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プレスリリース

欧州委員会、オプジーボ®(一般名:ニボルマブ)の治療歴を有する進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんへの適応拡大を承認

2016/04/13

小野薬品工業株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2016年4月6日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

  • 今回の承認により、これまでの治療歴を有する進行・再発の肺扁平上皮がんにおけるオプジーボの適応が拡大され、非扁平上皮非小細胞肺がんが含まれます。肺扁平上皮がんと非扁平上皮非小細胞肺がんは、全肺がん患者の85%を占めています。
  • オプジーボは、PD-L1発現の有無にかかわらず、治療歴を有する進行・再発の非小細胞肺がんの広範な患者群を対象に承認された唯一のPD-1阻害薬です。
  • オプジーボは、治療歴を有する進行・再発の非小細胞肺がんにおいて、ドセタキセルと比較して優れた全生存期間の延長を示した初めてで唯一のPD-1阻害薬です。

(ニュージャージー州プリンストン、2016年4月6日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 (NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は本日、欧州委員会が、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の単剤療法を、化学療法による治療歴を有する成人の進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として承認したことを発表しました。オプジーボは、治療歴を有する進行・再発のNSCLCを対象とした2件の異なる第Ⅲ相臨床試験(肺扁平上皮がんを対象としたCheckMate -017試験および非扁平上皮非小細胞肺がんを対象としたCheckMate -057試験)で全生存期間(OS)の延長を示し、承認された唯一のPD-1阻害薬です。今回の適応拡大は、CheckMate -057試験の結果に基づいて承認されました。これらの試験において、PD-L1発現の有無にかかわらず、治療歴を有する進行・再発のNSCLCに対するオプジーボの効果が実証されました。今回の承認により、欧州連合(EU)の28の加盟国すべてにおいて、治療歴を有する進行・再発のNSCLCを対象としたオプジーボの販売が可能になります。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のシニア・バイスプレジデント兼Commercialization, Policy and Operations担当責任者であるエマニュエル・ブリンは、次のように述べています。「ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の目標は、進行期非小細胞肺がんなどの治療困難ながん患者さんの予後を改善する手助けをすることです。今回の承認は、がん免疫の科学と長期生存の可能性を欧州の幅広い肺がん患者さんにもたらすための、当社の積極的な取り組みを示すものです。オプジーボは、2件の異なる第Ⅲ相臨床試験でこの進行期非小細胞肺がんにおいて有意な生存期間の延長を実証し、欧州で承認された唯一のPD-1阻害薬であり、この病気と闘う患者さんが必要とする新たな治療選択肢となります。」

今回の承認は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載された第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -057試験の結果に基づくものです。CheckMate -057試験では、PD-L1発現の有無にかかわらず、進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がん患者を対象とし、オプジーボとドセタキセルの比較評価が行われました。1年生存率は、ドセタキセル群で39%(95%信頼区間:33.3-44.6)であったのに対し、オプジーボ群では51%(95%信頼区間:44.6-56.1)であり、ドセタキセルと比較して優れたOSを示し、死亡リスクが27%低下しました(ハザード比:0.73 [95%信頼区間:0.59-0.89; p=0.0015])。オプジーボには、PD-L1発現に関するバイオマーカー検査は必要ありません。製品概要(SmPC)には、予後不良の特徴がみられる患者および/または悪性度の高い疾患のある患者の治療を開始する前に、医師はオプジーボの効果が現れるまでに時間がかかる可能性があることを考慮する必要がある旨が記載されています。非扁平上皮非小細胞肺がんでは、最初の3カ月間以内の死亡例がドセタキセルよりもオプジーボで多くなっています。早期死亡に関連する要因としては、予後不良および/またはより悪性度が高く、かつPD-L1の発現率が低いまたは非発現の場合が挙げられます。

