード3または4の副作用はオプジーボ群の42%で認められました。オプジーボ投与群の2%以上5%未満で最も多く報告されたグレード3または4の副作用は、腹痛、低ナトリウム血症、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇およびリパーゼ上昇でした。CheckMate -066試験において、重篤な副作用がオプジーボを投与された患者の36%で発生しました。グレード3および4の副作用がオプジーボを投与された患者の41%で発生しました。オプジーボを投与された患者の2%以上で最も多く報告されたグレード3および4の副作用は、γ-グルタミルトランスフェラーゼ上昇(3.9%)および下痢(3.4%)でした。CheckMate -057試験において、重篤な副作用は、オプジーボ群の47%で認められました。患者群の2%以上で最も多く報告された重篤な副作用は肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水および呼吸不全でした。CheckMate -025試験では、重度の副作用が、オプジーボを投与した患者の47%で発生しました。少なくとも2%で報告された最も頻度が高い重篤な副作用が、急性腎損傷、胸水、肺炎、下痢、および高カルシウム血症でした。CheckMate -069 試験では、重篤な副作用は、オプジーボの投与を受けた患者の62%で認められました。ヤーボイとの併用療法では、報告された最も多く発生した重篤な副作用は、ヤーボイ単剤療法と比べて、大腸炎(17%対9%)、下痢(9%対7%)、発熱(6%対7%)および肺臓炎(5%対0%)でした。

 

一般的な副作用

 

  • CheckMate -037試験で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、発疹(21%)でした。CheckMate -066試験において、オプジーボ対ダカルバジンで最も一般的(20%以上)に見られた副作用は、疲労(49%対39%)、筋骨格痛(32%対25%)、発疹(28%対12%)、そう痒(23%対12%)でした。CheckMate -057試験で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、疲労(49%)、筋骨格痛(36%)、咳(30%)、食欲減退(29%)、便秘(23%)でした。CheckMate -025試験では、オプジーボを投与した患者において、最も一般的に(20%以上で)報告された副作用は、エベロリムスと比較して、無力状態(56%対57%)、咳(34%対38%)、吐き気(28%対29%)、発疹(28%対36%)、呼吸困難(27%対31%)、下痢(25%対32%)、便秘(23%対18%)、食欲不振(23%対30%)、背中の痛み(21%対16%)、関節痛(20%対14%)でした。CheckMate -069 試験では、オプジーボとヤーボイの併用投与で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、オプジーボとヤーボイの併用群対ヤーボイ単剤療法と比べて、発疹(67%対57%)、そう痒症(37%対26%)、頭痛(24%対20%)、嘔吐(23%対15%)および大腸炎(22%対11%)でした。
  • 異なる第Ⅲ相試験でヤーボイ3mg/kgの投与を受けた患者において、最も一般的(5%以上)にみられた副作用は、疲労(41%)、下痢(32%)、そう痒症(31%)、発疹(29%)および大腸炎(8%)でした。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について

 


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


 

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2014年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。