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プレスリリース

オプジーボとヤーボイの併用療法が、進行膀胱がん患者において有望な結果を示す

がん領域

2018/10/22

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2018年10月20日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。原文リリースは、下記のURLからご参照ください。
https://www.bms.com/media/press-releases.html

 

(ニュージャージー州プリンストン、2018年10月20日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、プラチナ製剤による治療歴を有する転移性尿路上皮がん(mUC)患者を対象にオプジーボ(一般名:ニボルマブ)単剤療法およびオプジーボとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を評価した追跡調査のデータを発表しました。第Ⅰ/Ⅱ相CheckMate -032試験の結果では、オプジーボ3mg/kgとヤーボイ1mg/kg(O3:Y1)を投与した患者およびオプジーボ単剤療法の患者と比較して、オプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kg(O1:Y3)を投与した患者で、より高い奏効率(ORR)が示されました。本試験の患者は複数の治療歴を有しており、大半が2種類以上の治療レジメンを受けていました。

最短7.9カ月の追跡調査において、O1:Y3の投与を受けた拡大コホートのORRは38%(95% 信頼区間:28 - 49)でした。最短38.8カ月の追跡調査において、O3:Y1の投与を受けた患者のORRは27%(95% 信頼区間:19-37)、最短37.7カ月の追跡調査において、オプジーボ単剤療法を受けた患者のORRは26%(95% 信頼区間:16 - 37)でした。

試験の副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)の中央値は、O3:Y1コホート(PFS:2.6カ月、OS:7.4カ月、95% 信頼区間:1.4 - 3.9および5.6 - 11.0)およびオプジーボ単剤療法コホート(PFS:2.8カ月、OS:9.9カ月、95% 信頼区間:1.5 - 5.3および7.3 - 21.1)と比較して、O1:Y3コホート(PFS:4.9カ月、OS:15.3カ月、95% 信頼区間:2.7 - 6.6および10.1 - 27.6)で数値的により長い結果となりました。

CheckMate -032試験のこれらのデータは、ドイツのミュンヘンで開催中の2018年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)総会において、本日、最新口頭セッションで発表されます(発表番号 #LBA32)。

ニューヨーク、メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのEnno W. Ercklentz Chairであり、固形腫瘍オンコロジー部門尿生殖器メディカルオンコロジーサービス長のJonathan E. Rosenberg(M.D.)は、次のように述べています。「CheckMate -032試験の結果は、プラチナ製剤による化学療法での治療歴を有する転移性尿路上皮がんの患者さんにとって、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が有望な治療選択肢である可能性を示しています。また、これらのデータは、未治療の転移性膀胱がん患者さんを対象にした進行中の併用療法のCheckMate -901試験を支持するものです。進行中の試験において、同患者集団にさらなるベネフィットをもたらすことを期待しています。」

全般的な安全性プロファイルは、同様の投与スケジュールによるオプジーボとヤーボイの併用療法のこれまでの試験と一貫していました。グレード3~4の治療に関連する有害事象(TRAE)が、オプジーボ単剤療法コホートの27%、O3:Y1コホートの31%、O1:Y3コホートの39%で発現しました。グレード5のTRAE(肺臓炎)が、オプジーボ単剤療法コホートおよびO3:Y1コホートで、各々1例で発現しました。O1:Y3コホートにおいては、グレード5のTRAEは認められませんでした。オプジーボとヤーボイの併用療法の忍容性は良好であり、TRAEによる投与中止率は、O1:Y3コホートで13%、O3:Y1コホートで13%でした。オプジーボ単剤療法コホートにおいて、TRAEによる治療中止率は4%でした。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、メラノーマおよび泌尿生殖器がん領域の開発責任者であるArvin Yang(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「オプジーボとヤーボイの併用療法は、これまで広範な腫瘍タイプと治療段階にわたり、持続的な有効性を示してきました。転移性尿路上皮がんの患者さんにおける併用療法のこれらのデータにも、私たちは同様に勇気付けられています。今後も、がん免疫療法レジメンの可能性を最大限に追求するとともに、この重要な併用療法が同患者集団にもたらす可能性のあるベネフィットに期待しています。」