スペインのマドリッドにあるHospital Universitario Doce de Octubreのルイス・ パスアレス医師は、次のように述べています。「今回の承認により、肺がんと診断される患者さんの大部分を占める、治療歴を有する進行・再発の肺扁平上皮がんおよび非扁平上皮非小細胞肺がんという幅広い肺がん患者さんの治療選択肢として、オプジーボの適応が拡大されました。オプジーボは、PD-L1発現の有無にかかわらず、標準治療と比較して生存期間の延長を示し、承認された唯一のPD-1阻害薬です。医療提供者は、事前にバイオマーカー検査でPD-L1発現の有無を確認することなく、化学療法の治療歴を有する適格な患者さんにオプジーボによる治療を提供することができます。この承認は、新たな治療選択肢を必要とする患者さんとその家族にとって意義のあるニュースです。」

 

治療歴を有する進行・再発のNSCLCにおいてドセタキセルと比較して優れた全生存期間を証明


CheckMate -057試験は、進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がん患者を対象に、オプジーボをドセタキセルと比較評価した無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験であり、主要評価項目は全生存期間(OS)でした。副次的評価項目として、奏効率(ORR)と無増悪生存期間(PFS)が評価されました。本試験には、PD-L1発現レベルにかかわらず患者が組み入れられました。本試験では、患者はオプジーボ投与群(3 mg/kgを2週間に1回静脈内投与)とドセタキセル投与群(75 mg/m2を3週間に1回静脈内投与)に無作為に割り付けられました。413例(最終解析の予定イベント数の93%)のイベントが認められた時点で、予め計画された中間解析が行われました。

治療歴を有する進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんにおいて、1年生存率は、ドセタキセル群の39%(95%信頼区間:33.3-44.6)に対し、オプジーボ群で51%(95%信頼区間:44.6-56.1)と、オプジーボは、ドセタキセルと比較して優れたOSを示し、死亡リスクが27%低下しました(ハザード比:0.73 [95%信頼区間:0.59-0.89; p=0.0015])。OSの中央値は、ドセタキセル群の9.4カ月(95%信頼区間:8.0-10.68)に対し、オプジーボ群では12.2カ月(95%信頼区間:9.66-14.98)でした。ORRは、オプジーボ群で19%(292例中56例、うち完全奏効4例、部分奏効52例、95%信頼区間:15-24)に対し、ドセタキセル群で12%(290例中36例、うち完全奏効1例、部分奏効35例、95%信頼区間:9-17, p=0.0246)でした。奏効期間の中央値は、オプジーボ群で17.2カ月、ドセタキセル群で5.6カ月でした。PFSの中央値は、オプジーボ群で2.3カ月、ドセタキセル群で4.2カ月でした(ハザード比:0.92 [95%信頼区間:0.77-1.11, p=0.3932])。

SmPC作成のために実施された探索的な事後多変量データ解析の結果から、予後不良の特徴がみられる、および/または悪性度の高い群疾患のある患者で、かつPD-L1の発現率が低いまたは非発現の場合、最初の3カ月間以内に死亡リスクが高まることが示唆されました(オプジーボ群の292例中59例(20.2%)に対し、ドセタキセル群では290例中44例(15.2%))。どちらの投与群においても、試験薬の毒性による早期死亡例はありませんでした。

CheckMate -057試験におけるオプジーボの安全性プロファイルはこれまでの臨床試験結果と一貫していました。重篤な副作用は、オプジーボ投与群の47%で認められました。オプジーボ投与群の2%以上で認められた、最も多く報告された重篤な副作用は、肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水および呼吸不全でした。オプジーボ投与群の13%で副作用のために投与が中止され、29%で投与が延期されました。最も一般的に(患者さんの20%以上で)認められた副作用は、疲労(49%)、筋骨格痛(36%)、咳(30%)、食欲減退(29%)、便秘(23%)でした。

CheckMate -057試験において、PD-L1発現の評価に使用されたPD-L1免疫組織染色(IHC)28-8 PharmDx検査薬は、欧州でConformite Europeene(CE)マークを取得し、医師に追加情報を提供するために使用されます。進行・再発の非小細胞肺がん患者に対するオプジーボの治療には、PD-L1検査は必要ありません。

