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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、第Ⅲ相CheckMate -331試験においてオプジーボが、化学療法と比較して、治療歴を有する再発小細胞肺がん患者で主要評価項目である全生存期間を達成しなかったことを発表

がん領域

2018/10/15

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2018年10月12日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。原文リリースは、下記のURLからご参照ください。
https://www.bms.com/media/press-releases.html

 

(ニュージャージー州プリンストン、2018年10月12日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、プラチナ製剤による化学療法後に再発した小細胞肺がん(SCLC)患者を対象に、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)と現在の標準治療であるトポテカンまたはアムルビシン(承認されている場合)を比較評価した第Ⅲ相CheckMate -331試験のトップライン結果を発表しました。本試験において、化学療法と比較して、オプジーボは主要評価項目である全生存期間を達成しませんでした。本試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、SCLC患者を含むオプジーボ単剤療法の試験でこれまでに報告されたものと一貫していました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の胸部悪性腫瘍担当開発責任者であるSabine Maier(M.D.)は、次のように述べています。「小細胞肺がんは極めて悪性度の高い疾患であり、大きなアンメットニーズが残されています。当社は、肺がん患者さんの予後を改善すべく、革新的ながん治療薬の研究に注力しています。CheckMate -331試験に関わられた患者さん、ご家族の皆さん、そして医師の方々に感謝申し上げます。」

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、SCLC、非小細胞肺がんおよび悪性胸膜中皮腫を含む胸部悪性腫瘍における広範な開発プログラムを有しています。本プログラムの一環として、当社は、ファーストラインの化学療法後に病勢進行の認められないSCLC患者の維持療法として、プラセボと比較したオプジーボとヤーボイの併用療法およびオプジーボ単剤療法の役割を評価しています。

 

CheckMate -331試験について


CheckMate -331試験は、プラチナ製剤による化学療法後に再発した小細胞肺がん(SCLC)患者を対象に、オプジーボ単剤療法を化学療法と比較評価した無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験です。患者は、オプジーボを評価する投与群と、実薬対照としてトポテカン(またはSCLCのセカンドライン治療薬としてアムルビシンが承認されている地域においては、治験医師が選択した場合、アムルビシン)を評価する投与群に無作為に割り付けられました。本試験の主要評価項目は全生存期間でした。副次評価項目には、無増悪生存期間および奏効率が含まれました。

 

小細胞肺がんについて


肺がんは、世界的にがんによる死亡の主な原因となっており、世界保健機関によると、毎年180万人近くが亡くなっています。小細胞肺がん(SCLC)は、大きく2種類に分類される肺がんの1つであり、全肺がんの約10~15%を占めます。SCLCは悪性度が高く、進行期になるまで症状が発見されない場合も多い疾患です。

ファーストライン治療においては、化学療法が標準治療であり、放射線療法と共に行われる場合もあります。初回の治療に奏効しても、大半の患者が1年以内に再発(改善が見られた後に再びがんが出現)します。進展期SCLC(ES-SCLC)患者の生存期間の中央値の範囲は、診断時点から8~13カ月です。ES-SCLC患者の2年生存率は5%未満で、5年生存率は1~2%です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とがん免疫療法:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん治療の未来に関し、がん免疫療法(I-O)による治療アプローチを含め、治療困難ながん患者さんの予後を改善する革新的な医薬品の研究開発に焦点を置いたビジョンを持っています。

当社は、腫瘍細胞および免疫系経路への一体的な科学的理解の進展をリードしており、研究中の化合物および承認済みの医薬品からなる広範囲に及ぶポートフォリオを有しています。臨床開発プログラムにおいては、50以上のがん腫にわたる幅広い患者集団を対象に、様々な免疫系経路を標的とする24種類の分子について臨床研究を進めています。当社は、深い専門知識と革新的な臨床試験デザインにより、複数のがん腫において、I-O/I-O、I-O/化学療法、I-O/分子標的薬およびI-O/放射線療法といった併用療法を進歩させ、治療法の次なる波を一日も早く実現すべく取り組んでいます。また、免疫バイオマーカーの役割に対する理解を深め、患者さんそれぞれの腫瘍が持つ生物学的特性をいかに治療決定の指針として利用することができるかという研究においても、最前線に立ち続けています。

ベネフィットを得られる可能性がある多くの患者さんにがん免疫療法薬などの革新的医薬品を提供するためには、社内のイノベーションだけでなく、この領域を率いる専門家との密接な協働が不可欠です。当社は、臨床現場での標準治療を上回る新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを共通の目標として、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、25,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボが本プレスリリースに記載された適応で承認される保証はありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2017年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。