 

CheckMate -032試験について


CheckMate -032試験は、治療歴を有する局所進行または転移性尿路上皮がん(mUC)で、RECIST v1.1で測定可能病変を有し、ECOGパフォーマンスステータスが1以下の患者274例を対象に、オプジーボ単剤療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性および有効性を評価した多施設共同非盲検第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験です。患者は複数の治療歴を有し、大半が2種類以上の治療レジメンを受けていました。患者は、オプジーボ3mg/kgを2週間間隔(Q2W)で投与するコホート、オプジーボ3mg/kgとヤーボイ1mg/kg(O3:Y1)を3週間間隔(Q3W)で4サイクル投与し、その後オプジーボ3mg/kgをQ2Wで投与するコホート、またはオプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kgをQ3Wで4サイクル投与し、その後オプジーボ3mg/kgをQ2Wで投与するコホートに分けられ、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで投与を継続しました。オプジーボ3mg/kg Q2Wコホートの患者は、病勢進行時、O3:Y1コホートへ切り替えることが認められました。CheckMate -032試験の主要評価項目は、奏効率(ORR)でした。副次評価項目には、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)および投与の中止につながった治療に関連する有害事象の発現数が含まれました。

 

膀胱がんについて


一般的に膀胱の内側に並ぶ細胞で発生する膀胱がんは、世界で12番目に多いがん腫であり、2018年には約55万人が新たに診断され、20万人が亡くなると推定されています。尿路上皮がんは、膀胱がんで最も一般的な組織型であり、膀胱がん患者の約90%を占めています。膀胱がんの大多数は早期に診断されますが、再発率と病勢進行率が高く、患者の約78%が5年以内に再発します。生存率は、病期(ステージ)、がんの組織型(タイプ)、および診断時期によって異なります。ステージIVの膀胱がんの場合、5年生存率は15%です。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とがん免疫療法:オンコロジー研究の最前線


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん治療の未来に関し、がん免疫療法(I-O)による治療アプローチを含め、治療困難ながん患者さんの予後を改善する革新的な医薬品の研究開発に焦点を置いたビジョンを持っています。

当社は、腫瘍細胞および免疫系経路への一体的な科学的理解の進展をリードしており、研究中の化合物および承認済みの医薬品からなる広範囲に及ぶポートフォリオを有しています。臨床開発プログラムにおいては、50以上のがん腫にわたる幅広い患者集団を対象に、様々な免疫系経路を標的とする24種類の分子について臨床研究を進めています。当社は、深い専門知識と革新的な臨床試験デザインにより、複数のがん腫において、I-O/I-O、I-O/化学療法、I-O/分子標的薬およびI-O/放射線療法といった併用療法を進歩させ、治療法の次なる波を一日も早く実現すべく取り組んでいます。また、免疫バイオマーカーの役割に対する理解を深め、患者さんそれぞれの腫瘍が持つ生物学的特性をいかに治療決定の指針として利用することができるかという研究においても、最前線に立ち続けています。

ベネフィットを得られる可能性がある多くの患者さんにがん免疫療法薬などの革新的医薬品を提供するためには、社内のイノベーションだけでなく、この領域を率いる専門家との密接な協働が不可欠です。当社は、臨床現場での標準治療を上回る新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを共通の目標として、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、25,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

2017年、オプジーボは、米国において、プラチナ製剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、またはプラチナ製剤を含む化学療法による術前または術後補助療法から12カ月以内に病勢進行した局所進行または転移性尿路上皮がん(mUC)患者の治療薬として承認されました。欧州連合においては、プラチナ製剤を含む前治療に不応であった局所進行の切除不能または転移性尿路上皮がんの成人患者の治療薬として承認されました。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述


本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボまたはヤーボイが追加適応の承認を受ける保証はありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2017年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。