CheckMate -017試験は重要な無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験で、プラチナ製剤を含む化学療法の2剤併用レジメンによる治療中または治療後に病勢進行がみられた進行期肺扁平上皮がん患者を対象として、ドセタキセル75 mg/m2を3週間に1回静脈内投与する標準治療に対し、オプジーボ3 mg/kgを2週間に1回60分以上かけて静脈内投与し、評価しました。臨床試験の主要評価項目はOSで、副次的評価項目にはPFSおよびORRが含まれていました。本試験では、PD-L1発現の有無にかかわらず患者を組み入れました。

CheckMate -017試験では、ドセタキセルの1年生存率が24%(23.7% [95%信頼区間:16.9-31.1])に対し、オプジーボは42%(42.1% [95%信頼区間:33.7-50.3])で、死亡リスクが41%低下したことが示されました(ハザード比:0.59 [96.8%信頼区間:0.43-0.81; p=0.0002])。OSの中央値は、オプジーボ群で9.2カ月、ドセタキセル群で6カ月でした。また、オプジーボは、治療歴を有する進行期肺扁平上皮がん患者において、副次的評価項目であるORRとPFSにおいて、ドセタキセルを上回る統計的有意かつ臨床的意義のある一貫した改善を示しました。生存期間の延長は、PD-L1の発現レベルにかかわらず、既定のすべての発現レベル(1%、5%および10%)で認められました。CheckMate 017試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでの試験と一貫していました。CheckMate -017試験の結果は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌に掲載され、米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology)の2015年度年次総会で発表されました。

 

肺がんについて


肺がんは、世界的にがんによる死亡の主要な原因となっており、世界保健機関によると、毎年150万人以上の方が亡くなっています。NSCLCは肺がんの中で最も一般的な型の一つであり、およそ85%を占めています。肺扁平上皮がんは肺がん全体の約25%~30%、非扁平上皮非小細胞肺がんは全体の約50%~65%に相当します。生存率は、診断された際の病期(ステージ)とがん腫によって異なります。世界的には、ステージⅠのNSCLCの場合、5年生存率は47%~50%、ステージⅣのNSCLCでは2%まで減少します。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と腫瘍免疫領域:最新のがん研究の進歩


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、がん治療の未来に関し、腫瘍免疫領域に対象を絞ったビジョンを持っています。腫瘍免疫領域は現在、特定のがんに対し、手術、放射線療法、化学療法、標的療法と並ぶ主要な治療選択肢と考えられています。

当社は、研究中および承認済みのがん免疫治療薬からなる包括的な臨床ポートフォリオを有しており、その多くが自社研究員によって創薬・開発されました。腫瘍免疫領域の進行中の臨床プログラムは、全生存期間や奏効期間その他の重要な評価項目について試験を行うことを目的として、複数の固形がんから血液悪性腫瘍までを含むさまざまな治療段階と組織構造にわたる幅広い患者群を対象としています。当社は、研究をリードしており、2つのがん免疫治療薬の併用療法について初めて規制当局の承認を取得しました。今後も、がんにおける併用療法の役割について研究を継続します。

現在、CTLA-4、CD-137、KIR、SLAMF7、PD-1、GITR、CSF1R、IDO および LAG-3 を含め、がん治療の他の免疫系経路についても研究を進めています。これらの経路は、併用または単剤で、さまざまながんと闘う患者さんをサポートする新たな治療選択肢となる可能性を秘めています。

学術界や大小のバイオテクノロジー企業と提携し、新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを目的として、がん免疫治療薬とその他の治療薬との併用療法の研究も行っています。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、治療困難ながんにおける生存期間の向上とがん患者さんの生活の質向上のサポートを目的に取り組んでいます。

 

オプジーボについて


がん細胞は、チェックポイント経路などの「制御」経路を悪用して免疫系から身を隠し、腫瘍が免疫系から攻撃されないようにします。オプジーボは、活性T細胞に発現するチェックポイント受容体 PD-1 に結合する PD-1 免疫チェックポイント阻害薬であり、PD-L1 と PD-L2 の結合をブロックし、抗腫瘍免疫応答の阻害を含む免疫系における PD-1 経路の抑制シグナルを防止します。

オプジーボの広範なグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の、がん免疫療法の背後にある生物学への理解に基づいています。当社は、研究の最前線に立ち、がん免疫治療の可能性を探り、治療困難ながんにおける生存期間の延長を目指して取り組んでいます。この科学的専門知識は、様々ながん腫に対しOSを主要評価項目として実施されている多岐にわたる第Ⅲ相臨床試験を含むオプジーボの開発プログラムの基盤となっています。オプジーボの臨床試験は、臨床的かつ科学的にバイオマーカーの役割を理解すること、PD-L1 の発現によりオプジーボが患者にどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、18,000人以上の患者が参加しています。

オプジーボは、2014年7月に世界で初めて承認を取得した PD-1 免疫チェックポイント阻害剤で、現在、米国、日本、EU を含め48カ国で当局から承認されています。

 

適応症


※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。

オプジーボ®(ニボルマブ)は、プラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に進行が認められた転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療を適応としています。EGFR変異またはALK転座の遺伝子異常を有する患者さんは、それらの異常に関して、オプジーボを投与する前に、FDAに承認された治療法で病勢進行が認められる必要があります。

 

重要な安全性情報


※本項目の内容は米国での承認に際しての情報であり、日本国内には適用されません。

 

免疫介在性肺臓炎

  • オプジーボの投与に関連し、致死的なケースを含む免疫介在性肺臓炎が報告されました。固形がんを有する臨床試験被験者において、致死的な免疫介在性肺臓炎が報告されました。患者に肺臓炎の徴候がないか、X 線画像や症状をモニターしてください。グレード2以上の肺臓炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与します。グレード3または4の肺臓炎については、投与を完全に中止し、グレード2に回復するまで投与を中断してください。Checkmate 057試験では、間質性肺疾患を含む免疫介在性肺臓炎が3.4%(287例中10例)で発生しました。うちグレード3は5例、グレード2は2例、グレード1は3例でした。

 

免疫介在性大腸炎

  • 免疫介在性大腸炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。大腸炎の徴候および症状について、患者さんをモニターしてください。グレード2(5日間以上持続した場合)、3または4の大腸炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。単剤投与の場合、グレード2または3については、投与を中断します。グレード4または再発性の大腸炎については、オプジーボの投与を完全に中止してくださいCheckmate 057試験では、オプジーボ投与群の17%(287例中50例)で下痢または大腸炎が発生しました。免疫介在性大腸炎が2.4%(287例中7例)で発生しました。うちグレード3は3例、グレード2は2例、グレード1は2例でした。

 

免疫介在性肝炎

  • 免疫介在性肝炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、肝機能検査値異常がないかどうかモニターしてください。グレード2以上のトランスアミナーゼ上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。グレード2については投与を中断し、グレード3または4の免疫介在性肝炎については投与を完全に中止してください。Checkmate 057試験では、1例(0.3%)で免疫介在性肝炎が発生しました。

 

免疫介在性内分泌障害

  • 下垂体炎、副腎機能不全、甲状腺障害、1型糖尿病がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与中および投与後に、下垂体炎や副腎機能不全の徴候や症状を、投与前および投与期間中は定期的に甲状腺機能を、および高血糖をモニターしてください。グレード2以上の下垂体炎については、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。グレード2または3については投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。グレード3または4の副腎機能不全については、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。グレード2については投与を中断し、グレード3または4については投与を完全に中止してください。甲状腺機能低下症については、ホルモン補充療法を行ってください。甲状腺機能亢進症をコントロールするためには、内科的治療を開始してください。1型糖尿病については、インスリンを投与してください。グレード3の高血糖症についてはオプジーボの投与を中断し、グレード4の高血糖症については投与を完全に中止してください。
  • Checkmate 057試験において、副腎機能不全がオプジーボ投与群の0.3%(287例中1例)で発生しました。甲状腺炎を含むグレード1または2の甲状腺機能低下症がオプジーボ投与群の7%(287例中20例)で発生し、甲状腺刺激ホルモン上昇がオプジーボ投与群の17%で発生しました。グレード1および2の甲状腺機能亢進症が1.4%(287例中4例)で発生しました。

 

免疫介在性腎炎および腎機能障害

  • 免疫介在性腎炎がオプジーボの投与により発生する可能性があります。投与前、および投与期間中は定期的に、血清クレアチニン上昇が見られないかどうかモニターしてください。グレード2または3の血清クレアチニン上昇については、投与を中断し、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。悪化した場合、または改善が見られない場合は、投与を完全に中止してください。グレード4の血清クレアチニン上昇については、副腎皮質ホルモン剤を投与し、投与を完全に中止してください。Checkmate 057試験において、グレード2の免疫介在性腎機能障害がオプジーボ投与群の0.3%(287例中1例)で発生しました。

 

免疫介在性発疹

  • 免疫介在性発疹がオプジーボの投与により発生する可能性があります。オプジーボの臨床プログラムにおいて、重度の発疹(致死的な中毒性表皮壊死症のまれなケースを含む)が発生しました。発疹に対して患者さんをモニターしてください。グレード3または4の発疹については、副腎皮質ホルモン剤を投与してください。グレード3については投与を中断し、グレード4については投与を完全に中止してください。Checkmate 057試験において、グレード3の4例を含む免疫介在性発疹がオプジーボ投与群の6%(287例中17例)で発生しました。

 

免疫介在性脳炎

  • オプジーボの治療に際して、免疫介在性脳炎が発生する可能性があります。中等度から重度の神経疾患の症状や徴候が新たに発現した患者に対しては、オプジーボの投与を中断し、他の原因を排除して評価を行う必要があります。他の病因が排除された場合は、副腎皮質ホルモン剤を投与し、免疫介在性脳炎に対するオプジーボの投与を完全に中止してください。Checkmate 057試験では、致死的な辺縁系脳炎がオプジーボ投与群の1例(0.3%)で発生しました。

 

その他の免疫介在性副作用

  • 副作用の重症度に基づき、投与を完全に中止または中断し、高用量の副腎皮質ホルモン剤を投与し、必要に応じてホルモン補充療法を開始してください。オプジーボ投与群の1.0%未満において、以下の免疫介在性副作用が発生しました:ぶどう膜炎、膵炎、顔面および外転神経不全麻痺、脱髄、リウマチ性多発性筋炎、自己免疫性神経障害、ギランバレー症候群、下垂体機能不全症、全身性炎症反応症候群、胃炎、十二指腸炎、サルコイドーシスが発生しました。オプジーボが3 mg/kg と10 mg/kg単剤投与した臨床試験で、臨床的に著しく発生した次の免疫介在性副作用が確認されました:運動機能障害、血管炎、および筋無力症候群。

 

インフュージョン・リアクション

  • 重度のインフュージョン・リアクションは、オプジーボの臨床試験において患者の1%未満で報告されています。グレード3または4のインフュージョン・リアクションについては、オプジーボの投与を中止してください。グレード1または2については、中断するか、もしくは投与速度を低下させてください。Checkmate 057試験では、オプジーボ投与群の1.0%(287例中3例)で副腎皮質ホルモン剤の投与が必要なグレード2のインフュージョン・リアクションが発生しました。

 

胚・胎児毒性

  • 作用機序に基づき、オプジーボを妊婦に投与すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性には、胎児へのリスクを説明してください。妊娠の可能性がある女性には、オプジーボを含む治療を受けている期間、およびオプジーボを最後に投与してから少なくとも5カ月間は、効果的な避妊法を用いるよう助言してください。

 

授乳

  • オプジーボの母乳中への移行については確認されていません。抗体を含む多くの薬剤は母乳に移行します。オプジーボを含む治療は、授乳中の乳児に重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、治療中は授乳を中止するよう助言してください。

 

重篤な副作用

  • Checkmate 057試験において、オプジーボ投与群の47%で重篤な副作用が報告されました。2%以上で最も多く報告された重篤な副作用は、肺炎、肺塞栓症、呼吸困難、胸水、呼吸不全でした。

 

一般的な副作用

  • Checkmate 057試験において、オプジーボ投与群で最も一般的に(20%以上)報告された副作用は、疲労(49%)、筋骨格痛(36%)、咳(30%)、食欲減退(29%)、便秘(23%)でした。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterおよびYouTubeをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関する記述に関しては、保証できるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2015年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。